写真:松川 忍、ホンダモーターサイクルジャパン まとめ:松本正雅
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目指したのは誰でもカッコよく乗れる“新世代のCBR”

中村拓郎 氏
「CB400 SUPER FOUR E-Clutch Concept」
「CBR400R FOUR E-Clutch Concept」
開発責任者
「教習所を出て最初のバイクを選ぶとき、フルカウルスポーツを見て『カッコいいな、乗ってみたいな』と思う人は多いと思います。でも、乗りづらそうだから、うまく操れなさそうだから、と諦めてしまうケースも多い。新しいCBRはそんなバイクにはしたくなかった。カッコよくて、これからバイクに乗るような人でも楽しく、カッコよく乗れる。そんな“新世代のCBR”を目指したんです」
そう語る中村さん。「ニュージェネレーションスポーツ」というキーワードにふさわしく、新型CBR400R FOURは「日常から楽しめる高揚感」を重視して開発された。
「目を三角にしてワインディングを攻めるだけではなく、普段使いの中で感じられる“スポーツ”というものもあります。そういう部分を大事にしたかったんです。今までとは違うCBRを造るんだ、という想いで開発しました」
4気筒エンジンが持つ、高いポテンシャルを、誰でも意のままに引き出せ、軽快なフットワークで意のままに操れる。そんな「理想のCBR」を実現できた大きな要素がTBW(スロットル・バイ・ワイヤ)とEクラッチの採用だった。

「EクラッチとTBWの協調制御で、走りがすごく上質になりました。たとえば、ブレーキング時のシフトダウンでも挙動が安定していて、ビギナーでもギクシャクせず、気持ちよく乗れる。もちろんCBRですから、しっかり高性能も追求していまして、ベテランでもコーナーを気持ちよく攻めていける仕上がりになっています」
CBR400R FOURではEクラッチは標準装備。クラッチレバーの操作が不要で、ライダーが変速操作に集中できるこのシステムは、マニュアルトランスミッションを駆使する楽しみはそのままに、ライダーの負担を大きく減らしてくれる画期的な機構だ。
「Eクラッチのすごいところは、乗っていて“何も感じない”ところなんです。言い方が難しいんですが、何も感じない、ということは、違和感が全くないということなんです。ベテランの方が乗っても違和感なくスムーズに乗っていただけますし、ビギナーの方、特にこれが初めてのバイク、という方でしたら、これが“当たり前”だと思ってしまうかもしれない。そのくらい自然に、誰でも使いこなせてしまうんです。ただ、これは開発チームの途方もない努力の末に生まれた機構なので、そこだけは言わせていただきたいです」
VTECを廃した、新開発の4気筒エンジンは基本的にCB400スーパーフォアと同じユニットだが、このCBRにはどのような味付けが施されているのか気になるところ。そのあたりも聞いてみた。

「エンジン自体は同じものですが、スーパーフォアとの一番の違いは吸気系です。CBRにはラムエアダクトが付いていて、方向性としてはオールマイティなスーパーフォアと比べると、より回して楽しめる、スポーティな味付けになっています。今回からダウンドラフト吸気も採用しており、高回転域まで回したときの吸気音は非常に爽快なものになっています。ただ、回して気持ちのいいエンジンではありますが、スーパーフォア同様、扱いやすさもしっかり確保してあります」
走りと同様にこだわり抜いて造り込んだスタイリング

新型のCBRは、走りのほかにもうひとつ、開発陣がとことんこだわった部分がある。それが独創的で美しいスタイリングだ。


「ひと目見て、これまでのスポーツモデルとは違う、と思っていただけるスタイリングです。三角形のフォルムを随所に散りばめて、サイドカウルは大きい“面”でしっかり見せ、金属のような素材感とナイフで切ったかのような無機質な面を表現しながら、上質さも表現しています。イメージカラーであるこのシルバーだと、見え方によって色や深みの変わる、表情豊かな面構成となっています」

「テールカウルは思い切ってカチ上げたデザインとしました。おそらく、ホンダ車の中でも一、二を争うくらいの角度ではないでしょうか(笑)。テールランプにもこだわり、極限までコンパクトなユニットを目指しました」


「4気筒の割にスリムに見えるデザインですが、乗った時にライダーから見える部分にはボリュームを持たせてありますし、コクピットからの眺めのカッコ良さにもこだわりましたので、オーナーの方はまたがった瞬間から充実感を感じていただけると思います」
見る者を引き込む、上質で個性的なフォルム。4気筒エンジンが誘う、魅惑の走行フィール。CBR400R FOURは、優しく、しなやかに、ライダーを“スポーツ”の世界へと連れて行ってくれる。

「高性能を気に入って選んでも、カッコいいから選んでも、自分の選択が間違っていなかった、と満足していただける1台です。バイクを起こした瞬間から軽く、すべてが手の内にあるような感覚を楽しんでいただけますし、何より非常に扱いやすいので、ちょっとそこまで買い物に出かけるのもこのCBRで行きたくなるようなモデルに仕上げました」
「ビギナーの方にも安心して楽しんでいただけると思いますので、ぜひ最初の愛車にこのCBRを選んでいただきたいと思いますし、ライダーの思いに応えてくれるバイクなので、ベテランになってからも楽しめますから、長く付き合える1台だと思います。楽しみにしていてください!」





