足まわりを重点的に見直して快走を支える

「オーナーさんは比較的若い方ですがリターンライダーで、このCB(RC42)が初めての大型バイク。最初に当店にいらした時にはマフラーとハンドルは換わっていましたが“まっすぐ走れなくて怖い”とオーナーさんが言う状態で、買ったお店では解消しないということでした」

こう言うのは、ショップメローズの中川さん。同店ではこうした原因不詳によるトラブルの解決や、オーナー個々に合わせた整備&カスタムを多く手がけてきた。そこに入庫してきたのだ。

「まず普通に走れる状態にして、オーナーさんを安心させました。それから消耗品を交換。オーナーさんは時間があれば乗る、一度に300kmくらい走る……というように距離を乗る方なので、耐久性を持たせるべくスチールスプロケットを選びました。同時にドライブチェーンは525から520サイズにコンバートして軽くする。そのような考えで各部も整備していってます。その上で、コントロール性を高めるようにレバーやステップを交換。オーナーが車両に慣れていくのに合わせて、サスにも手を付けました」

画像: 足まわりを重点的に見直して快走を支える

そのリヤショックはオーリンズだが、RC42にはシンプルな仕様のモデルしか適合品がない。遊べる仕様にしたいからと中川さんは内部仕様の違うものをフィッティングした。フロントフォークも同様の環境だったが、こちらはメローズもディーラーを務めるマトリス製を選んだ上でインナーカートリッジキットを作ってしまう。

「ノーマルフォークをショックベンチにかけて、走行シーンなどのデータを合わせてバネレートやダンピングも輸入元の松本エンジニアリングさんにオーダーしました。“マトリス・ジャパン仕様”として作っています」

さらにAMAスーパーバイク時代のCB-Fレーサーを見本にしてマトリス製ステアリングダンパーを装着。ブレーキまわりも変更し、パーツがないRC42というベース車のネガを補いつつ、長距離でも安心できる要素を要所に作り込んでいった。

ライトなんですけど、と中川さんは言うが、こうした効果ある手の入れ方はライトではなく、十分以上に参考になる。

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スステアリングテムやメーターはRC42の純正で、ヨシムラ・プログレスメーターを追加。ハンドルバーはEFFEXを使い幅を詰めて装着。フロントマスターはヤマハ流用のブレンボ・セミラジアル(リザーバータンクはブレンボ・セミスモーク)で、ブレーキ/クラッチともレバーをアコサットCNCダイヤルレバーに変更する。

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φ41mmフロントフォークのトップにはマトリス・ジャパン仕様カートリッジキットの追加によって加わった減衰力調整部が見える。

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747ccで75psを発揮するDOHC4バルブの空冷4気筒エンジンやTPS付き負圧キャブレター、6段コアのオイルクーラーはRC42純正のままだ。

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ステアリングヘッド下にはCB-F時代のAHMアメリカンホンダレーサーをモチーフ(ステム下から延ばしたリンクでフレームに固定したダンパーのロッドを動かす)にして、マトリス製ステアリングダンパーを収める。

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先の通り、φ41mmフロントフォークにはメローズオリジナルのマトリス製インナーカートリッジキットを装着。フロントブレーキは中川さんが個人的に勧める65mmピッチのブレンボ(ブリッジがあり強度が高く4枚パッド)を厚みのある7075材サポートを製作しマウント。ディスクは純正だ。

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リヤブレーキはキャリパーピストンを純正流用によってカシマコート化し作動性を向上。マフラーはモリワキ・ZEROチタンに換装している。

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角型鋼管スイングアーム、3.50-17/5.00-17サイズのホイールはRC42純正。オーリンズリヤショックは内部改修でフルアジャスタブルとした。

取材協力:ショップ メローズ

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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