文:小川 勤、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、鶴身 健、松川 忍、南 孝幸
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ビモータ「KB4RC」ライディングポジション・足つき性
シート高:810mm
ライダーの身長・体重:165cm・68kg

ポジションはコンパクトだが、前傾はキツく、シートは高め。跨ってもリアサスがほぼ沈まないこともあり、足つきは良くない。ただ車体が軽いため大きな不安はない。また、膝が触れている部分がダクトで、さらにラジエターファンの熱気がこないため、市街地でも熱くないメリットがある。

ビモータ「KB4RC」各部装備・ディテール解説

LEDを採用した丸目ヘッドライト。ヘッドライト上部のカバーにはシリアルナンバーも。細かいパーツもカーボンやアルミで作られているのがわかる

ライディングモードは、スポーツ、ロード、レインが用意され、モードによってトラクションコントロールの介入度が変化。クイックシフトも装備する。

アルミ削り出しのトップブリッジと低く構えたセパハン、そしてバーエンドミラーが独特のコクピットを演出。スイッチ類はカワサキ純正だ。

ビモータの伝統と言える複合構造のフレームに搭載されるエンジンは、142PSを発揮するカワサキ ニンジャ1000SXの並列4気筒。フラットな特性で扱いやすさと速さを両立。

KB4のマフラーはニンジャ1000SXの純正だったが、大きすぎてバンク角がなかった。KB4RCのマフラーはアロー製で精悍なルックスに。

エンジンをより前方にマウントするためにリアにラジエターを装備した車体に合わせ、フロントからリアにかけて冷却用のカーボンダクトを装着。

オーリンズ、ブレンボ、OZ製ホイールもポイントだが、ここでは前輪とマフラーのクリアランスの少なさに注目。これがショートホイールベースの要だ。

リアサスペンションはオーリンズTTX。リアサスはスイングアーム内で完結し、車体側とは下側で連結。これがフレーム設計の自由度を向上させている。

スイングアームはアルミ削り出し。機会があったら是非とも裏側を覗いてみていただきたい。高剛性かつクオリティの高い、ビモータらしいディテールだ。

カーボン製シートカウルは一人乗り仕様。シートはとても薄く、表皮はレザー。デニムは滑りやすいため、レザー製のパンツで乗るのがオススメだ。

シート下にラジエターとファンを装備。水温計が100度を超えるとファンが回り始め、シートに微振動が伝わってくる。市街地では、頻繁にファンが回る。
ビモータ「KB4RC」主なスペック・製造国・価格
全長×全幅×全高 | 2040×773×1060mm |
ホイールベース | 1390mm |
最低地上高 | 130mm |
シート高 | 810mm(+/-8mm) |
車両重量 | 191kg |
エンジン形式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 1043cc |
ボア×ストローク | 77.0×56.0mm |
圧縮比 | 11.8 |
最高出力 | 104.5kW(142PS)/10000rpm |
最大トルク | 111N・m(11.3kgf・m)/8000rpm |
燃料タンク容量 | 19.5L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24.0° |
トレール量 | 100.8mm |
ブレーキ形式(前・後) | Φ320mmダブルディスク・Φ220mmシングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17・190/50ZR17 |
製造国 | イタリア |
メーカー希望小売価格 | 473万円(消費税10%込) |
文:小川 勤、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、鶴身 健、松川 忍、南 孝幸