まとめ:オートバイ編集部
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ヤマハ「XJR400R」(1996)「XJR400R II」(1996)解説
XJ400からXJR400Rへ“ハンドリングのヤマハ”が貫いた空冷4気筒の美学

YAMAHA
XJR400R(左)
1996年
XJR400R II(右)
1996年
いずれもオーリンズ&ブレンボを標準装備
XJR400Rは、XJR400の上級グレードとして1995年に登場。空冷DOHC4バルブ並列4気筒を搭載し、ブレンボ製ブレーキキャリパーとオーリンズ製リアサスペンションを備えたハイスペック仕様である。XJR400R IIは、メカニズムを共通としつつ、角形ヘッドライトのビキニカウルや専用デジタルメーターを装備し、当時のNK4レース車両を思わせるスタイルを与えられた派生モデルだ。
柔で挑み、剛をいなすヤマハ空冷4発の流儀
1980年、ヤマハは400マルチ戦争の渦中にXJ400を投入。Z400FXが切り開いた市場へ、空冷2バルブDOHC4気筒で正面から挑んだ同社初の本格4気筒400スポーツである。「中免」が主流だった時代において、XJは〝ハンドリングのヤマハ〟を体現するしなやかさと上質感を武器に、剛性重視のライバルとは異なる価値を提示した。
翌年のXJ400D/Z/SPではYICS(ヤマハ・インダクション・コントロール・システム)採用により燃焼効率を高め、4本出しマフラーや調整式リアサスを装備して熟成。さらにXJ650やXJ750へと展開し、シリーズは拡大していく。
当時のヤマハ4気筒は「柔よく剛を制す」を掲げ、滑らかな回転上昇とマイルドな乗り味で通好みの評価を確立した。
そのDNAを受け継ぎ、1990年代ネイキッドブームの中で登場したのが1993年のXJR400である。ゼファーやCB400スーパーフォアに対抗し、空冷4気筒+ダブルクレードルに丸目一灯とティアドロップタンクという王道構成で勝負。1996年にはXJR400R、さらにR IIへと進化し、〝空冷最速ネイキッド〟の一角として若年層に強い支持を得た。
2001年の改良で熟成が進み、2003年前後には環境規制も見据えつつ完成度を高めたXJR400Rは円熟期へ。スペック上は突出しないが、しなやかな足まわりと扱いやすいエンジン特性は、初代XJから続く「乗り手にストレスを与えないスポーツ」というヤマハの美学そのもの。
XJからXJRへ――この系譜は、日本の400クラス最盛期を象徴する空冷4気筒の物語である。

ゼファーブームで火がついた400ネイキッド全盛期。XJR400(右)とCB400SFが並走するこの一瞬は、直4ライバルが競い合った熱い時代そのものだ。
XJR400R 各部解説

メーター
アナログ2眼を基調に視認性を高めつつ、液晶とLEDバックライトを採用。イモビライザー表示など現代装備も組み込み、クラシックと先進性を融合している。

エンジン
空冷DOHC4バルブ並列4気筒は低中速トルク重視の特性に振動対策を徹底。扱いやすさと鼓動感を両立し、日常からツーリングまで懐の深い出力特性を実現した。
XJR400R 主なスペック
●エンジン形式:空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒●総排気量:399cc
●最高出力:53PS/11000rpm●最大トルク:3.6kgf・m/9500rpm●乾燥重量:178kg
●シート高:760mm●燃料タンク容量:18L●タイヤサイズ前・後:110/70-17・150/70-17
ヤマハ「FZ400」
スーパースポーツ志向で挑んだ、異色の400ネイキッド
空冷丸目ネイキッド全盛の400クラス市場に対して、水冷並列4気筒エンジン+ハーフカウル+ブレンボキャリパーという構成で「スーパースポーツ志向ネイキッド」を提案したヤマハの意欲作。

FZ400
1997年

