2025年5月23日から25日にかけて、イギリスのシルバーストン・サーキットにてMotoGP第7戦イギリスGPが行われた。前戦のフランスGPではヨハン・ザルコ(CASTROL Honda LCR)が劇的な優勝を飾り、ドゥカティの連勝記録がストップ。まだドゥカティの優位は揺るがないが、少しずつ各陣営のポテンシャルの差に変化があらわれはじめてきた。

アレックス・マルケスがスプリント優勝

スペイン、フランスとドラマの多いレースが続いている今シーズン。そして速さを取り戻したのが2021年のチャンピオンであるファビオ・クアルタラロ(Monster Energy Yamaha MotoGP Team)とヤマハである。

クアルタラロの速さはここイギリスでも発揮され、3戦連続のポールポジションを獲得。2番グリッドにアレックス・マルケス(Gresini Racing MotoGP)、3番グリッドにはフランチェスコ・バニャイア(Ducati Lenovo Team)がつけた。今シーズンここまですべてのレースでフロントロウからスタートしてきたマルク・マルケス(Ducati Lenovo Team)だったが、予選4番手。今季初の2列目からのスタートとなった。

小椋藍(Trackhouse MotoGP Racing)は初日に行われたフリー走行1回目の終了間際に、ターン2で転倒。右脛骨上部の骨折の可能性があることから検査のため2日目以降のスケジュールをキャンセルすることが発表されている。

10周のスプリントレースは、ポールシッターのクアルタラロがホールショットを奪い逃げにかかる。4番グリッドスタートのマルク・マルケスも1周目の前半区間に2番手に浮上し、クアルタラロを追う。

マルク・マルケスはストレートの優位性を活かし、1周目のハンガーストレートでクアルタラロに軽々と並びかける。続くストウの飛び込みで早くもトップに躍り出た。

トップに立ったマルク・マルケスだったが、2周目のターン3でラインを外してしまい、アレックス・マルケスの先行を許してしまう。

画像: 全開区間の多いトラックなだけにここでもドゥカティ勢は好調。

全開区間の多いトラックなだけにここでもドゥカティ勢は好調。

ストレート区間が多いシルバーストンでは直線スピードで勝るドゥカティが有利であり、クアルタラロはバニャイアにもパスされ4番手にまで後退してしまった。

マルク・マルケスはペースを上げ、ファステストラップを刻むも、先頭のアレックス・マルケスもこれに応戦。ポジションが入れ替わることなく周回数は消化されていく。

最終的に兄に対し2秒ものギャップを築いたアレックス・マルケスが逃げ切りトップチェッカー。今季初のスプリントでの優勝を果たした。マルク・マルケスは2位、そして終盤バニャイアに追いつき前に出ることに成功したファビオ・ディ・ジャナントニオ(Pertamina Enduro VR46 Racing Team)が3位表彰台を獲得した。

バニャイアは4位どころかマルコ・ベッツェッキ(Aprilia Racing)とザルコにも先行を許し6位でフィニッシュ。ポールシッターのクアルタラロも最終的には7位でレースを終えている。

画像: スプリント初優勝を果たしたアレックス・マルケス。ディ・ジャナントニオが3位に入りドゥカティがトップ3独占。

スプリント初優勝を果たしたアレックス・マルケス。ディ・ジャナントニオが3位に入りドゥカティがトップ3独占。

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