先日、インディアンが「eFTRフーリガン1.2」をリリースしたニュースをお伝えしましたが、この件でインディアンと提携しているEバイクメーカーの"スーパー73"が、小型2EVを開発していることを明らかにしました!
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2022年3月19日に公開されたものを一部編集し転載しています。

アメリカ発祥のミニバイク文化を、現在に受け継ぐブランド・・・!?

注目の小型2EV・・・"SUPER73-C1X"は、先日ロサンゼルスで行われたスーパー73の2022年モデル発表会に登場しました。そもそもスーパー73は、カリフォルニア州オレンジカウンティの地に2016年創業したEバイクメーカーであり、彼らのクールなプロダクツは芸能人や一流スポーツ選手などのセレブリティたちから支持されたこともあって、順調な成長を遂げました。

なお「73」とは1973年・・・世界的な石油危機により、多くのアメリカ人が環境問題への意識を強く持ち始めた象徴的な年を意味するとともに、"ミニバイク"文化を生み出したスティーンズや、そのフォロワーらが作ったミニバイク群が、アメリカでレクリエーションの乗り物として人気を博した時代を表しています。

あと想像ですけど(苦笑)、彼の地では「サニー & 73」(晴れ、華氏73度≒摂氏22.8度)という"過ごしやすい気持ち良い天気"を意味する言葉があり、その「73」にもかけているのでは・・・と思います(あくまで未確認情報です)。

画像: スーパー73はそもそも、同社CEOのルグラン・クルスとその友達とのプロジェクトで、タコ・ミニバイク(1960年代にスティーンズから販売された、芝刈り機エンジンを搭載するミニバイク)のフレームを利用したEバイク作りをしたことからスタートした企業です。 www.youtube.com

スーパー73はそもそも、同社CEOのルグラン・クルスとその友達とのプロジェクトで、タコ・ミニバイク(1960年代にスティーンズから販売された、芝刈り機エンジンを搭載するミニバイク)のフレームを利用したEバイク作りをしたことからスタートした企業です。

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画像: スティーンズは1963年から「タコ」ブランドのミニバイクを販売(写真は1968年のカタログ)。芝刈り機用ブリッグス-ストラットン製4ストローク単気筒などを搭載する簡素な構成の小径ミニバイクは、業界に数多くのフォロワーを生み出し、現在に至るミニバイク文化を生み出すことになりました。 www.steenstacominibikes.com

スティーンズは1963年から「タコ」ブランドのミニバイクを販売(写真は1968年のカタログ)。芝刈り機用ブリッグス-ストラットン製4ストローク単気筒などを搭載する簡素な構成の小径ミニバイクは、業界に数多くのフォロワーを生み出し、現在に至るミニバイク文化を生み出すことになりました。

www.steenstacominibikes.com

2016年から現在に至るまでのスーパー73の製品は、ミニバイク同様にアメリカ発であるビーチクルーザーやBMXの文化の影響を色濃く感じさせるものですが、そもそもタコ・ミニバイクのフレームを使ったEバイクが同社の初号機だったことを考えれば、スーパー73がミニバイク版2EVを作るのは極めて自然な流れと言えるのかもしれません?

画像: スーパー73-C1Xは、前後15インチホイールを採用する小型2EVです。目立たないですが前後にちゃんとフラッシャー(ウインカー)がついていることが示すとおり、ストリートリーガルなモデルとして開発されています。 super73.com

スーパー73-C1Xは、前後15インチホイールを採用する小型2EVです。目立たないですが前後にちゃんとフラッシャー(ウインカー)がついていることが示すとおり、ストリートリーガルなモデルとして開発されています。

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画像: ロサンゼルスの名所のひとつ、ベニスビーチで撮影されたC1X。余談ですがアメリカのミニバイク文化は、西海岸から発祥しました。 super73.com

ロサンゼルスの名所のひとつ、ベニスビーチで撮影されたC1X。余談ですがアメリカのミニバイク文化は、西海岸から発祥しました。

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気になる発売時期は・・・

スーパー73の説明によると、C1Xは都市と高速道路をつなぐ電動バイクコンセプトであり、既存のモーターサイクルよりも大幅に小型・軽量化に作られています。また、スーパー73製Eバイクから直感的に乗り換えができるように作られ、同社のフラッグシップ的モデルという位置付けになります。

ルグラン・クルス(スーパー73創業者兼CEO)
このコンセプトは、私たちが考える新しい都市交通のカテゴリーを表現しています。それは、スーパー73の自然な進化形です。

画像: オフロードバイク的なステアリングまわり。前後油圧ディスクブレーキは、左右ハンドル側レバーで行う方式。変速機は採用していないためEバイクにしか乗ったことのないユーザーも、簡単に扱えるようになっています。 super73.com

オフロードバイク的なステアリングまわり。前後油圧ディスクブレーキは、左右ハンドル側レバーで行う方式。変速機は採用していないためEバイクにしか乗ったことのないユーザーも、簡単に扱えるようになっています。

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画像: C1Xの最高速は時速75マイル≒120.7km/hであり、航続距離は100マイル≒160kmとスーパー73は主張しています(なお、バッテリー容量などのデータは明らかにされていません)。また80%充電まで1時間弱という、急速充電に対応しているとのことです。 www.youtube.com

C1Xの最高速は時速75マイル≒120.7km/hであり、航続距離は100マイル≒160kmとスーパー73は主張しています(なお、バッテリー容量などのデータは明らかにされていません)。また80%充電まで1時間弱という、急速充電に対応しているとのことです。

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画像: C1Xのシート高は31インチ≒787mmで、車体が小柄なこともあって老若男女が足着きや取り回しに困ることはないでしょう。なお、車重の開発目標は300ポンド≒136kg以下・・・とのことです。駆動方式は2EVに多いベルトドライブではなく、注油が必要で走行時のノイズも多いチェーンを採用。このあたりは駆動時のダイレクト感を、優先したのかもしれません? super73.com

C1Xのシート高は31インチ≒787mmで、車体が小柄なこともあって老若男女が足着きや取り回しに困ることはないでしょう。なお、車重の開発目標は300ポンド≒136kg以下・・・とのことです。駆動方式は2EVに多いベルトドライブではなく、注油が必要で走行時のノイズも多いチェーンを採用。このあたりは駆動時のダイレクト感を、優先したのかもしれません?

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さて、気になるC1Xの発売時期ですが・・・73ドル≒8,700円のデポジット(返金可)を支払って予約すれば、2023年の冬からデリバリー予定の車両が手に入ります・・・とスーパー73は説明しており、予定価格は明らかにしませんでした。

ちょっと先だなぁ・・・と思ってしまいますが、大型2EVよりは参入しやすい低電圧・低出力の小型2EVスタートアップの内の数社が、R&D不足などで予告した販売計画が頓挫している例がありますので、ライバルたちの動向も観察しつつ、慎重を期して開発および販売計画をスーパー73は進めたいのでしょう。

スーパー73公式YouTubeチャンネルで公開されている2022年モデル発表会の52分弱の動画ですが、40分あたりからC1Xの説明がスタートします。また「スーパー73-Rブルックリン」、「スーパー73-Zマイアミ」、そして「スーパー73 ユースシリーズ」など2022年型の最新Eバイクも紹介されていますので、興味ある方はぜひチェックしてください!

画像: SUPER73 2022 LAUNCH LIVE STREAM www.youtube.com

SUPER73 2022 LAUNCH LIVE STREAM

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文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)

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