1981年に、日本刀をイメージしたという個性的スタイリングを纏って衝撃的なデビューを飾って以来、多くのライダーから熱烈に支持され続けて、2000年まで生産されるロングセラーとなったGSX1100Sカタナ。その唯一無二の圧倒的存在感が放つスタイリングを現代に復活させる新世代モデルとして開発され、2019年に復活を果たしたのがKATANAだ。
文:山口銀次郎、ゴーグル編集部/写真:柴田直行

スズキ「KATANA」インプレ(山口銀次郎)

画像: SUZUKI KATANA 総排気量:998cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 シート高:825mm 車両重量:215kg 税込価格:154万円

SUZUKI KATANA

総排気量:998cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:825mm
車両重量:215kg
税込価格:154万円

丸く穏やかなカタナでは、ない

センセーショナルなデビューから月日が経ち、個性豊かな出で立ちも馴染んできたかの様に思えるが、他を寄せ付けない存在感は健在で新鮮さに衰えはない。類を見ないデザインは新たな伝説を築き上げ、後世に語り継がれることだろう。永年愛されたベース車両の落ち着いた素性の良さに、個性豊かなボディの組み合わせは、スズキならではの魅力を乗算させる手法。だから、根強いファンを獲得することが出来るというワケだ。

とはいえ、個性派ならではの悩みとして好みが別れてしまうという点が挙げられ、せっかくのカタナの魅力に触れたことがないというライダーも少なくないかもしれない。そんな、未だにカタナに触れたことのないライダーに、「カタナの魅力が少しでも伝われば」という想いで試乗感想を記してみたい。

画像1: スズキ「KATANA」を徹底解説|鍛え上げられた現代の名刀
画像2: スズキ「KATANA」を徹底解説|鍛え上げられた現代の名刀

「カタナとはこうあるべきだ」という定義がないなか、デザイン先行で見え隠れるするテイストが実に興味深いものだった。特級のスポーツモデル譲りのポテンシャルは、この御時世では乗りやすさ最重視にてセッティングされれば、丸く収まるといった具合ではなかろうか?

ところが、出鼻を挫くという表現が合っているかは不安だが、走り出した瞬間に、ドンッ! と飛び上がるようなジャジャ馬的衝撃に面食らってしまった。これまでのスズキ並列4気筒にはなかった、駆け出しの弾ける様な元気さ加減に、「大人しく丸い個性」といった勝手なイメージは崩れ去り、リッターモンスターマシンであることが直ぐに理解できた。

画像1: スズキ「KATANA」インプレ(山口銀次郎)

走り始めこそ「スズキ伝統の並列4気筒のリーターモンスターマシンは並じゃない」、そう再確認させられた想いだったが、実は不思議なくらいに普通にスイスイと街乗りをしている自分がいた。それは、バツグンのコントロール性で、気を張らなくても自然と掌で転がす感じにも似た、また、いつの間にかジャジャ馬を手なずけてしまっていた。

なんだ? この走り出しの〝ドンッ!〟とくるインパクトは? 身構えていた身体は走行距離が延びるほど車体と馴染み、細かい分析が出来るようになって、いつの間にそのインパクトを楽しんでいる自分がいた。もちろん、コントロール外で扱いきれないといった領域の話ではないので、ただひたすらに狂暴というワケではない。それは、GSX-RともGSX-Sと異なる、速度域をグンと下げR譲りのモンスターパフォーマンスを、手軽に味わえるという演出がされている。なので、特別なシチュエーションでなくでも、カタナの熱い走りの個性に触れることが出来るのだ。

また、手綱を放してしまったり、お手上げ状態になる前に、しっかりコントロールされたR譲りの「物凄さ」を身近に体感できるといったポイントが、最大の特徴といっても過言ではないだろう。

画像2: スズキ「KATANA」インプレ(山口銀次郎)

ハンドル位置が高めで立ちの強いライディングポジションも、こういった個性あるチカラの演出に合わせたものだということを踏まえると、妙に納得してしまった。アップライトな乗車姿勢は、どことなくアドベンチャーモデル寄りとなるため、スポーツモデルの概念を取り去ればいかに扱いやすいポジションであるかがわかるはずだ。

スポーツモデルとアドベンチャーモデルとの融合というのは少々大袈裟だが、双方の良いトコ取りでエンジンパフォーマンスを堪能するパッケージになっていると言えるだろう。   

画像3: スズキ「KATANA」インプレ(山口銀次郎)

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