バイクツーリズムで地域振興、新たな観光価値を創造へ

▲観光パートナー協定締結式の様子。袋井市観光協会の村田繁樹会長とデイトナの代表取締役・織田哲司社長。
静岡県袋井市は、東海道五十三次の宿場町として栄えた歴史ある袋井宿をはじめ、古刹として名高い遠州三山(法多山尊永寺、油山寺、可睡斎)といった歴史的・文化的遺産に恵まれている。また、雄大な遠州灘を望む自然豊かな景観も市の大きな魅力である。
しかしながら、これらの観光資源が十分に認知されていないことや、点在する観光地を巡るための交通手段が限られているという課題を抱えていた。

▲袋井市久能の可睡斎・瑞龍閣。1月から3月に開催されている、ひなまつりはとくに有名だ。

▲静岡県袋井市村松にある油山寺。創建は701年ともいわれ、1300年以上の歴史を有する。紅葉の名所としても知られている。

袋井市豊沢にある法多山尊永寺。夜間にライトアップされる行事も開催されている。

袋井市の同笠(どうり)海岸は、白い砂浜と翡翠色の波が特徴。

▲袋井市の特産品であるクラウンメロン。
デイトナはこれまでも、バイクライダーがオートバイの楽しさを長く継続できるよう、各地の観光協会と連携し「観光パートナー協定」を結ぶことで、地域に根差した誘客活動を展開してきた。とくに「朝活Cafe」のようなユニークな取り組みは、ライダーからの好評を得ている。
袋井市観光協会は、こうしたデイトナの実績と活動に注目し、今回の連携を打診するに至った。
今後は、バイクを活用した地域活性化を具体的な目標として、様々なプロジェクトが展開される予定。例えば、2026年3月には同笠海岸の「うみてらすDORI」にて「朝活Cafe!」の開催が計画されており、バイク関連イベントを通じて地域の魅力を発信する。
また、デジタルスタンプラリーのような、近隣自治体とも連携可能な広域ツーリズム事業の企画・推進も視野に入れている。現に開催中の「茶ミスタ☆ラリー」には、すでに袋井市内のスポットが追加されており、広域での周遊を促進する。

▲デイトナ「朝活Cafe!」の様子。各地で午前中に開催している。
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▲デイトナは、バイクでスタンプラリーを楽しむ「茶ミスタ☆ラリー」を各地域と協力して開催中。
www.daytona.co.jp株式会社デイトナは1972年に設立された歴史ある企業で、本社を静岡県周智郡森町に構えている。同社は「バイク文化の創造企業」を掲げ、独自の企画開発力でライダーのニーズに応える商品やサービスを提供し続けている。
イベント開催やオンライン活動を通じて、若年層へのオートバイの魅力発信に努める一方、ベテランライダーが継続的にバイクライフを楽しめるよう多角的に支援しており、今回の袋井市との協定は、その地域貢献への強いコミットメントを示すものだ。
この協定により、袋井市におけるバイクツーリズムが活性化され、新たな観光価値が創出されることが期待される。

▲デイトナは秋に静岡県森町に自社テストコースで「茶ミーティング」というビッグイベントを開催している。2025年は9月23日(火・祝)に開催予定。
まとめ:西野鉄兵