ツーリング用品のなかでもバッグ製品はいまとくに盛り上がりを見せているジャンルです。新規で本格参入するメーカーも続々現れ、市場にはありとあらゆるバイク用バッグが出回っています。新型車から荷掛フックがなくなり出し、専用品でないと積載が難しくなってきたことも要因のひとつかもしれませんね。東京モーターサイクルショー2022では、最新の積載システムや面白いアイデア、魅力的なデザインを持つ品々を発見することができました。各社の新作で「これは!」と思ったものを紹介します。
文・写真:西野鉄兵

キジマ|K3「タクティカルシリーズのシートバッグ」

画像1: キジマ|K3「タクティカルシリーズのシートバッグ」

カスタマイズも自由自在! ウェビングを全面に配したシートバッグ

二輪用品総合メーカーのキジマは、カスタムパーツや補修部品を手厚く展開。車種別のアイテムも多く、ツーリングライダーにはキャリア製品も人気。何かを探していて「キジマを見てみ?」「キジマにあった!」なんてやりとりは、ライダーあるあるでしょう。

バッグ製品は自社ブランド「4R」が以前からの定番です。そしてここ数年は新ブランド「K3」(ケースリー)の製品も見逃せません。

K3は、ライダー向けのキャンプ用品やアウトドアグッズを展開する新ブランドとして誕生。小型ランタンやアウトドアチェアなどとともに「タクティカルバッグ」シリーズがブランドの代表作になっています。

画像2: キジマ|K3「タクティカルシリーズのシートバッグ」

K3・タクティカルバッグシリーズは、ウェビングを大胆に配したミリタリーテイストのデザインが特徴。容量16L&13Lのサイドバッグや容量4.3Lのツールバッグ、さらにETCケースもラインナップしています。

東京モーターサイクルショー2022では、シリーズ初となるシートバッグがお披露目されました。

画像: キジマ|K3「タクティカルシリーズのシートバッグ」 【参考出品】名称・価格未定、発売予定時期:2022年夏前頃

キジマ|K3「タクティカルシリーズのシートバッグ」

【参考出品】名称・価格未定、発売予定時期:2022年夏前頃

好評のサイドバッグとコンセプトを共通する新たなシートバッグは、3点セットで装着するととてもいい感じ。シートバッグは容量ちがいで2サイズの設定を予定しているとのこと。

会場に展示されていたモデルは、底面が正方形に近い形状で、中身の出し入れがしやすくレイアウトの自由度も高そうでした。ウェビングを活用しカラビナやポーチをなど装着することで、セルフカスタマイズも可能。

とくに上面のポケットが便利そう。地図をはじめ小物類をいろいろ入れられるのでツーリング中にはメイン気室をあまり開けずに済みそうです。側面にはドリンクホルダーも備わっていますよ。

装着するだけで愛車がタフネスな印象に変わるのも魅力。アドベンチャー系はもちろん、トラディショナル系やクルーザーモデル、丸目のスポーツネイキッドにも似合いそうです。

プロト|イガヤ「エックスシートバッグ」

防水で丈夫、デザインは海外モデル的な期待の新シートバッグ

自社製品から海外ブランドの輸入販売まで幅広い事業を展開するプロト。ここ数年は勢いを増しているようで、イタリア生まれのバイクブランド「ベネリ」の正規販売や電動スクーター「ゴッチア」の取り扱いも開始。

東京モーターサイクルショー2022では、恒例のカスタム車の展示に加え、ベネリとゴッチアもアピール。どこから見ていいか迷ってしまうワクワク感いっぱいのブース構成でした。

画像1: プロト|イガヤ「エックスシートバッグ」

そしてバッグの新製品もありましたよ。カスタムされたハンターカブの上にさりげなく積載されていたこちらです。

画像: プロト|イガヤ「エックスシートバッグ」 【参考出品】発売時期・価格未定 M・L 2サイズ

プロト|イガヤ「エックスシートバッグ」

【参考出品】発売時期・価格未定
M・L 2サイズ

プロトは、2018年3月の東京モーターサイクルショーでオリジナルバッグブランド「IGAYA」(イガヤ)を発表。イガヤとは、本社所在地の愛知県刈谷市井ヶ谷(いがや)町の地名が由来となっています。

これまで4サイズのシートバッグを販売してきました。シンプルな設計で使い勝手がよく、生地が丈夫、価格も良心的で、総じてバランスのいいシートバッグシリーズです。

今回参考出品として発表されたのは「エックスシートバッグ」。デザインが何だか新しい!

