MT-09/07をベースとしてオーセンティックなスポーツバイクとして「ヘリテージ」ムードを漂わせて登場したXSRシリーズ。3気筒、2気筒、単気筒と、それぞれ違うタイプのエンジンを搭載し、新しいスポーツラインディングを我々のもとに連れてきてくれた。
文:中村浩史
※この記事は2024年7月17日発売の『YAMAHA XSR GUIDE』に掲載したものを一部編集して公開しています。

ヤマハ「XSR900 ABS」系譜(2016~2025年モデル)

▶2016年モデル

画像: グレーイッシュブルーメタリック4

グレーイッシュブルーメタリック4

MT-09の基本骨格をベースに専用のボディパーツを新作

MT-09の新設計のアルミダイキャストフレームや水冷3気筒エンジンを使用し、専用のボディパーツを与えられたXSR900。

MT-09の、エンジン出力特性を3種類から選べるDモードに加え、XSRには3段階に選択できるトラクションコントロールを搭載。さらにクラッチ操作の軽いアシスト機能に、減速時のバックトルクを緩和させるスリッパー機能を合わせたアシスト&スリッパークラッチも追加し、より扱いやすさを目指した。

「グレーイッシュブルー4」「マットグレーメタリック3」に加え、“ヤマハインターカラー”と呼ばれる黄×黒のスピードブロックカラーも受注期間限定モデルとして発売。

画像1: マットグレーメタリック3

マットグレーメタリック3

画像: 60thアニバーサリー ライトレディッシュイエローソリッド1

60thアニバーサリー ライトレディッシュイエローソリッド1


▶2017年~2020年モデル

画像: ブラックメタリックX(2017年)

ブラックメタリックX(2017年)

基本の構成はそのままに小変更を加えカラーリング&グラフィックを多数展開

2017年モデルではブラックメタリック、2018年モデルでレッド×シルバー、2019年モデルでパープルブルーとカラーバリエーションを展開。

そして20年モデルでポジションランプを追加したヘッドライトを採用し、タンク上面にセンターラインをあしらった白×赤のカラーリングも追加。金ホイールと合わせてRZらしさを表現した。

画像: ビビッドレッドカクテル1(2018年)

ビビッドレッドカクテル1(2018年)

画像: ダルパープリッシュブルーメタリックX(2019年)

ダルパープリッシュブルーメタリックX(2019年)

画像: ラジカルホワイト(2020年)

ラジカルホワイト(2020年)


▶2022年~2024年モデル

画像: ブルーメタリックC(2022年)

ブルーメタリックC(2022年)

フルモデルチェンジを果たしカウルレスモデルっぽさを強調

新設計フレーム+ホイールを採用した2022年モデルでは、1980年代のレーシングマシンをオマージュしたデザインを採用。

ステアリングヘッドに近い部分を太くしたフレームデザインをむき出しにしたことで、ヤマハ伝統のデルタボックスフレームを思わせるスタイリングとしている。特に金ホイールを採用したブルーメタリックカラー車は、1980年代のレーシングマシンYZR500のゴロワーズブルーをイメージさせるもので、オールドファンが歓喜する現象も引き起こした。

画像1: ブラックメタリックX(2022年)

ブラックメタリックX(2022年)

画像: シルキーホワイト(2024年)

シルキーホワイト(2024年)

2024年には、1980年代のレーシングヒストリーを紡ぐものとして発売されたXSR900 GPに続き、シルキーホワイトのカラーが登場。

ゴロワーズカラー(風)に続いて、こちらはもっと直接的にマールボロカラーを思わせるもので、XSR900GPがハーフカウルとシングルシートカバーに黄色をあしらっているのに対し、ノンカウルバージョンは最小限のボディパーツに白×赤を表現した。

XSR900 GPほどではないが、こちらもダイレクトにYZR500を思わせる。

画像: ブラックメタリックX(2024年)

ブラックメタリックX(2024年)


▶2025年モデル

画像: セラミックアイボリー(アイボリー)

セラミックアイボリー(アイボリー)

マイナーチェンジを受けた2025年モデルでは、ハンドル位置とシート形状が変更。ゆとりあるライディングポジションとなった。足まわりには、GPと同じ前後フルアジャスタブルのサスペンションを採用。新たに5インチのカラーTFTメーターを装備するなど、各所がアップデートされた。

また、日本限定色「アイボリー」が受注期間限定で発売。専用のアクセサリーパーツなども用意された。

画像: シルキーホワイト

シルキーホワイト

画像: ブラックメタリックX

ブラックメタリックX

ヤマハ「XSR900 ABS」の主なスペック・燃費・製造国・価格

全長×全幅×全高2155×790×1155mm
ホイールベース1495mm
最低地上高140mm
シート高815mm
車両重量196kg
エンジン形式水冷4ストロークDOHC4バルブ並列3気筒
総排気量888cc
ボア×ストローク78.0×62.0mm
圧縮比11.5
最高出力88kW(120PS)/10000rpm
最大トルク93N・m(9.5kgf・m)/7000rpm
燃料タンク容量14L(無鉛プレミアムガソリン指定)
変速機形式6速リターン
キャスター角25゜00′
トレール量108mm
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・シングルディスク
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17M/C(58W)・180/55ZR17M/C(73W)
乗車定員2人
燃料消費率 WMTCモード値20.9km/L(クラス3・サブクラス3-2)1名乗車時
製造国日本
メーカー希望小売価格132万円/135万3000円(日本限定色)(消費税10%込)
※諸元は2025年モデル

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