日本を代表する偉大なビジネスバイク、ホンダ「スーパーカブ110」が大きく進化した。フロントにABS付きのディスクブレーキを採用、ホイールもキャスト化するなど、大幅なアップデートを敢行したのだ。使い勝手の向上させた細かな装備にも注目!
文:オートバイ編集部/写真:鶴身 健

ホンダ「スーパーカブ110」2022年モデルの特徴

画像: Honda SUPER CUB 110 総排気量:109cc エンジン形式:空冷4ストOHC2バルブ単気筒 シート高:738mm 車両重量:101kg 発売日:2022年4月14日 税込価格:30万2500円

Honda SUPER CUB 110

総排気量:109cc
エンジン形式:空冷4ストOHC2バルブ単気筒
シート高:738mm
車両重量:101kg

発売日:2022年4月14日
税込価格:30万2500円

安心感を大きく高める充実装備でモデルチェンジ

世界中で愛されるスタンダードモデル、スーパーカブ110がモデルチェンジした。今度の新型はスタイリングこそ前モデルを踏襲したものとなっているが、一見すれば誰でも大きく変わったことを実感できるアイテムが採用されている。それがキャストホイールとディスクブレーキである。

スーパーカブファミリーとしてはC125以来となるフロントディスクブレーキの採用。あわせて1チャンネルABSも標準装備となり、ブレーキング時の安心感はこれまでより大きく高められている。

画像1: ホンダ「スーパーカブ110」2022年モデルの特徴

また、前後キャストホイール採用にあわせて、これまでチューブタイヤを標準装着していたものがチューブレスへと変更になった。デイリーユースの多いスーパーカブにとって、万一のパンクの際にも急激に空気が抜けにくいチューブレスタイヤの採用は安心感を大きく高めるアイテム。ユーザーにはうれしい装備だ。

足回りだけでなく、他のパートにもしっかり改良の手が入っている。エンジンは今回からボア×ストロークが見直され、従来50×55.6mmの109ccだったエンジンは、排気量こそ同じだが、47×63.1mmのロングストロークへと変更され、最大トルクを向上させながら最新の排ガス規制にも対応。メーターにもギアポジションインジケーターや燃費計などを標準装備し、非常に充実した内容となっている。

画像2: ホンダ「スーパーカブ110」2022年モデルの特徴

スタイリングは前モデルのものを基本的に踏襲しているが、全幅が10mm増えた以外、サイズも前モデルとほとんど同じ。ホイールベースも同じで、車重は新型が2kg重い。

画像3: ホンダ「スーパーカブ110」2022年モデルの特徴

ホンダ「スーパーカブ110」2022年モデルのカラーバリエーション

新型スーパーカブ110のボディカラーは全5色。伝統的なブルーである、アーベインデニムブルーメタリックは姿を消したが、それ以外の色は前モデルと同じラインアップだ。

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ホンダ「スーパーカブ110」2022年モデルの各部装備・ディテール解説

画像: ディスクローターや1ポットキャリパーなど、ブレーキまわりはC125に似ているが、C125の右ディスクに対しこちらは左ディスク。

ディスクローターや1ポットキャリパーなど、ブレーキまわりはC125に似ているが、C125の右ディスクに対しこちらは左ディスク。

画像: 10本スポークのキャストホイールを採用。スポークデザインはC125に似たタイプだが、ディスクマウント位置は逆になっている。

10本スポークのキャストホイールを採用。スポークデザインはC125に似たタイプだが、ディスクマウント位置は逆になっている。

画像: ストレートタイプのマフラーは前モデルに似た形状。タンデムステップをスイングアームにマウントするのも前モデルと同様。

ストレートタイプのマフラーは前モデルに似た形状。タンデムステップをスイングアームにマウントするのも前モデルと同様。

画像: エンジンはロングストローク仕様。63.1mmのストロークはC125と同じで、ケースカバーも同タイプだが、こちらはキック併用。

エンジンはロングストローク仕様。63.1mmのストロークはC125と同じで、ケースカバーも同タイプだが、こちらはキック併用。

画像: 前モデル同様、ヘッドライトは上下2灯式のLEDヘッドライトが踏襲される。ウインカーはオーソドックスな電球タイプ。

前モデル同様、ヘッドライトは上下2灯式のLEDヘッドライトが踏襲される。ウインカーはオーソドックスな電球タイプ。

画像: 新型の大きな変更のひとつがメーター。下部に液晶モニターを備え、ギアポジション表示や燃料計、平均燃費表示も可能となっている。

新型の大きな変更のひとつがメーター。下部に液晶モニターを備え、ギアポジション表示や燃料計、平均燃費表示も可能となっている。

画像: カブらしい肉厚のあるシート。ボディカラーによって、表皮はブラウンの2トーン、またはブラック/グレーの2トーンが組み合わされる。

カブらしい肉厚のあるシート。ボディカラーによって、表皮はブラウンの2トーン、またはブラック/グレーの2トーンが組み合わされる。

画像: リアキャリアはこれまでのメッキ仕上げからブラック塗装に変更となった。キャリア自体の大きさは前モデルと同様だ。

リアキャリアはこれまでのメッキ仕上げからブラック塗装に変更となった。キャリア自体の大きさは前モデルと同様だ。

画像: 2020年の6月に発売された前モデルから、灯火器基準に対する法規対応を受けてテールランプ形状が改められている。

2020年の6月に発売された前モデルから、灯火器基準に対する法規対応を受けてテールランプ形状が改められている。

ホンダ「スーパーカブ110」2022年モデルの主なスペック・価格

全長×全幅×全高1860×705×1040mm
ホイールベース1205mm
最低地上高138mm
シート高738mm
車両重量101kg
エンジン形式空冷4ストOHC単気筒
総排気量109cc
ボア×ストローク47.0×63.1mm
圧縮比10.0
最高出力8.0PS/7500rpm
最大トルク0.9kgf・m/6000rpm
燃料タンク容量4.1L
変速機形式4速リターン
キャスター角26゜30'
トレール量73mm
タイヤサイズ(前・後)70/90-17・80/90-17
ブレーキ形式(前・後)ディスク・ドラム
メーカー希望小売価格30万2500円(消費税10%込)

文:オートバイ編集部/写真:鶴身 健

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