ここで紹介する5台。タイプや年式に関わらず「バイク王はここまでできる!」という自信作だ。
文:中村浩史/写真:松川 忍
「バイク王CSコンテスト」とは?
顧客満足度を高める技術とアイデアが形に
車両販売の分野も好調なバイク王が、毎年行っている「CSコンテスト」。CSとはカスタマー・サティスファクションの略で、つまり「顧客満足度」を競う社内コンテストだ。このコンテストを通じて、バイク王全体で「ユーザーの満足度を上げる」というスタッフの意識を高めているのだ。
このコンテストは営業部門/アディショナル部門/Keeperコーティング部門/テクニカ部門の4種類。各部門ごとに、全国から選別された社員たちが、顧客満足度をアップすべく取り組みや技術を競う。
その中で、車両整備を担当する「テクニカ部門」は、チームごとに決めた車両をレストアやカスタムを施し、その過程を記録した動画を発表し、全国のバイク王社員がオンラインで審査。個々の紹介するレブル250、R1-Z、Z50Aモンキー、Z50Jモンキー、NSR50が選出。見事、つくばテクニカチームが手掛けたR1-Zがグランプリを獲得した。
このコンテストのスゴさは、ノミネート車両が実際に販売されること。買い取り、レストア&カスタムしての販売までがCSにつながるのだ。
コンテストの受賞車
Honda MONKEY Z50A 福岡テクニカ
1960年代のモンキーを現在の技術で組み直した、モンキーファンにはたまらない1台。担当した福岡テクニカでは「世代を超えて長く乗れるよう、当時よりも信頼性と耐久性を兼ね備えながら、古臭さを感じさせない」というコンセプトで組み上げられた。製作前は放置車だったため、かなり状態が悪く、横浜テクニカの塗装チームに依頼し、再塗装を行ったのだという。販売価格は62万8000円。
(バイク王茅ヶ崎絶版車館での価格税込・以下車両も同様)。
Honda MONKEY Z50J 神戸テクニカ
上のZ50Aが「ビンテージの名車を現代の技術でよみがえらせる」テーマならば、こちらのZ50Jは、販売されていた期間も長いポピュラーな年式であることから、誰にでも扱いやすく、親しみやすいモンキーがテーマ。長期間乗れるようにフレームはパウダーコートを施工し、外装パーツも再塗装。メッキ部分も磨き込みやリベット打ち替えなどをおこない、ハーネスもゼロから作り直した。気を使わず幅広い年齢層が乗れるモンキーだ。販売価格:74万8000円
Honda NSR50 横浜テクニカ
公開直後に売約済み!
誰もが程度のいい車両を探しているが、レースなどの使用用途がハードでリビルドに手間がかかるのがNSR50。それを需要が多い「あえて純正に近く」仕上げた1台。
外装パーツなどは国産品を再使用、車体全体は高圧洗浄から脱脂→下地処理を行なって再塗装。オールホワイトとして、販売時にユーザーの希望を聞いて仕上げる予定だ。
エンジンは分解整備でシリンダーやクランク、ミッションを整備して使用し、消耗部品は全交換するフルオーバーホールした。売約済み。