先進のメカを満載して登場したカワサキの意欲作、Ninja7ハイブリッドとZ7ハイブリッド。この両者に搭載されているのが6速オートマチックトランスミッション。多彩なライディングモードにきめ細かく対応する次世代ミッションだ。
まとめ:オートバイ編集部

カワサキ「6-SPEED AT(6速オートマチックトランスミッション)」の特徴

カワサキ「6-SPEED AT」の特長

1.クラッチ操作不要でイージーライド
2.AT、MTをモードに合わせて使用
3.将来性を感じさせるシステム

カワサキらしさあふれる独創性に富むミッション

カワサキが開発した電子制御トランスミッションが6速オートマチック。Ninja7ハイブリッド、Z7ハイブリッドに採用され、エンジンとモーターを併用するハイブリッドユニットと連動して動作するのが特徴だ。

ヤマハのY-AMTなどと同様に、この6速オートマチックも分類的にはAMTの一種で、従来のリターン式6速マニュアルミッションをベースに、クラッチ操作とシフトチェンジを電子制御で自動化している。

構造としては、一般的なマニュアルミッションと同様のドグクラッチや6段の固定ギア列を持っており、クラッチとシフトチェンジを制御させるためのアクチュエーターをそれぞれ装備しているのもAMTと同じだ。

画像: カワサキ「6-SPEED AT(6速オートマチックトランスミッション)」の特徴

他の次世代ミッションと最も異なる点は、ハイブリッドシステムの各走行モードに連動して、選択できる変速モードやギア段数の内容が変わるところ。

Ninja7/Z7ハイブリッドには、EV、エコ、スポーツという3つの走行モードが設定されているが、EVでは1~4速ギアを使ったATモードのみ、エコでは1~6速ギアを使ったATモードとMTモードが選択でき、スポーツでは1~6速ギアを使ったMTモードのみ、という設定になっている。

また、車両が停止すると自動的にギアを1速に戻す「ALPF(オートマチック・ローンチ・ポジション・ファインダー)」機能を備えているのも独創的だ。

マニュアルのダイレクト感とオートマチックの利便性、さらにはハイブリッドならではの効率性をミックスした6速オートマチックトランスミッションは、カワサキらしいオリジナリティあふれた新機構。今後さまざまなモデルに普及していくことに期待したい。

画像: 市販二輪車初のストロングハイブリッドでEVとしても走行できるほか、スポーツモードで「eブースト」を使用すれば大型車に迫る加速も発揮する。

市販二輪車初のストロングハイブリッドでEVとしても走行できるほか、スポーツモードで「eブースト」を使用すれば大型車に迫る加速も発揮する。

画像: パワーユニットのベースはニンジャ500用の451ccパラレルツインで、トランスミッションは6速リターン。これを電子制御でAT化している。

パワーユニットのベースはニンジャ500用の451ccパラレルツインで、トランスミッションは6速リターン。これを電子制御でAT化している。

画像: 48Vバッテリーを搭載してハイブリッドシステムを駆動。車体はスリムだが、システムレイアウトの関係でホイールベースは長め。

48Vバッテリーを搭載してハイブリッドシステムを駆動。車体はスリムだが、システムレイアウトの関係でホイールベースは長め。

画像: クラッチレバーはなく、AT限定免許での運転が可能。中央のグレーのスイッチはMTモードのシフトアップ用のもの。

クラッチレバーはなく、AT限定免許での運転が可能。中央のグレーのスイッチはMTモードのシフトアップ用のもの。

画像: シフトダウンスイッチを左スイッチボックス下にレイアウト。AT/MT切り替えモードスイッチも右上に配置されている。

シフトダウンスイッチを左スイッチボックス下にレイアウト。AT/MT切り替えモードスイッチも右上に配置されている。

画像: シフトチェンジペダルも装備されておらず、変速の操作はすべて左スイッチボックス上のスイッチを使って行う。

シフトチェンジペダルも装備されておらず、変速の操作はすべて左スイッチボックス上のスイッチを使って行う。


モードによってAT/MTを使い分け

画像: スポーツモードの変速はMTモードのみ。eブーストの使用が可能になるため、タコメーター下にブーストのグラフが表示される。

スポーツモードの変速はMTモードのみ。eブーストの使用が可能になるため、タコメーター下にブーストのグラフが表示される。

画像: エコモードはハイブリッドの基本モード。発進はモーターで行ない、途中からエンジンが始動する。変速はAT、MTどちらも選択可能。

エコモードはハイブリッドの基本モード。発進はモーターで行ない、途中からエンジンが始動する。変速はAT、MTどちらも選択可能。

画像: EVモードの変速はATのみ。バッテリー容量の関係でスピードもある程度限られるため、使用するギア段数も1~4速となる。

EVモードの変速はATのみ。バッテリー容量の関係でスピードもある程度限られるため、使用するギア段数も1~4速となる。

画像: 上の表はスポーツ、エコ、EVの各モードにおける駆動方式、変速モード、シフト方式、仕様ギア段数、ALPFの設定をまとめたもの。使用モードの設定で、合わせて6パターンもの変速設定が用意されており、先進性を感じさせる内容となっている。

上の表はスポーツ、エコ、EVの各モードにおける駆動方式、変速モード、シフト方式、仕様ギア段数、ALPFの設定をまとめたもの。使用モードの設定で、合わせて6パターンもの変速設定が用意されており、先進性を感じさせる内容となっている。

まとめ:オートバイ編集部

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