画像2: プロト|イガヤ「エックスシートバッグ」

一般的ないわゆるバイク用然としたシートバッグとは見た目がまるでちがいますね。どことなく欧米製品のような雰囲気も感じられます。

表面の生地は、高強度で知られる「コーデュラ(500)」。内袋に防水インナーを装備、ロールトップ式の開閉システムを採用していて、雨でも安心。

パルステープを表面に備えることで拡張性があり、ご覧のようにシートバッグとの連結も可能。着替えやシュラフ、電子機器類など絶対に濡らしたくないものはここに入れたいですね。

画像3: プロト|イガヤ「エックスシートバッグ」

単体でのバイクへの固定方法は確認できませんでしたが、パルステープのおかげでいかようにも工夫して積めそうです。ストレッチコードロックストラップとの相性もかなりよさそう。

プロトといえば、YouTubeチャンネル「プロトツーリング部」もいま話題。新作バッグをはじめ、今後も面白いツーリングアイテムが続々と開発される予感がします。

ラフ&ロード|シュバルツR「アタックザック」

画像: ラフ&ロード|シュバルツR「アタックザック」

林道ツーリストに人気のバックパックにタフネス版が登場

ツーリング用品全般を大得意とするラフ&ロードは、2022年に創業40周年を迎える老舗です。今回25年ぶりに東京モーターサイクルショーに出展を果たしました。

昔からバッグ製品をかなり細分化しながら展開し、今回もシートバッグやタンクバッグの新作を公開。でもあえてここでは、リュック派の方に見ていただきたい製品をピックアップしましょう。

画像: ラフ&ロード|シュバルツR「アタックザック」 発売中・税込価格21,780円 容量:30L

ラフ&ロード|シュバルツR「アタックザック」

発売中・税込価格21,780円
容量:30L

多機能バックパックであるアタックザックは、ラフ&ロードの定番製品のひとつ。とくに、オフロードを楽しむツーリングライダーに好まれている印象があります。写真のモデルは2021年に登場した「シュバルツR」シリーズの新作です。

「シュバルツR」シリーズは、コーデュラをメイン素材に採用した製品に使われるラフ&ロードのいわば新レーベル。高強度素材を用いることでよりタフネスに仕上がりました。

背負ったまま走ることを想定しつつ、バイクへの積載も考慮。多彩なポケットや便利なカラビナ、ループ類など、実用的なギミックの数々はラフアンドロードならではのもの。

これまでもアタックザックのユーザーを見ると「あのライダーガチだな、分かってる人だ」などと勝手に思っていましたが、さらなるタフ仕様「シュバルツR」タイプはそれ以上にガチ。本気の旅を志す人にうってつけ!

大久保製作所|アンブート「サイドバッグ」

画像1: 大久保製作所|アンブート「サイドバッグ」

サイドバッグの購入を検討中の方、要注目!

東京モーターサイクルショーでは毎回新たな発見があります。私の中で有限会社大久保製作所との出会いは2022年の大きな発見でした。

これまでバイク用のハンドルカバーや自転車用の便利なアイテムをさまざま展開してきた同社が東京モーターサイクルショー2022に堂々展示したのは新作のサイドバッグです。

画像: 大久保製作所|アンブート「サイドバッグ」 発売時期:2022年5月中旬 価格:13,427円(税込・送料込)

大久保製作所|アンブート「サイドバッグ」

発売時期:2022年5月中旬
価格:13,427円(税込・送料込)

シンプルな形状ながらつくりのよさをうかがわせるサイドバッグ。留め具にランドセルに用いられるような機構を採用しているのが特徴。カチッと留まり、走行中にフタがパカパカ開いちゃうことはないでしょう。

素材は実用的で雨に濡れても手入れがラクな合皮を採用しています。最も大きな魅力は、一挙に6色も展開されることです。

定番の黒やモスグリーンをはじめ、渋めのベージュ、鮮明な黄色や赤、可愛らしい水色までラインナップ。ブース内では、ベージュのハンターカブにモスグリーンのバッグを装着し展示されていました。

画像2: 大久保製作所|アンブート「サイドバッグ」

同色系を合わせるのもありですが、あえて派手めの色を選ぶのも面白いかも。カブ系はもちろん、ヒットモデルでいえばレブルシリーズやGB350、W800やメグロK3、そしてSR400などにもよく似合いそう。

ていねいに造られた実物を見た後、価格を聞いたため「え、そんなに安いの?」と驚きました。サイドバッグの新調を検討している方、選択肢に加えてみてはいかがでしょうか?

文・写真:西野鉄兵

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