高精度加工とそれを支える組み&パーツ群でより先へ

わずかにアレンジを加えたタイガーカラーやセパレートハンドルで引き締められた17インチシャシーの中に据えられたエンジンの存在感が凜々しさを作り出して見えるZ1。ACサンクチュアリーのコンプリートカスタム、RCM(Radical Construction Manufacture)の通算製作番号(シリアル)640という車両だ。

そのエンジンの仕様を列記すれば、DiNxΦ75mm鍛造ピストンにDiNx軽量鍛造コンロッドによるコンロッドコンバート クランクフルリビルド、DiNxでブロックボーリング後にスリーブ入れ替え&ボーリング、ホーニング。

トルク&パワーを向上し、低振動化に燃費向上とブロー対策に効く(デトネーション対策にもなる)ツインプラグヘッドに、充填効率を高めるDiNx 5.5mmステム軽量ビッグバルブ、バルブガイド打ち替えにシートカット。

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クランクケースはポンピングロス対策加工し、削り出しミッションカバーで側面剛性も上がるドライブチェーンライン・EVOシステム仕様のオリジナルNew6速クロスミッションも加わる。さらにこれらで大きくスープアップした分の油温対策に、トロコイドオイルポンプと深底オイルパンのコンビネーションKIT(オイル圧送量を安定させ、バンク時にもきちんと吸えてエア噛みを起こさない)も装備など、書き切れないほどの内容を持っている。

内燃機加工はDiNxで20℃の恒温下で精密に行い、サンクチュアリーで同温度下で精密組み立てされる。

製作番号600番台以降の空冷ZのRCMで特に増え、仕上がった各ユニットへの評価も高いというこれらの内容がほぼ全部載せの状態のエンジン。その結果は軽く精度良く回り、静かでスムーズにパワーデリバリーされる、空冷Zでここまで出来るのかという仕上がりになる。

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「“バイクはエンジンだ”を痛感させてくれるくらいにいい作りで、その域に到達できているのが楽しいですね。お客さんたちもより楽しめるようになったと言ってくれています。今まで車両(RCM)を作ってきた方たちにも次のオーバーホールなどの時に仕様変更でのアップデートが施せますから、こうした精密加工の効果も受けられることになると思います」と同店・中村さん。

そんな内容を持っているから、このRCM-640は冒頭のようなエンジンの存在感を感じさせてくれたわけだ。コンプリートとしての作りはもとより、エンジンに施される進化した精密加工の恩恵、ぜひ受けてほしいとも思える。

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スカルプチャーΦ43ステムキットIIIにデイトナ・セパレートハンドルをマウント、フルリビルドタコメーター&スピードメーターを備えるコクピット。

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燃料タンクはビーター・アルミで、カラートーン等をアレンジしたタイガーパターンで塗装される。

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ステップや油圧クラッチレリーズはナイトロレーシング。ボディおよびエンジンカバーのボルトは64チタンのメナカイトが多数使われている。

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シートはデイトナRCMコンセプトシートをセット。

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DiNxΦ75mmピストンで1166cc化したエンジンの内容は本文の通り。冷却系はナイトロレーシング9インチ13Rowオイルクーラーを使う。フレームは現代ラジアルタイヤからの入力を考慮した各部補強、ワイドレイダウン加工やドライブチェーン軌道確保などの手が入り、17インチ最適化されている。

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吸気はヨシムラ・デュアルスタックファンネル仕様のTMR-MJNΦ38mmキャブレターを装着。

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排気系はナイトロレーシング・チタン手曲げフルエキゾースト・ヒートポリッシュに同ストレイトチタンV1サイレンサー・ヒートポリッシュだ。

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フロントフォークはオーリンズRWUでフロントブレーキはブレンボGP4-MSキャリパーにサンスター・ワークスエキスパンドディスクΦ320のコンビネーション。

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リヤブレーキまわりにはブレンボGP2-SSキャリパー+サンスター・ワークスエキスパンドディスクΦ240をチョイス。

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リヤサスはスカルプチャーR.C.M専用ワイドスイングアームにオーリンズ・グランドツインを組み合わせ、ホイールはアルミ鍛造のO・ZレーシングGASS RS-Aで3.50-17/6.00-17サイズを履きリヤタイヤは190/55ZR17サイズ。ドライブチェーンはEK530RCMを使う。

取材協力:ACサンクチュアリ―

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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