白バイと言えば思い浮かべるのはCB1300P。2009年に採用され、早くも10年以上が経過しているが、ここに来て、ついに世代交代か?という噂が流れている。そこで予想する次期白バイは、なんとNT1100! さっそくその詳細を見てみよう!
CG:宮窪伸治
※本記事は「月刊オートバイ」2022年5月号の記事を再編集したものです。

現行白バイ・CB1300Pの後継はNT1100…という噂が!

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2022年3月に発売されたばかりのホンダのNT1100が、なんと次期白バイ候補になっているという。現行の白バイとしては、ホンダのCB1300PやヤマハのFJR1300Pが活躍しているが、ベースのFJR1300シリーズは今年の2月に発売された20周年記念車で国内販売が終了する。また、CB1300シリーズも、この11月にファイナルエディションが発売されるというもっぱらの噂だ。

つまり、そろそろ次期白バイ候補が決まっていてもおかしくないタイミングなのだ。当然ホンダ車が次期白バイ候補の筆頭となるわけだが、近年は正統派オンロードツアラーよりもアドベンチャー系に人気が集まっていたので、正直これといった候補に乏しかった。そんな中、急浮上したのがNT1100。果たして、白バイとしての実力やいかに!?

白バイ=マニュアル、ならNT1100にもMT仕様が登場!?

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ホンダの資料によると、NT1100は、現行白バイのベースであるCB1300SBよりも20kg以上軽量な上に、最高出力は11PSの差しかない。パワーウエイトレシオにするとほぼ同じ数値になるので、比較すると軽量なNTの方が取り回しなど使い勝手が良いことになる。

もちろん、CBとNTをスペックだけでは比較できないが、白バイという業務に従事する車両と考えれば、この数字も重要な指標のひとつだ。また、NTは操縦性もアフリカツインがベースとは思えないほど軽快なので、白バイ隊員ならパイロンスラロームも問題なくこなせるだろう。ちなみに、NT1100は、いま話題の新型「ホーク11」のベースにもなっている。

そして、特筆したいのは、もしNT1100の白バイ仕様が登場したら、それはMT仕様になると予想されること。現時点で、NT1100の国内仕様ではDCT仕様しか用意されていないので、2023年以降に、白バイ用以外にも一般向けにMT仕様がラインアップされる可能性もある。こちらの動向にも注目したいところだ。

現在の中心機種・CB1300Pとは?

画像: PHOTO:南 孝幸

PHOTO:南 孝幸

CB1300Pは、2009年にVFR800Pに代わる存在として登場。リッターオーバーの重量車ながら、全国白バイ安全運転競技大会でも活躍するほど高いスポーツ性を発揮し、今でも白バイ隊員からの評価は高い。巨体がグイグイ曲がり、超クイックに切り返す様子は見ていて驚くほど。隊員が自由自在に操ることができるのは、優れたハンドリング性能の証。これは長年熟成されてきたノウハウの賜物でもあるが、NT1100もスポーツツアラーとしての性能に遜色はない。

NT1100Pがもし採用されれば、1970年代以来の2気筒エンジンの白バイが登場することになる。CO2排出量が取り沙汰される現代において、公用車としての環境性能の向上にも期待が持てそうだ。ちなみにWMTCモードの燃費も、CBの17.2km/Lに対し、NT1100の欧州向けMT仕様は20km/Lと良好だ。今後の展開に期待しよう!

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