高性能スポーツバイクにつきものの「扱いづらさ」を感じさせないヤマハYZF-R25 ABS。そこが、ビギナーからベテランまで幅広い支持を集めている理由なのだ。
文:オートバイ編集部/写真:赤松 孝

ヤマハ「YZF-R25 ABS」ショートインプレ

画像: YAMAHA YZF-R25 ABS 総排気量:249cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 シート高:780mm 車両重量:169kg 税込価格:69万800円

YAMAHA YZF-R25 ABS

総排気量:249cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
シート高:780mm
車両重量:169kg

税込価格:69万800円

街乗りからツーリングまで楽しめるオールラウンダー

2015年に初代モデルが発売されたYZF-R25。開発コンセプトは「毎日乗れるスーパーバイク」つまり、高性能モデルであっても、決して日常生活の乗り物としてのユーティリテを失わない、というものだった。

その狙い通り、R25は、扱いやすさと高性能のバランスが絶妙に取れた、オールマイティに使えるスポーツバイクだ。

パワーフィーリングは、低~中回転のトルクを厚く、高回転の伸びも犠牲にしないタイプ。正直言って、高回転の伸びはホンダCBRに一歩譲るが、それは1万数千回転もの高回転域。そのエリアは滅多に使わないだろう、という割り切った特性なのだ。

ハンドリングもあくまで安定性をしっかり確保しながら軽快さもあるタイプで、誰が乗っても怖くない、上手い人が乗ると速く走れる、そんなキャラクターだ。

2019年に登場した現行モデルは、倒立フロントフォークを採用し、ほんの数mmだが、ハンドルバーの高さを下げた設定としている。

よりスポーティさをプラスしたこの進化は、ライバルに対抗する意味合いもあるが、ヤマハは幅広い層に支持されるR25の魅力を大切にして、引き続き「毎日乗れる」パートをきちんと残したのだ。

画像: ヤマハ「YZF-R25 ABS」ショートインプレ

倒立フォークを採用する現行型は、ハンドリングのテイストを大きく変えることなく、ちょっと無理した時の限界点を上げた印象。たとえば下りのワインディングで、いつもよりちょっとブレーキを頑張ってしまったとき、この倒立フォークが威力を発揮してくれる、そんな頼もしさを感じさせる。

エンジンは引き続き、高回転の伸びよりも常用回転域のトルクを重視したもので、車体の安定性が増した分、よりリラックスしてイージーに乗れるモデルになったと言っていい。

R25は、街乗りもワインディングも、それに高速道路も得意なステージで、どこを走っても楽しい。エキサイティングではないかもしれないが、誰もが満足できるパフォーマンスなのだ。

1台のオートバイで、街乗りもツーリングもサーキットランも、いろんな用途で乗りまくりたい…そんな想いに応えてくれるモデルだ。

ヤマハ「YZF-R25 ABS」注目ポイント

画像: 2019年に登場した現行モデルは、写真のΦ37mm倒立フォークを標準装備。ブレーキはΦ298mmローターのシングルディスク。

2019年に登場した現行モデルは、写真のΦ37mm倒立フォークを標準装備。ブレーキはΦ298mmローターのシングルディスク。

画像: ショートマフラーは排気口が耳に近く、小気味いいサウンドを味わえる。リアブレーキはΦ220mmのシングルディスク。

ショートマフラーは排気口が耳に近く、小気味いいサウンドを味わえる。リアブレーキはΦ220mmのシングルディスク。

画像: リンクレスのモノクロスサスペンションは、初期作動の吸収性の高さと最大ストローク時のクッション性の高さを両立する。

リンクレスのモノクロスサスペンションは、初期作動の吸収性の高さと最大ストローク時のクッション性の高さを両立する。

画像: MotoGPマシンYZR-M1のイメージを見せる、センターにエアダクトを持つフロントフェイス。LEDヘッドライトを標準装備。

MotoGPマシンYZR-M1のイメージを見せる、センターにエアダクトを持つフロントフェイス。LEDヘッドライトを標準装備。

画像: 液晶フルデジタルメーターを採用。ギアポジションインジケーター、オド&ツイントリップ、瞬間&平均燃費も表示する。

液晶フルデジタルメーターを採用。ギアポジションインジケーター、オド&ツイントリップ、瞬間&平均燃費も表示する。

画像: セパレートタイプのシートを採用。座面が広く、長時間ライディングでのお尻の痛みが少ないと評価が高いクッションだ。

セパレートタイプのシートを採用。座面が広く、長時間ライディングでのお尻の痛みが少ないと評価が高いクッションだ。

ヤマハ「YZF-R25 ABS」主なスペック・価格

全長×全幅×全高2090×730×1140mm
ホイールベース1380mm
シート高780mm
車両重量169kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
総排気量249cc
ボア×ストローク60.0×44.1mm
圧縮比11.6
最高出力26kW(35PS)/12000rpm
最大トルク23N・m(2.3kgf・m)/10000rpm
変速機形式6速リターン
燃料タンク容量14L
キャスター角25°
トレール95mm
タイヤサイズ(前・後)110/70-17M/C(54S)・140/70-17M/C(66S)
ブレーキ形式(前・後)シングルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格69万800円(消費税10%込)

文:オートバイ編集部/写真:赤松 孝

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