まとめ:RIDE編集部
90年代は街にオシャレなバイクが溢れていた
80年代後半〜90年代のスティード、ビラーゴを中心としたアメリカンブームと時期を重ねるように、ビジネスバイクのカスタムが人気となった。
その流れを感じ取り、ホンダ、ヤマハ、スズキはメーカーアレンジのレトロテイストなモデルを発売。レトロ・スポーツブームがやってくる。
その後、90年代後半には、アメリカンもシングルも、ビジネスも、オフロードも、全部を巻き込んで、ストリートカスタムブームという大きな波となり、新しいバイクムーブメントが生まれるのだ。
50cc ビジネス&レトロ・スポーツバイクの一例
レトロ・スポーツの代表格
当時、国内二輪市場で流行したレトロファッションを盛り込んだ50ccスポーツ。ビジネスバイクYB50をベースに、カフェレーサーイメージのシングルシート、メッキ処理した前後フェンダーやメーター、ヘッドライトなども備える。
粘り強いトルクとパワーのロータリーディスクバルブ吸気・2ストローク・単気筒エンジンを搭載。車体はダウンチューブ追加によって強度アップをはかっている。
YB-1のベースとなったビジネスバイク
ヤマハのビジネスシリーズの末弟として、1973年に発売されたYB50。2ストローク単気筒49ccエンジンを搭載し、ロータリー式の4段ミッションが組み合わされていた。始動はキック式のみで、リアキャリアのほか、ヘルメットホルダーも装備されていた。写真は1997年モデル。
1969年から発売しているのがスズキの定番ビジネスバイクK50だ。写真の1978年モデルで、フューエルタンクとフレームカバー形状を変更し、デザインを一新。この外観は27年間変わらず2005年の販売終了まで継続した。
ネーミングを復活させたファッショナブル50
まさにレトロブームの真っ只中で登場したのがスズキのコレダスポーツ50。
超ロングセラーのK50をベースに、各所に多用したクロームメッキパーツや、鋲打ち仕上のロングサイズシート、バータイプハンドル、小型ウインカーなど、新鮮かつクラシカルな魅力を持ち合わせたレトロ・スポーツとしている。
ネーミングは昔のスズキのオートバイ商標が「コレダ」だったので、その名前を復活させたもの。ちなみに、コレダのルーツは 「バイクはこれだ!」から来ているらしい。
サイドアップマフラーが特徴的なスクランブラー
コレダスポーツ50と同様、K50をベースに、サイドアップタイプのマフラー、フロントフォークブーツ、ブロックパターンタイヤを採用することで、オフロード(スクランブラー)らしいスタイルに仕上げた50ccレトロ・スポーツモデル。
フューエルタンクのタンクパッドや丸型ブランドエンブレムのほか、鋲打ちしたロングサイズシート、バータイプハンドル、専用車体色の採用などにより、よりクラシカルな魅力を持ち合わせた車体となった。