このクラスでは数少ないトレールモデルのKLX230が「S」に進化した。55mmという驚きのローダウンで足着き性を高め、トレッキングをもっと身近に楽しめる特性に進化した。扱いやすさと優しさを磨き抜いた注目の1台だ。
文：太田安治、オートバイ編集部／写真：赤松 孝、南 孝幸
文：太田安治、オートバイ編集部／写真：赤松 孝、南 孝幸
カワサキ「KLX230 S」ライディングポジション・足つき性
シート高：830mm
ライダーの身長・体重：176cm・62kg
ライダーが跨がったときの前後サスペンションの沈み込み量が大きく、車体も細身。足着き性はシート高830mmという数値以上に良好。シート形状が「前下がり」になっていないので腰の落ち着きもいい。
カワサキ「KLX230 S」各部装備・ディテール
ベースとなったのはオフロード専用車のKX230。カラーリングはライムグリーンとオリーブグリーン×エボニーの2色。
空冷の232ccユニットは低中域での豊かなトルクと高回転域での伸びやかさが特徴。コントロール性に優れた扱いやすいエンジンだ。
アップタイプのエキゾーストは、サイレンサーを細身で長めの形状として、車体のスリムさと高い消音効果を実現。
フロントサスペンションはストローク長を158mmとした、Φ37mmのテレスコピックフォークを採用。ブレーキはΦ265mmのペータルディスク。
ローダウン化されたとは言え、リアサスのストローク量は168mmと十分。ショックユニットはプリロード調整が可能。
メンテナンスの簡便さを重視して、大きなヘッドライトはハロゲン、ウインカーもクリアレンズ採用の電球タイプとしている。
コンパクトなデジタルメーターはスピードメーターのほか、オドメーター、デュアルトリップメーター、燃料計、時計を表示。
フラットな座面のシートはポジションの自由度が高く、830mmとなったシート高との効果で、小柄なライダーでも扱いやすい。
テールランプとウインカーは電球タイプ。アジアなど多地域で販売されるが、容易にパーツを入手できるのがメリットだ。
カワサキ「KLX230 S」主なスペック・価格
| 全長×全幅×全高 | 2080×835×1110mm |
| ホイールベース | 1360mm |
| 最低地上高 | 210mm |
| シート高 | 830mm |
| 車両重量 | 136kg |
| エンジン形式 | 空冷4ストSOHC2バルブ単気筒 |
| 総排気量 | 232cc |
| ボア×ストローク | 67.0×66.0mm |
| 圧縮比 | 9.4 |
| 最高出力 | 14kW（19PS）/7600rpm |
| 最大トルク | 19N・m（1.9kgf・m）/6100rpm |
| 燃料タンク容量 | 7.4L |
| 変速機形式 | 6速リターン |
| キャスター角 | 27.5゜ |
| トレール量 | 116mm |
| タイヤサイズ（前・後） | 2.75-21 45P・4.10-18 59P |
| ブレーキ形式（前・後） | Φ265mmシングルディスク・Φ220mmシングルディスク |
| メーカー希望小売価格 | 50万6000円（消費税10％込） |
文：太田安治、オートバイ編集部／写真：赤松 孝、南 孝幸
