以前、クロスカブ110の試乗インプレを行ったのは、未舗装路の林道といった若干特殊な環境だった。そのトコトコと粘り強い走破力と、多少の凸凹も意に介さないストローク量を確保したサスペンション、そして高めの最低地上高の設定など、しっかりアドベンチャーモデルとしての自由度の高さに感心したのを覚えている。今回は、舗装路100%、普段の通勤のみで使用した。
文:山口銀次郎/写真:西野鉄兵

ホンダ「クロスカブ110」各部装備・ディテール解説

画像1: ホンダ「クロスカブ110」各部装備・ディテール解説

エンジン

空冷4ストローク単気筒109ccエンジンには、電子制御PGM-FIを採用し、環境への配慮とバランスの良い出力特性を発揮する。ミッションはロータリー式4速ミッション。ニュートラル状態からシーソーシフトの前部を下ろし1速→2速→3速→4速とシフトアップする。

走行中はそれ以上(ニュートラル)入らないようにロックされているので、ギア抜け状態になることもない。ただし4速のまま停止して、シフトを下げるとニュートラルに入る仕組みとなっている。


画像2: ホンダ「クロスカブ110」各部装備・ディテール解説

マフラー・リアサスペンション

シンプルなストレートサイレンサーに、スリット入りのメッキガードが装着される。角形パイプを採用したスイングアームに左右独立式ショックアブソーバーと組み合わせとなり、タンデムステップを装備する。


画像3: ホンダ「クロスカブ110」各部装備・ディテール解説

ヘッドライト

シンプルなヘッドライトとウインカーは、小ぶりなキャリア風ガードにセットされ、無骨で特徴的なフェイスを構成する。小ぶりなヘッドライトだが、LEDを採用している。


画像4: ホンダ「クロスカブ110」各部装備・ディテール解説

ハンドル

専用の取り付けベースプレート付属のハンドルではなく、単独のパイプハンドルを採用。ハンドル回にカウル類やパイプカバー類を持たないこことで、好みのハンドル交換を容易にしている。


メーター

変形6角タイプのメーターパネルには、センターに大きくアナログ式の速度計を配置し、その上部左右に方向指示ランプを設ける。燃料計をパネル下部に設け、左右の端には普段はブラックアウトしているがインジケーターランプを備える。


フロントフォーク・ホイール

テレスコピックタイプのフロントフォークに、17インチスポークホイールをセットする。ブレーキはドラム式で、タイヤにはセミブロックタイヤを標準で装備。クロスカントリーマシンさながらに、インナーチューブ保護のブーツや、フェンダー後端にはゴム製のマッドガードを装備する。


シート・給油口

カブ系ならではのソロシートは、伝統的なサイズと良好なクッション性を誇る。燃料タンクと給油口はシート下に配置。シートはヒンジタイプで開閉し、ロック付き燃料キャップを採用。


リアキャリア

タンデムシートを装備せず、大型のキャリアを標準装備。ビジネスからキャンプ道具積載等々、幅広い用途に応える本格仕上げ。


画像5: ホンダ「クロスカブ110」各部装備・ディテール解説

テールランプ

前モデルの縦長タイプから、オーソッドクスなスクエアタイプに変更されたテールランプ回は、メッキカバー採用のウインカーランプとシンプルな構成となる。

ホンダ「クロスカブ110」主なスペック・価格

全長×全幅×全高1935×795×1090mm
ホイールベース1230mm
最低地上高157mm
シート高784mm
車両重量106kg
エンジン形式空冷4ストOHC2バルブ単気筒
総排気量109cc
ボア×ストローク50×55.6mm
圧縮比9.0
最高出力5.9kW(8.0PS)/7500rpm
最大トルク8.5N・m(0.87kgf-m)/5500rpm
燃料タンク容量4.3L
変速機形式4速リターン
キャスター角27゜
トレール量78mm
タイヤサイズ(前・後)80/90-17M/C(44P)・80/90-17M/C(44P)
ブレーキ形式(前・後)ドラム・ドラム
メーカー希望小売価格34万1000円(消費税10%込)

文:山口銀次郎/写真:西野鉄兵

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