国内外の耐久レースで幾度も栄冠を手にしてきた北川圭一氏に、新型「GSX-S1000」をワインディングで試乗してもらった。従来型から乗り味はどう変わったのか、スペシャリストならではのテスト方法で分かった新型の特性とは?
インプレッション:北川圭一/インタビュー:濱谷文夫/写真:柴田直行

スズキ「GSX-S1000」各部装備・ディテール解説

画像1: スズキ「GSX-S1000」各部装備・ディテール解説

フェイスデザイン・ヘッドライト

縦型2灯レイアウトの六角形LEDヘッドライトが印象的な、斬新なデザインのフロントマスクは、新型GSX-S1000のルックスが大きく変わったことを強く感じさせる部分。エッジの効いたデザインのシュラウドや、存在感の強いマッシブな造形の燃料タンクが、スーパースポーツとは異なる力強いスポーティさに溢れている。


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エンジン

力強くフレキシブルなことで高く評価されていた、2005年型GSX-R1000用から発展してGSX-S1000に搭載されていた998㏄水冷直4エンジン。新型ではカムプロファイルや吸排気系が変更され、電子制御スロットルも採用。最新の排出ガス規制をクリアしながら2PSパワーアップ、さらに日常的に多用される領域での出力特性も改善。


画像3: スズキ「GSX-S1000」各部装備・ディテール解説

クイックシフター

クラッチやスロットル操作することなく、シフト操作が可能な双方向タイプのクイックシフターも採用された。シフトアップ時には自動的に出力をカットアップして駆動トルクの負荷を瞬間的に抜き、ダウン時は自動的にスロットルバルブを開いてエンジン回転数を次のギアに合わせることで、スムーズなシフトを可能とする。


画像4: スズキ「GSX-S1000」各部装備・ディテール解説

フレーム・スイングアーム・マフラー

専用のアルミフレーム、2012年型GSX-R1000から受け継がれたスイングアームは従来型と基本的に同じ。マフラーは、エンジン後下方に置かれたチャンバーから伸びるコンパクトなサイレンサーなどは継承するが、内部構造やキャタライザーの追加で排ガス規制に対応。排気音の音質にもこだわって開発された。


画像5: スズキ「GSX-S1000」各部装備・ディテール解説

フロントフォーク・ブレーキ・タイヤ

フロントフォークは、インナーチューブ径Φ43mmのKYB製倒立フォーク。伸側・圧側減衰力、スプリングプリロードを細かくセッティングできるフルアジャスタブルタイプ。フロントブレーキはブレンボ製ラジアルマウントキャリパー。軽量な6本スポークホイールに、ダンロップのスポーツマックス・ロードスポーツ2を装着。


画像6: スズキ「GSX-S1000」各部装備・ディテール解説

燃料タンク・燃費

力強い走りを連想させるデザインの燃料タンクは、従来モデルからサイズを大きく変えることなく容量を17Lから19Lにまで拡大した。国交省届出値で21.2km/L、WMTCモード値でも16.6km/Lという優れた燃費性能と合わせて、ロングツーリングで必要となる十分な航続距離を確保している。


画像7: スズキ「GSX-S1000」各部装備・ディテール解説

シート

シートも改良を受け、グリップ性の高いシート表皮を採用しながら、自由度の高いライディングポジションを実現。これまで以上に快適なスポーツライディングを楽しめるようなデザインとなった。さらにタンデムシート側のサポート性も向上させている。


画像8: スズキ「GSX-S1000」各部装備・ディテール解説

リアサスペンション

リアサスペンションは、プログレッシブ特性を備えるリンクタイプでストロークは130mmを確保。ストリートならではの多様な条件の路面でも、軽快かつ安定した走りを支えるセッティングとされている。好みや条件に合わせるために、伸側の減衰力とスプリングプリロードの調整も可能だ。


画像9: スズキ「GSX-S1000」各部装備・ディテール解説

テールまわり

LEDウインカーとフラットなLEDコンビネーションランプを、スーパースポーツのようにスマートなテールカウルに装着。リアビューもスタイリッシュで先進的な雰囲気に仕上げられている。


画像10: スズキ「GSX-S1000」各部装備・ディテール解説

ハンドル

アップライトなライディングポジションを備える新型GSX-S1000で、新たに採用されたアルミ製テーパーハンドル。ハンドル幅はワイドで、装着角度も見直されて、より軽快なハンドリングを実現した。ハンドルバーはフローティングマウントされていて、車体から伝わる振動を軽減することで快適性も向上した。


画像11: スズキ「GSX-S1000」各部装備・ディテール解説

メーター

軽量コンパクトな液晶メーター。ライディングに必要な多彩な情報や、電子制御デバイスのセッティングなどを直感的にわかりやすく表示する、すっきりとしたレイアウト。エンジン始動のためにイグニッションをオンにすると、GSX-S1000イメージで造られたグラフィックアニメーションが表示される。

スズキ「GSX-S1000」主なスペック・価格

全長×全幅×全高2115×810×1080mm
ホイールベース1460mm
最低地上高140mm
シート高810mm
車両重量214kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量998cc
ボア×ストローク73.4×59.0mm
圧縮比12.2
最高出力110kW(150PS)/11000rpm
最大トルク105N・m(10.7kgf・m)/9250rpm
燃料タンク容量19L
変速機形式6速リターン
キャスター角25°
トレール量100mm
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17M/C(58W)・190/50ZR17M/C(73W)
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格143万円(消費税10%込)

インプレッション:北川圭一/インタビュー:濱谷文夫/写真:柴田直行

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