【比較】ホンダ「XL750トランザルプ」VSスズキ「Vストローム 800DE」｜オンロードもオフロードも楽しめる新型ミドルアドベンチャー

2023-07-15

宮崎敬一郎 @ webオートバイ

新型トランザルプのライバル、と聞いて、多くの人が思い浮かべるのはVストローム800DEだろう。ともにパラレルツイン、フロント21インチ、そして2023年デビューの新型車。それぞれのキャラクターの違いを検証していく。
文：宮崎敬一郎、オートバイ編集部／写真：南孝幸

「XL750トランザルプ」ライディングポジション・足つき性

シート高：850mm
ライダーの身長・体重：176cm・68kg

立ち姿勢のホールドは良好。800DEよりは明らかに足つきがいい。さらにSTDより30mm低いローシートも用意。これはタンク近辺での処理が非常に良く、ローシートにありがちなシートの角が足つきを阻害するということがない。

シート高：855mm
ライダーの身長・体重：176cm・68kg

リラックスした、いくらか大柄なライポジが特徴。スタンディングでのホールド、ハンドルの抑え込みもしやすく、まるでラリーレイドモデルのようなフィット感だ。シート高は高めで、自然に足を下ろすと両の踵が少し浮く。

並べて比較

XL750トランザルプ

Vストローム 800DE

【エンジン比較】

パラツインエンジンはともに新設計。XL750トランザルプはホーネットと共有する774ccユニカムツインを搭載。パワーは91PSとなかなか強力だ。

対してVストローム800DEのパラツインは「あえて数字を追わない」仕上げとしていて、スペックは82PSだが、トルキーで扱いやすさを重視した仕様となっている。

XL750トランザルプ

Vストローム 800DE

【足まわり比較】

フロントタイヤのサイズはどちらも90/90-21。ともにオフロードでの走破性を大事にした設定となっている。リアタイヤに関してはトランザルプ18インチ、800DEが17インチを採用しており、これとサスの仕様、セッティングの違いが両車の走りのキャラの違いに繋がっている。

XL750トランザルプ

Vストローム 800DE

【メーター機能比較】

ともに大型カラーTFTメーターを採用するが、トランザルプがライディングモードを用意するのに対し、800DEはパワー、トラコンをそれぞれ好みで選ぶタイプ。どちらにも「グラベル」モードが用意されるが、そのセッティング内容が大きく異なるのも面白い。

XL750トランザルプ

Vストローム 800DE

【シート比較】

ダート走行時にスタンディング姿勢を取りやすいような配慮が両車に施されていて、タンクまわりやシート形状にもこだわりがある。800DEはシート内部のフォームの密度まで追求しているし、トランザルプもライダーの太股が当たる部分の絞り方に気を配っている。

XL750トランザルプ

Vストローム 800DE

【先進装備比較】

トラクションコントロール、パワーモードなど、細かい設定がともにできるので、シチュエーションに応じたセッティングが楽しめる。クイックシフターは800DEが標準で、トランザルプは2万4420円のオプション。センタースタンドはいずれも別売だ。

XL750トランザルプ

Vストローム 800DE