ハーレーダビッドソン初のアドベンチャーモデルとして、2021年にデビューした「パンアメリカ1250」。ハーレーが長い歴史と共にツーリングクルーザーで積み重ねてきたノウハウを活かし、独自のアプローチでアドベンチャーのあり方を提案するモデルだ。
文:宮崎敬一郎、小松信夫、アドベンチャーズ編集部/写真:柴田直行

ハーレーダビッドソン「パンアメリカ1250」各部装備・ディテール解説

「パンアメリカ1250」の特徴

画像1: 「パンアメリカ1250」の特徴

フェイスデザイン

大きなボックス形状のフロントカウルに埋め込まれた、横に長いLEDヘッドライトが印象的なフロントマスク。ヘッドライト下には頑丈なグラブバーも装着。ラジエターシュラウドにウインカーを装着。


画像2: 「パンアメリカ1250」の特徴

エンジン

Revolution Max1250エンジンは排気量1251cc、DOHC4バルブヘッドを備え、Vバンク角60度の水冷Vツイン。パワフルなことはもちろん、可変バルブタイミング機構によって低回転からフレキシブルなパワー特性も実現。アシスト&スリッパークラッチや、振動を抑えるバランサーも装備されている。


画像3: 「パンアメリカ1250」の特徴

フロント 足まわり

フロントフォークはSHOWA製バランスフリータイプ、インナーチューブ径Φ47mmの倒立式で、プリロード、伸側・圧側のダンパー調整が可能。フロントホイールは19インチ径のキャストホイールで、フロントブレーキはブレンボ製のラジアルマウント4ポットキャリパーを採用。


画像4: 「パンアメリカ1250」の特徴

スイングアーム・リアサスペンション

長く伸びたスイングアームはアルミ製で、リアサスペンションもSHOWA製のリザーバー付バランスフリーリアクッションライトだ。リアのキャストホイールは17インチ径、標準装着されているタイヤはパンアメリカに合わせて調整されたミシュランのスコーチャー・アドベンチャー。


画像5: 「パンアメリカ1250」の特徴

メーター

6.8インチサイズのTFTカラー液晶パネルを用いた多機能メーターパネルは、盤面表示が日本語化されている。多彩な情報の表示だけでなく、ライディングモードなど各種機能の設定操作などもタッチスクリーンによって可能。Bluetoothによるスマートフォンとの連携機能も備えている。


画像6: 「パンアメリカ1250」の特徴

燃料タンク

燃料タンクの容量は21.2Lを確保して、ロングツーリングで求められるだけの航続性能を実現。大排気量のアドベンチャーツアラーとしては標準的なサイズだ。


画像7: 「パンアメリカ1250」の特徴

シート

ライダー側、タンデム側を分離したセパレートデザインで、大きなサイズで快適性に優れるシート。シート高は890mmと高め。タンデムグリップを兼ねたリアキャリアの下には、サイドケースのマウントが設けられている。


画像8: 「パンアメリカ1250」の特徴

テールまわり

テールカウルの最後部には、コンパクトだが被視認性の良好なLEDテールランプが装着されている。ハーレーマーク入りのウインカーはオーソドックスなデザインだ。


上級グレード「パンアメリカ1250スペシャル」のみの装備

画像1: 上級グレード「パンアメリカ1250スペシャル」のみの装備

フロントマスク

スタンダードのヘッドライトに加え、スクリーン下部にもLEDが追加され、ユニークな二階建てLEDヘッドライトとなったフロントマスク。追加されたLEDは、旋回中のバンク角に合わせて照射範囲を可変させる、アダプティブヘッドライト機能を受け持つ。


画像2: 上級グレード「パンアメリカ1250スペシャル」のみの装備

ワイヤースポークホイール

オフロード走行に備えたワイヤースポークホイールはアメリカなどではオプション設定だが、日本向けのスペシャルでは標準装備となり、キャストホイールがオプション扱いとされている。アダプティブライドハイトは、サスペンションのプリロードを調整して車高を変動させる。シート高はハイポジション873mm、ローポジション830mm。


画像3: 上級グレード「パンアメリカ1250スペシャル」のみの装備

電子制御セミアクティブサスペンション

パンアメリカ1250スペシャルは、SHOWA製の前後サスを電子制御セミアクティブ化していて、走行状態とライディングモードに合わせて自動的に快適なセッティングを得られる。さらに停車時には車高をダウンして足着きを良くし、走り出すと軽快に走れるように車高が上がるアダプティブライドハイト機能も装備。


画像4: 上級グレード「パンアメリカ1250スペシャル」のみの装備

センタースタンド

センタースタンドが標準装備なのもスペシャルの特徴。その他にもパイプ製のガード、スキッドプレート、ポジション調整可能なリヤブレーキペダルなど、スタンダードモデルにはない装備が与えられている。


画像5: 上級グレード「パンアメリカ1250スペシャル」のみの装備

ハンドガード

スタンダードのパンアメリカ1250では装備されていなかった、ライダーの手を保護するハンドガードが、スペシャルでは標準装備となっている。グリップヒーターと合わせて冬季の快適性が向上。


オプションパーツ

画像: オプションパーツ

大容量サイドケース・トップケース

長距離ツーリングのために、スマートに装着可能で利便性抜群な、大容量のサイドケースやトップケースもオプションとして用意されている。

ハーレーダビッドソン「パンアメリカ1250」主なスペックと価格

全長×全幅×全高2265×NA×NAmm
ホイールベース1580mm
シート高830-873mm
車両重量245kg(スペシャルは258kg)
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒
総排気量1252cc
ボア×ストローク105×72mm
圧縮比13.0
最高出力112kW(152PS)/8750rpm
最大トルク128N・m(13.05kg-m)/6750rpm
燃料タンク容量21.2L
変速機形式6速リターン
タイヤサイズ(前・後)120/70R19(60V)・170/60R17(72V)
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・ディスク
メーカー希望小売価格231万円~(消費税10%込)

文:宮崎敬一郎、小松信夫、アドベンチャーズ編集部/写真:柴田直行

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