まとめ:オートバイ編集部/写真:松川 忍、ホンダ
ホンダ「CB1000 ホーネット」開発者インタビュー
ホーネットのDNAを受け継ぐスタイルと性能
「CB1000ホーネットは、ストリートファイターコンセプトを採用し、スポーティなルックスと高い走行性能を両立した、ホーネットシリーズ初のリッターモデルです」
そう教えてくれたのは、CB1000ホーネットの車体設計を担当された萩元さん。実質的な前モデルに相当するCB1000Rからはずいぶんイメージも変わっているが、両者のキャラクターはどう違うのだろうか。
「CB1000Rは『ネオスポーツカフェ』コンセプトを採用し、上質さを求める大人のためのスポーツバイク、というテーマで開発されたモデルで、今回のホーネットは以前からご好評いただいておりましたホーネットシリーズの新作、ということで、スポーティでありながら高い実用性も兼ね備えたモデルとなっています。ですので、CB1000Rとは違うコンセプトということになります」
これまでのホーネットシリーズと言えば、鋼管モノバックボーンフレームとCBR系の強力なエンジンを組み合わせ、抑揚の効いたグラマラスなボディデザインが特徴だったが、今回の1000はどうなのだろうか。
「CB1000ホーネットはスチールツインチューブフレームを採用しています。これは、高い操縦安定性と剛性の両立を目指したもので、スチール製としたのは、剛性のバランスが取りやすいからです。
また、新世代のホーネット、ということで、パワーユニットには2017年式のCBR1000RR(SC77型)のエンジンをベースに高次元の走行性能を追求した仕様を採用し、ドラスティックに変えています。ホーネットらしいところと言えば、やはりグラマラスなボディラインでしょうか。今回のCB1000ホーネットでも、ボリュームあるタンクからシートにかけての絞り込んだウエストラインが特徴的で、このあたりはホーネットシリーズのDNAが反映されているポイントだと思います」
ホーネットと言えば、1990年代を代表するホンダの名車のひとつ。世界中で愛されたモデルだけに、新たにその名前を冠することにプレッシャーはなかったのだろうか。
「ホーネットと言えば直4のスポーツモデル、という強いイメージが定着していますし、世界中で愛されたモデルですから、新型の開発にあたり、みんなの期待が非常に高いレベルにあることは感じていました。そのご期待にどう応えるか、どのようにホーネットらしさを表現していくか、ということを、開発チーム内でかなり議論して開発しました」
いよいよ国内導入も近いとされるCB1000ホーネット。最後に、萩元さんからこんなメッセージをいただいた。
「ストリートファイターですが、街中でも乗って楽しい仕上がりですし、ハンドルも大きく切れるので取り回しも見た目以上にしやすく、ミドルクラスからのステップアップに最高です。楽しみにしていてください!」
まとめ:オートバイ編集部/写真:松川 忍、ホンダ