日本の道によく合った、どこでも楽しいスーパースポーツ、それがカワサキNinja ZX-4Rシリーズ。開発メンバーに、このモデルの開発背景を聞いてみたぞ。
文:オートバイ編集部/写真:南 孝幸、カワサキモータースジャパン
画像: Kawasaki Ninja ZX4-RR KRT EDITION 総排気量:399cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 シート高:800mm 車両重量:189kg 発売日:2023年7月15日 税込価格:115万5000円

Kawasaki Ninja ZX4-RR KRT EDITION

総排気量:399cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:800mm
車両重量:189kg

発売日:2023年7月15日
税込価格:115万5000円

画像: Kawasaki Ninja ZX-4R SE 総排気量:399cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 シート高:800mm 車両重量:190kg 発売日:2023年7月15日 税込価格:112万2000円

Kawasaki Ninja ZX-4R SE

総排気量:399cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:800mm
車両重量:190kg

発売日:2023年7月15日
税込価格:112万2000円

カワサキ「Ninja ZX-4R」開発者インタビュー

画像: ※左から順に 成岡翔平 氏(開発リーダー) カワサキモータース株式会社 先進国MCディビジョン 第一設計部 第二課 基幹職 山東雅弥 氏(車体担当) カワサキモータース株式会社 先進国MCディビジョン 第二設計部 第三課 基幹職 長瀬樹生 氏(エンジン担当) カワサキモータース株式会社 先進国MCディビジョン 第一設計部 第二課 主事 笹田理央 氏(テスト担当) カワサキモータース株式会社 技術本部 開発技術部 第三課

※左から順に

成岡翔平 氏(開発リーダー)
カワサキモータース株式会社 先進国MCディビジョン 第一設計部 第二課 基幹職

山東雅弥 氏(車体担当)
カワサキモータース株式会社 先進国MCディビジョン 第二設計部 第三課 基幹職

長瀬樹生 氏(エンジン担当)
カワサキモータース株式会社 先進国MCディビジョン 第一設計部 第二課 主事

笹田理央 氏(テスト担当)
カワサキモータース株式会社 技術本部 開発技術部 第三課

Ninja ZX-25R開発の時には視野にあった400cc化

ZX-25Rと同様のスタイリングと、25Rをベースとした車体を採用するZX-4Rだが、どうやら25Rを開発している段階で、400cc化は考えられていたようだ。開発リーダーの成岡さんに聞いてみた。

「ZX-25Rを開発していた当初から、排気量を大きくする可能性は考えていました。日本のユーザーの方に、普通二輪免許で楽しんでいただけるモデルとして、400ccくらいまでは大きくしたいよね、という話も出ていましたし、車体の剛性も400cc化を視野に入れたものとなっています」

ZX-4Rと言えば、やはりラムエア時80PSというパワースペックに目が行ってしまうが、開発時にはどんな目標を立てていたのだろう? 長瀬さんに尋ねてみた。

「数値的な目標としてはリッター200PSというものを掲げていましたが、スペックの数値や高回転域でのパワーだけにこだわったわけではなく、低中域のトルクをしっかり出しながら、どの回転域でも扱いやすいエンジンを目指しました。もしかしたら、ビギナーの方には25Rより4Rの方が扱いやすいと感じていただけるかも知れません」

画像1: カワサキ「Ninja ZX-4R」開発者インタビュー

RRにはZX-10R譲りのBFRCライトショックが装備されるが、このサスの採用は非常に大きかったようだ。山東さんが語る。

「車体関係はエンジンマウント部に少し補強を加えた以外、基本的に25Rのものを引き継いでいます。BFRCライトを採用したのは、セッティングの幅をより広げることで、街乗りからサーキットまで、色々なステージで楽しんでいただきたかったからです」

パワースペックやRRという車名に注目しがちだが、開発陣が狙ったのは、オールラウンドに楽しめるバイクだったようだ。テスト関係を担当した笹田さんに聞いた。

「もちろん、細かくセッティングできるサスペンションはサーキット走行でも重宝しますが、私たちとしては、吸収性に優れたサスペンションを装備することで、街乗りでも乗り心地のいいバイクにしたい、という想いがありました。スーパースポーツであっても、サーキットを攻める割合は実際少なく、ストリートを走ることの方がむしろ多かったりしますので、そういうところでも気持ちよく走れるバイクにしたかったのです」

画像2: カワサキ「Ninja ZX-4R」開発者インタビュー

400ccという排気量や、街乗りも視野に入れた設定など、ZX-4Rは日本のライダーにジャストフィットする1台のようだ。

「この4Rは、日本市場をメインに考えています。普通二輪免許で楽しめる最上位のバイクですし、性能も装備も1クラス上の内容です。ガソリンもハイオク指定ではなく、レギュラーで大丈夫なんです」(山東さん)

「ビギナーの方でも楽しいですし、リッターバイクに手を焼いたベテランの方にもおすすめの素直なバイクです。休みの日にちょっと峠に行きたいな、と思える1台に仕上げました。ぜひ楽しんで下さい」(成岡さん)

画像: ZX-25Rを開発していた時点で400化も視野にあったため、最小限の補強で80PSのパワーに対応できるシャシーに仕上がっている。

ZX-25Rを開発していた時点で400化も視野にあったため、最小限の補強で80PSのパワーに対応できるシャシーに仕上がっている。

文:オートバイ編集部/写真:南 孝幸、カワサキモータースジャパン

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