この記事では、同企画内で「BIGクラス(over750cc)」にカテゴライズされる、クロス―オーバーモデル、アドベンチャーツアラーモデルのノミネート車をまとめて紹介します。
Honda CRF1100L Africa Twin〈S〉/CRF1100L Africa Twin Dual Clutch Transmission〈S〉
H-008(ジャパンバイクオブザイヤー2024 投票番号)
オフロード志向をより高めたアドベンチャーモデルとして2019年に登場したCRF1100L。3月に登場した2024年モデルでは圧縮比、バルブタイミングの変更により最大トルクを向上。
その他にもチューブレスタイヤ、専用スポークホイール、ライディングポジションや体格に合わせて5段階に調整可能なスクリーンを新たに採用。スクリーンの変更に合わせカウルも新形状とすることで快適性と防風性能の向上に寄与するデザインとなった。
それまで受注期間限定モデルとなっていたストロークの長いサスを装備した〈s〉だが、今モデルから通常ラインアップとなり、DCTも同じく〈s〉のみとなった。カラーリングは、CRFシリーズが持つオフロードイメージを際立たせるグランプリレッドのみ1色となる。
Honda CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES/CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES Dual Clutch Transmission
H-009(ジャパンバイクオブザイヤー2024 投票番号)
CRF1100Lに24Lの大容量ガソリンタンク、コーナーリングライト、電子制御サス・EERAを備えたアドベンチャースポーツES。
3月に発売開始された2024年モデルでは、フロントをこれまでの21インチから19インチに小径化することでオンでの安心感とオフ走破性を両立。それにともない、フロントサスのストロークが20mm縮小し低重進心化することで取りまわしや停車時の不安が少なくなった。
さらに長距離走行の快適性をさらに高めることを目指し、アッパーミドルカウルの形状を変更することで前方からの走行風の流れをコントロールし、走行風による疲労を軽減。
その他にもバイオ由来で環境に優しいバイオエンジニアリングプラスチック “DURABIO” を二輪車用透明フロントスクリーンを世界で初めて採用した。
Honda XL750 TRANSALP
H-015(ジャパンバイクオブザイヤー2024 投票番号)
欧州を中心に高い人気を博した名車の名前を冠して新世代のミドルアドベンチャーとして復活。「日常の扱いやすさと、ツーリングでの快適性の両立」「舗装路での軽快さとダート走破性の両立」「冒険心を掻き立てる豊富な装備」が開発コンセプト。
スロットルバイワイヤ、ユニカム4バルブヘッド、270度クランクなどを採用する新開発の755cc水冷並列ツインエンジンは、最新スペックのライディングモードも備える。2023年5月に国内販売を開始し、ボディ色はロスホワイト1色となる。
SUZUKI V-STROM1050
S-002(ジャパンバイクオブザイヤー2024 投票番号)
Vストローム1050DEの登場に合わせ、前後キャストホイールを装備するVストローム1050のスタンダードモデルも進化した。主に装備面が大きくグレードアップされており、クイックシフターの採用や電子制御システム「S.I.R.S.」の機能拡大など、XTに迫る充実した内容となっている。
メーターも5インチの大型カラーTFTを採用した新型となり、専用アプリを介してスマホとリンクさせることで、ナビアプリや音楽アプリ、メールアプリなどを操作することも可能になった。
オンロード主体のアドベンチャーツアラーというキャラクターは従来通りだが、装備が充実したことで、より快適な旅を楽しめる仕様となっている。カラー変更された2024年モデルが5月に発売された。
SUZUKI V-STROM1050 DE
S-003(ジャパンバイクオブザイヤー2024 投票番号)
Vストロームシリーズの新たな旗艦として2023年2月28日に発売されたのがVストローム1050DE。DEとは「デュアル・エクスプローラー」の略で、オン・オフを問わず冒険の旅を楽しめるコンセプトとなっており、特に未舗装路での走破性を高めるアップデートが施されている。
フロントホイールに21インチを採用して走破性を向上、前後タイヤはセミブロックパターンとしたほか、トラクションコントロールにはダート走行時に重宝する「Gモード」を追加。
ハンドルバーは左右に20mmずつ広い専用品で、装備面ではアルミ製エンジンプロテクターや、専用アプリを介してスマホと連携可能な5インチの大型カラーTFTメーターも採用されている。
SUZUKI GSX-S1000GX
S-005(ジャパンバイクオブザイヤー2024 投票番号)
GSX-Sシリーズに新たに加わったGSX-S1000GX。150mmという長いホイールトラベルを獲得したスズキ初となる電子制御サス「S.A.E.S.」を採用し、アグレッシブなスポーツライディングから、ツーリングまで快適な走りを実現。
S.I.R.S.(スズキインテリジェントライドシステム)、SDMS-α、スマートクルーズコントロール、モーショントラックブレーキシステムなど最新の機能も搭載したグランドクロスオーバーモデル。
SUZUKI V-STROM800
S-011(ジャパンバイクオブザイヤー2024 投票番号)
「S.I.R.S.」や「SDMS」が搭載された水冷ツインエンジンを搭載するアドベンチャーツアラー。
基本構成はVストローム800DE同様ながら、前後にキャストホイールを装備しフロントは19インチ化、ラジアルマウントキャリパー、防風効果の高い大型ウィンドスクリーン、専用のライディングポジションを採用するなどオンロード志向が高められている。
ボディカラーは落ち着いた色調の全3色をラインアップする。
SUZUKI V-STROM800 DE
S-012(ジャパンバイクオブザイヤー2024 投票番号)
新設計の775cc水冷並列ツインユニットを搭載するアドベンチャースポーツ。270度クランクのエンジンはスズキクロスバランサーを採用しフロント21インチ径のワイヤースポークホイールでサスペンションのストロークも前後とも220mmと長く取られ、装着されるタイヤもセミブロックパターン、大型で頑丈なエンジンガードも装備する。2024年モデルではカラー変更を受け、全3色のラインアップとなった。
Kawasaki VERSYS 1000 SE
K-002(ジャパンバイクオブザイヤー2024 投票番号)
ニンジャ1000をベースに開発されたアドベンチャーツアラーで、2021年モデルから国内仕様が登場。
アップライトなポジション設定、ボッシュ社製IMUを活用した多彩な電子制御デバイス、スカイフックテクノロジーを採用したショーワ製のストロークの長い電子制御サスペンションを装備。
2024年はカラー変更され、パニア&トップケース標準装備の「PLAZA EDITION」も209万6600円でバリエーション発売されている。