高い完成度に加えてコストパフォーマンスも利点に
「フルオーダーのRCM製作が続いたこともあって、3年ぶりの製作になるんですよ」。こうサンクチュアリー・中村さんが言うMk.II。Mk.IIのインジェクション版と言えるZ1000H(一部地域向けはそのままZ1000FUEL INJECTION)のストライプパターンでリペイント、各部パーツもそれに合わせたゴールド&ブラックとしたモデル。RCM-620というシリアルナンバーが付くから同店コンプリートカスタム、RCM(Radical Construction Manufacture)による1台という点は変わらない。中村さんが久々と言うのは、“RCMクラフトマンシップ”による点ということだ。
![画像1: 高い完成度に加えてコストパフォーマンスも利点に](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/20/6b142c910968f4de161ead58dd92eeb52a4bcdd4.jpg)
「RCMクラフトマンシップは、いわば作り置き車両。通常のRCMはオーダー車両として依頼されてから作りますが、こちらは販売用完成車として用意するものです。一部に状態の良い中古パーツを使うなどはしますが、製作過程や完成度はオーダー製作のRCMと変わるところはありません。
製作者として譲れない部分、例えば内燃機加工のやり直しなど、オーバーホールそのもののメニューは入りますし、フレームの作業も測定/修正/仕上げと、手順も内容も同様。何がオーダー版と異なるかと言えば、コストパフォーマンスです。このままの状態で納車するなら私たちが付けたプライスタグそのまま。この車両でも見てのようにO・Z GASS RS-Aホイールやデュアルスタックファンネル仕様のTMR-MJNキャブレターというように、オーダーRCM同様のパーツが付いています。またエンジンにも旧タイプですがEvoシステムや6速ミッション(フラットスプロケットが使えるなどのメリット多数)も入り、フル内燃機加工で精密組み立て済みの1045cc仕様となっています。
これで税込み748万円(撮影/HP掲載時の価格。各RCMクラフトマンシップ車両の価格は同店HP上でも明記される)。オーダーで作ると770〜880万円という内容なんです。メリットはもうひとつ、すぐ乗れることです」
![画像2: 高い完成度に加えてコストパフォーマンスも利点に](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/20/a727d85f5650b5614949e17e207180761774c1c0.jpg)
通常のRCMの完成までにかかる時間(現状で3〜6カ月)を省けることも含めれば、17インチカスタムとして申し分のない魅力がある。
「この車両はHPに掲載したら2日で売れました」(中村さん)とのことで、それはすなわち、RCMクラフトマンシップの魅力が琴線に触れる人が多いということ。同店ではこうした販売車両も折に触れ出てくるので、探しているならHPにもぜひ注目を。
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Detailed Description 詳細説明
![画像1: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/20/ddc5f4749dd302e0d5b8442ac3aa828319e47f66.jpg)
メーターはホワイトパネル化し、ステムはスカルプチャーφ43SPステムキットTYPE-1でオフセットを純正60から37mmに。ハンドルは低くセットしつつ扱いやすさにも長けるという点でこのところのRCMでは定番となったデイトナRCMコンセプトLOWハンドルバーを使う。左右マスターはブレンボRCSをマウント。
![画像2: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/20/4903a222c7656fed0e94507efdfcb17d1dac155b.jpg)
角型デザインの外装はMk.IIとほぼ同じルックスでストライプの入り方が異なったインジェクションモデル、Z1000Hのラインでリペイントしている。
![画像3: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/20/b565a21326e3052e4c0d924b77596a859b86a6d1.jpg)
シートはデイトナCOZYシートRCMコンセプト。リヤショックのマウント位置で分かるようにワイドレイダウン加工もされたフレームはダミーエンジンを積んでレーザー測定後に修正/ST-II補強(17インチタイヤに合わせる補強)/チェーンライン軌道確保など行う。
![画像4: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/20/097c34e3047048a1e8a90167ce0738c5d7bd0ff2.jpg)
ガンコート仕上げされたエンジンはDiNxφ71mm鍛造ピストンによる1045cc仕様。クランク芯出しやDiNxバルブガイド、ST-1カム組み込み&インナーシム化に加え、DK製6速クロスミッション+サンクチュアリーコウガのチェーンラインEVOシステムも組まれるなど、精密内燃機加工も含めてフルメニューの内容を持つ。電装はウオタニSP2で全ハーネスとも交換している。
![画像5: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/20/38c5a99da2a8b971ca87a1f1541a27d3b9746a99.jpg)
キャブレターはヨシムラTMR-MJNφ38mmをボディカラーのゴールドとブラックに合わせたヨシムラ・デュアルスタックファンネルと組み合わせてある。
![画像6: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/20/7d64568769d58a19b5ab0e7fc044efe86cc390c5.jpg)
アルミ製エンジンマウントはPMCでバックステップや2ピース構造としてカラー選択やメンテナンスにも配慮したクラッチレリーズはナイトロレーシング。ドライブチェーンはナローボディの江沼チヱン製EK530RCMのBK:GPをチョイス。
![画像7: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/20/ed1fb6cf7c5aee100d271ee3ff98be342b5f004c.jpg)
フロントフォークは800mm長のオーリンズRWU(ノーブレストE×Mパッケージでセット)でフロントブレーキはイタリア・イーラ製CNC 4Pキャリパー+サンスター・カスタムディスクφ320の組み合わせだ。
![画像8: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/20/f3d64009c05eb8583e41aca17e55469ea6001e46.jpg)
リヤブレーキはイーラCNCラジアル2Pキャリパー+サンスター・トラッドφ250mmディスク。マフラーはナイトロレーシング 4in1手曲げ チタンEXマフラーに同コニカルチタンサイレンサーV-IIIの組み合わせで、ともにヒートポリッシュ仕様。
![画像9: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/20/78e1662c65480133c8213d5b6dfc8fd9896f4b11.jpg)
リヤサスはオーリンズ・グランドツイン&スカルプチャー・ワイドスイングアーム。ホイールはO・Zレーシングのアルミ鍛造、GASS RS-Aで3.50-17/5.50-17サイズを履かせる。