純正流用やオリジナルを駆使して目指す姿を作り出す

画像1: 純正流用やオリジナルを駆使して目指す姿を作り出す

これはかなりのクリーンヒットと思える1台。ベースはヤマハの2ストローク500ccレーサーレプリカ、RZV500R(’84年)だ。オーナーさんはかつてロードレースを走っていて、あの頃ならGP500でしょうと、’80年代中盤のヤマハファクトリーマシン、YZR500をイメージして車両を仕立てた。カラーもソノートヤマハ、クリスチャン・サロン車(#6は’87年のナンバー)のそれ、いわゆるゴロワーズカラーだ。

車両自体は入手した当初はノーマルでツーリング等に使っていたものを、ツクバTOT(テイスト・オブ・ツクバ)を見に行ってサーキットも走りたくなり、その方向で手が入っていった。後にTOTに出たこともあるという。

その後もスポーツランドSUGOで行われる“2FUN”(春と秋に行われるもので、SUGOのインターナショナルレーシングで模擬レースや体験走行ができる)の前身イベント等で走っていたけれど、’11年に転倒。10年ほど休止した後、3年くらい前に再始動。’24年春にはそのSUGO 2FUNの模擬レースに参戦する。つまり今は現役で走るサーキットカスタムというわけだ。

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そうなると気になるのは車両の仕様だ。フレームはRZVベースだが純正の細身のアルミダブルクレードルそのままを黒く塗ったのでなく、太いツインスパーにアンダーループが付いたように見えるが、これは以前出入りしていたショップ(現在閉店)で1KT(’85年秋発売の初代TZR250)のフレームを溶接加工したとのこと。TZRは当時のYZRレプリカとして登場、そのアルミデルタボックスフレームを使ったわけで、これだけでもYZR感が高まる。

これにつながる前後の足まわりはYZF-R1で、フロントは’15年型をオリジナルステムによってセット、リヤは5PWというから’02年型からの流用。このあたりは性能も追ったところだ。さらに当時のGP感あふれる3本スポークのホイールはマルケジーニを履く。

エンジンはリードバルブなどは手を入れているけど基本はノーマルですよと教えてもらったが、NSR250R用を加工したラジエーターなど、細かい点はしっかり手が入る。ほかにもストライカーのZX-6R用ステップなど巧みに他モデルパーツが入っているのは、細かく手を入れる時に良さそうなパーツを見つけると付けてみたくなるからとのこと。そんな自由な想像、それだけで終わらせずに実際に付けてしまうところにも納得させられる。

今も自身で手を入れながら、走り続けるともオーナー。その走りや次の姿もまた見てみたくなる。

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「YZR500を目指したのでこんな形になると思います」ともオーナー。外観は'80年代後半のソノートヤマハYZR500同様のゴロワーズブルーでペイントされる。

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YZR500レプリカの造形をよりそれらしくした外装は、kurokuro工房のオリジナル製品だ。

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水色のストロボラインやイエローのサブライン、ゴロワーズ・ブロンド(ソノートヤマハをスポンサードしたタバコブランド)のロゴなども再現されている。

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ステップはストライカーのZX-6R用と、他機種流用というアイデアも面白い。ピボット部もフラットな仕立てとしてある。

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50度V型4気筒エンジンは'84年型を元に、基本的にはノーマルだがリードバルブや吸排気まわりの加工を施す。整備等の作業は現在オーナー自身で行っている。ラウンドタイプのメインの下に逆三角形のサブを備えツイン化したラジエーターはNSR250R(MC21)加工で、電装はTZR250R(3XV)のSUGO KIT。フレームはRZV500R+TZR250(1KT)改だが、16/18インチのRZVよりも前後17インチのTZR250の要素も濃く見える。

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ネットファンネルもレーシーなキャブレターはミクニTM38Sだ。

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リヤブレーキキャリパーはブレンボP2 32 2P。ホイールはマルケジーニ3本スポークの3.75-17/6.25-17サイズを履く。タイヤはフロントが120/70ZR17、リヤは200/55ZR17サイズ。

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リヤは2002年型YZF-R1のスイングアームにペンスキーショックをスクーデリアオクムラ・MEチューニングを行った上でセットする。写真左上にはテールに伸びるチャンバーが見える。

取材協力:WINJACK

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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