目的に合わせた多くのメニュー&パーツをセレクトする
愛知県・尾張地域の東側となる日進市に本店を、北西側となる一宮市に一宮店と、ふたつの店舗を置くしゃぼん玉。おなじみの説明だが、どちらも2輪洋・用品大型販売店としての側面を持ち、とくにハードパーツの量は他に例がないほどに圧倒的。一方で常設ピットは、パーツ取付や整備以外に、多くのカスタムマシン製作の場ともなっている。’80〜’90年代モデルも主対象になっていて、もちろんGPZ900Rも主力だ。元祖カスタムバイクと言えるニンジャに今、いったいどんな手を入れるのか。この車両はそのひとつの答えになりそうだ。
![画像1: 目的に合わせた多くのメニュー&パーツをセレクトする](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/13/7247ab7d539279ac17e98da228d3a28a5d2df078.jpg)
「この赤×黒の車両は一宮店で製作したものです。長くお付き合いしてくださっているオーナーの三原さんが、手を入れていくことを楽しみにしながら各部をオーダーし、このようにすべてに手が入った車両となりました」。こう言うのはしゃぼん玉 一宮店店長の熊木さん。
「エンジンはワイセコピストンによる972ccほか定番仕様で、パワー的には乗っても不足がない感じです。足まわりも前後17インチ鍛造ホイール、これに合わせてスイングアームにステムと換えていってます」と、ニンジャの形を維持しながら、それこそ外装(フルペイントは受けている)以外は隙間なく手が入っているといった感じだ。ただ、前後17インチや972cc化などの手堅い手法の中に、ショップ独特と言っていい手法も織り込まれている点に注目したい。例えば、リヤにオーリンズという一見定番に見える選択だが、装着されているのがTTXという部分。
「オーリンズTTXにはニンジャ用の設定はないのですが、GSX-R1000用を元に全長や中身、バネレートを検討した上でラボ・カロッツェリアさんにオーダーして作りました。こちらではそのショックが入るようにフレームカットなど車体側の加工などを行いました。
オーナーさんとも“TTXは必ず乗りやすくなる”と事前に話していたのですが、その通りに行きました」と熊木さんの話は続くが、そんな、車種用にないものを作る、付けるというカスタムのルーツらしい要素も加えられ、特別感も高められる。その要素は、マウントパネルからワンオフ製作されるメーターにも表れる。
![画像2: 目的に合わせた多くのメニュー&パーツをセレクトする](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/13/2471fa3b62810a35394f66dd8e141ee3e9c72f8c.jpg)
「お客様の好みのメーターを選んでいただき、だいたいのレイアウト、パネル素材も言っていただく。アルミでもカーボンでも、チタンでもできます。それを元にこちらで配線まで考えてパネルをCADデザインし、そのデータをオーナーさんと摺り合わせして製作します」。バイクに跨がってまず目に入り、かつ常に意識するパートでもあるメーター。ここにも独自性が及ぶのも面白い点だ。
車両全体をまとめ上げるペイントも含めて、信頼できるパーツを選び、あるいは作りながら手を入れていく。乗って満足いくのはもちろん、カスタムらしい製作の過程さえも楽しめているのが特徴と言っていいだろう。もちろん同様に、カスタムの本流らしい個性をきちんと表現している点にも、大きく頷ける。
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Detailed Description 詳細説明
![画像1: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/13/c45d09dc49cce98984e408d4f1cd7b38858df66f.jpg)
メーターパネルはしゃぼん玉一宮店ワンオフで、パネルは2枚重ねでその間の空間で各メーターの厚みを吸収、配線もスマートに収める。中央にSTACK ST700SR多機能メーター、左側にプロテック・ギヤインジケーター、TOPGEAR空燃比計等を。右側に水温計/油圧計を配する。ミラーはマジカルレーシング、ステムはスカルプチャーTYPE-1でオフセットはノーマルの40に対して37mmでバーハンドルをマウント。左右マスターはゲイルスピードVRCを装着。
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ライダー側とリヤ側でレザーデザインを変え、シングルシート調としたシートはスプリームシート。サイドにNinjaロゴも刺繍される。
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エンジンはワイセコ鍛造ピストンで972cc化し、アドバンテージST-1.5カムやTGナカガワ・オイルバイパスキットを組んで、元気もあって耐久性も見込んだ仕様でまとめる。冷却系もナイトロレーシングワイドラジエータKIT/オイルクーラーHIGHマウントKIT、チタンウォーターパイプで強化・劣化対策する。フレームにはナイトロレーシング・ダウンチューブキットおよびOVERサブフレーム、またOVERのスライダーも備えている。
![画像4: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/13/45aff0fcc18a0b240ab60cecc6f73988c0275732.jpg)
キャブレターはFCR-MJNφ39mmをデュアルスタックファンネル仕様でマウント。シリンダーヘッドにはTGナカガワ・オイルバイパスキットのオイル供給部が見える。
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フロントフォークはオーリンズRWUをノーブレストE×Mパッケージによってセットする。フロントブレーキはゲイルスピード・ラジアルマウントキャリパー+サンスター・ワークスエキスパンドディスク。
![画像6: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/13/68ee8c45e9c38d4f993799182be9dd858f396e33.jpg)
前後ホイールはO・Zレーシングのアルミ鍛造、GASS RS-Aで3.50-17/5.50-17サイズ。ドライブチェーンはRKの520XXWにコンバートした。
![画像7: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/13/058f5117347b089f0331965daeeb5bf6bd1d826d_xlarge.jpg)
リヤブレーキはゲイルスピード・ラジアルマウント2Pキャリパー+サンスター・ワークスエキスパンドディスク。ブレーキフルードも車体色に合わせたレッドがセレクトされる。
![画像8: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/13/6a1fee967c4d8fe68cceaeeb03196b20566375b9.jpg)
Gストライカースイングアームにセットされるリヤショックは異例とも言えるオーリンズTTX。GSX-R1000用を元に全長や内部、バネレート等の仕様をしゃぼん玉一宮店で決めてラボ・カロッツェリアで製作した特注品で、フレーム側も加工した上でマウントしてある。
![画像9: Detailed Description 詳細説明](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/05/13/1c34b5412ade7a30dda74ec9f3b915af85b58e66.jpg)
ステップキットはナイトロレーシングでマフラーはオールチタンマルチピースの4-1をセット。