時間経過を意識させない上質さと扱いやすさを作る

フラッグシップらしい堂々とした全体感に複雑なライン構成を組み合わせ、時間経過を感じさせないNinja ZX-14R。この車両は足まわりをぎゅっとブラックで統一し引き締めているからか、今新車を下ろしたと思えるほどに新しい印象をことさらに感じる。

「’17年型のハイグレード(オーリンズTTX39リヤショックやブレンボラジアルマスター/M50キャリパーを標準装備し、ハンドルをやや手前に配した仕様)がベースです。それでももう10年近く経っていますから、その経過に応じたメンテナンスをしつつ手を入れていったものです」

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こう言うのはK-2プロジェクトの北村さん。自身もZZR1100やZX-14Rなどのカワサキ・フラッグシップに乗り、その経験も生かしながら車両に手を入れてくれる。車両自体は何でも扱うのだが、ZZRやZX-14/R系が多く訪れる。これまでにも同店製車両を多く紹介してきたが、そのほぼすべてに対して北村さんは“定期整備をしっかりやっていただいてます”という言葉を加える。冒頭のように、この車両もそうだ。

「オーナーさんにはZZR1100に乗っておられた頃からカスタムや整備でお付き合いいただいてます。この車両に乗り換えた後はノーマルでしばらく乗って、その後、主に下回りを軸にしっかり手を入れさせていただきました」(北村さん)

リヤサスに合わせてフロントフォークをオーリンズとし、スイングアームはRXコート仕上げのウイリー製。ホイールはマルケジーニM7RS。前述のようにブラックのまとまりもいい感じだ。

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「狙いはやはり軽く、思った通りに走れる感じを作ることでした。オーナーさんは東北の方ですので塩化カルシウム(融雪剤)を撒かれた道路を走ることも多い。それで腐食やサビ対策の意味も込めてブラックにしています。フロントキャリパーがブレンボM-4なのも、削り出しキャリパーだとどうしても手入れのことが気になるのでそれを軽減し、ノーマル風で使える感じの選択にしています」

走る環境のことまで考え、それで劣化を抑えるという考えは嬉しい。その上で経年のメンテはと言えば、ウォーターポンプやホース、パイプにラジエーターキャップといった水回りの一新。放熱効率を維持しながら、エンジン内部にサビや汚れを回さない。これは北村さんが常々気にしてほしいという部分。その上でエンジンオイルの定期交換などもしっかり行われる。

それが古びない感じの元、つまりフラッグシップの高い巡航性や快適性を生かし、ルックスも純正をキープしながら足まわりを軸に手を入れたことで軽快性や応答性を高めるとともに、定期整備でその良さを生かし続ける。実際に10年経ってもいい状態が維持されたままでいる。そんな点にも注目し、参考にしたい1台なのだ。

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やや上げて手前に引いたハンドルはZX-14Rハイグレードの特徴のひとつ。スクリーンはゼログラビティ・ダブルバブルスモークに換わる。

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左右マスターはゲイルスピード・エラボレートで、フロントブレーキ/クラッチのラインはアレーグリ・ショルトシステム(店舗でステンレスメッシュホースをカットしジョイントも組む)によって、長さも最適化された。

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シングルシートカバーはZX-14R純正アクセサリーを装着。

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ステップはウッドストック製、クラッチレリーズはウイリー製でブラック仕上げ。あえて抑えたトーンの構成だが機能は十分アップした。

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エンジンはノーマルだがオイル交換等の定期整備によって好調を維持している。今回ウォーターポンプやウォーターパイプ/ホース、ラジエーターキャップを一新。これはカワサキフラッグシップ群で配慮したい点とK-2で挙げてくれる点をきちんと実践した例だ。

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深いブルーを施したチタンパイプによるSCタイプの排気系はノジマエンジニアリング×K-2プロジェクトのコラボ品で、ECUもMotoJPでセットアップ。サイレンサーはそのノジマ×K-2・DLCと、写真で装着しているトリックスター・イカヅチの両方を交換して楽しんでいるという。

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フロントフォークはオーリンズFGRT207で、フロントブレーキは整備性の良さも視野に入れてブレンボM-4キャリパー+純正ディスクという組み合わせを選択している。先の通り、ブレーキラインはアレーグリ・ショルトシステムでこの車両に合う長さとしている。

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リヤサスはウイリー・ビッグ目の字断面スイングアーム(RXコート仕上げ)にZX-14Rハイグレード標準装備のオーリンズTTX39ショック。前後ホイールはマルケジーニのアルミ鍛造品、M7RSで3.50-17/6.00-17サイズを履く。

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リヤブレーキはブレンボP2-CR84キャリパーをウイリー製サポートで純正ディスクに組み合わせ、各ボルトはベータチタニウム・64チタンを使う。耐蝕性も考慮した構成で、前後のアクスルシャフトはPeOゼロポイントシャフトμを使っている。

取材協力:K-2プロジェクト

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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