BMWの電動スクーター第2弾として登場した「CE 04」。未来から抜け出してきたかのようなスタイリングが印象的だが、中身も最新のテクノロジーが詰め込まれている。免許区分は普通自動二輪で、日常での実用性も高い仕様となっているぞ。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、南 孝幸

BMW「CE 04」インプレ(太田安治)

画像: BMW CE 04 バッテリー/電圧:空冷リチウムイオン高電圧バッテリー /148V モーター形式:永久磁石式同期発動機 シート高:800mm 車両重量:231kg 発売日:2022年4月22日 税込価格:161万円~

BMW CE 04

バッテリー/電圧:空冷リチウムイオン高電圧バッテリー /148V
モーター形式:永久磁石式同期発動機
シート高:800mm
車両重量:231kg

発売日:2022年4月22日
税込価格:161万円~

強力な加速を楽しめる! 爽快な走りにも注目

現状の電動オートバイは原付一種/二種に区分される実用性重視の小型モデルが大半だが、BMW初の電動スクーターとして2017年に登場した「Cエヴォリューション」は、ガソリンエンジンの大型スクーターをラインアップに持ち、自動車のEV化を積極的に進めている同社の強みを活かして開発され、完成度の高さで世界的に評価された。このCE 04はCエヴォリューションの派生モデルではなく完全新設計の第2世代モデルだ。

まず目を惹くのが既存のスクーターとはまるで異なるデザイン。大型スクーターの必須装備とされている大きなスクリーンはあえて排除し、テール回りは徹底的に簡素な構成。これに前後15インチのタイヤと大型クルーザー並みの長いホイールベースが生む「低く長い」フォルムが加わり、新時代の乗り物であることが強烈に伝わってくる。

画像1: BMW「CE 04」インプレ(太田安治)

このルックスから、乗り味の癖も強そうに思えるが、加減速感やハンドリングの違和感は不思議なほど自然。既存大型スクーターとの違いはエンジンが発する音と振動が一切ないことだけと言ってもいい。ゼロ発進がスムーズで、停止寸前まで駆動力が切れないので極低速での速度コントロールが容易。231kgという車重や1675mmの長いホイールベースを感じさせず、Uターンもしやすい。

全開加速での0〜50km/hタイムは2.6秒。既存の大型スクーターを軽く置き去りにする強烈な速さだが、一定の加速感を保ったまま速度を増していくので恐怖感も扱いにくさもない。「キュイ〜ン」といったモーター音が高周波に変化し、風切り音が増えることで速さを認識する、といった独特のフィーリングが何とも心地いい。

画像2: BMW「CE 04」インプレ(太田安治)

ライディングモードは4種類あるが、最もスポーティな「ダイナミック」は回生ブレーキの感覚がガソリンエンジンに近くて扱いやすい。最高速が120km/hと控えめなのは、航続距離を考えて出力を制御しているため。約42馬力のモーターなので、制御を解除すれば150km/h超えの実力だと思う。

日本の法律上は軽二輪に区分されるので車検がなく、普通二輪免許で乗れる。エンジンオイルなどのメンテナンスが不要で、エンジンの熱で暑くならないことも独自のメリット。航続距離は約130kmだからツーリングユースは心もとないが、街乗り、通勤通学なら充分実用的。駐輪場に電源が引ける環境なら、検討の価値は大いにある。

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