カワサキが2021年9月27日に発表した新型車「Z650RS」。往年のZ650をモチーフとしたトラディショナルなデザインが話題となっている。「ザッパー」の愛称で親しまれたかつての「Z650」とはどのようなバイクだったのか? この記事では1970~80年代に登場したZ650シリーズを紹介しよう。

カワサキ Z650 B1(1976年)

開発コードは「サーロインステーキ」、愛称は「ザッパー」

Z1(日本国内はZ2)の弟分として登場。Z1/Z2のライバルである、ホンダのCB750Fourに対抗するため、扱いやすい軽量な車体、軽快な走り、手頃な価格を目指して開発された。開発コードはZ1の「ニューヨークステーキ」になぞらえた「サーロインステーキ」。新開発の空冷4気筒エンジンは一体型クランクシャフトやチェーン方式の一次駆動など、コンパクトな設計が特徴で、後に750化され、Z750FX、GPZ750といった名車たちに受け継がれた。その俊敏な走りから、風を切る擬音「ZAP」に由来する愛称「ザッパー」と呼ばれたという説が有力だ。

カワサキ Z650 B2(1978年)

画像: カワサキ Z650 B2(1978年)

基本構成はB1と同じだが、フロントキャリパーの位置変更や、ピボットのニードルベアリングなど、各部の熟成が図られた。

カワサキ Z650 LTD CUP(1978年)

画像: カワサキ Z650 LTD CUP(1978年)

ドイツで200台が限定発売されたカフェレーサー。燃料タンクは22Lに増量され、大型フェアリング、シングルシートカバーも装備。

カワサキ Z650 LTD(1979年)

画像: カワサキ Z650 LTD(1979年)

テールカウルを廃し、段付きシートと高めのハンドルを採用したアメリカンスタイルのモデル。輸出仕様は「SR」の名で呼ばれる。

カワサキ Z650 C(1980年)

画像: カワサキ Z650 C(1980年)

Z650の国内販売は1979年に終了、以降は輸出専用モデルとなる。その最初のモデル・C型は前後キャストホイールを標準装備。

カワサキ Z650 F(1980年)

画像: カワサキ Z650 F(1980年)

主に北米をターゲットとしたモデルで、扱いやすさと低価格で人気を博した。ブレーキは後年トリプルディスク化されている。

カワサキ Z650 F(1983年)

画像: カワサキ Z650 F(1983年)

最終モデル。ブラック仕上げのシリンダーやグラフィック、サイドカバーのロゴなどに、後継機のZ750FXにつながる流れを感じさせる。

まとめ:オートバイ編集部

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