アダプティブ・クルーズコントロールを解説

画像: ドゥカティ ムルティストラーダV4S www.autoby.jp

ドゥカティ ムルティストラーダV4S

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前車の速度に合わせてバイクが自動で加減速する新機構

ドゥカティの新型ムルティストラーダV4Sは、バイクでは世界初となるレーダーセンサーを採用しており、サラウンドセンシングを利用したアダプティブクルーズコントロール(ACC)機能が搭載されている。

通常のクルーズコントロールと異なるのは、自動でバイクが前の車やバイクの速度に合わせてきっちり付いていくこと。その際、速度や車間距離の調整のために、レーダーが検知した情報を活用しているのだ。

レーダーセンサーはライダーの目と頭脳に代わる役割を果たしており、エンジンコントロールユニットやMSC(ブレーキ)をライダーに代わって作動させることで、加速やエンジンブレーキ、車輪のブレーキによる速度調整を実施する。

その間、ライダーは前方に注意を払い、カーブにさしかかったらその度合いに応じて体重移動をするだけでいい。ムルティストラーダV4SのACCの下限は30km/hで、そこからさらに5km/h下回った時点でシステムは解除されるが、渋滞のない高速道路では、アクセルやブレーキを操作することなく、ロングランが可能となるだろう。

画像: 前の車に自動で付いていく! ACC作動中。車間距離は開けすぎると割り込みされやすいので、交通状況に応じて4段階に設定することができる。

前の車に自動で付いていく!

ACC作動中。車間距離は開けすぎると割り込みされやすいので、交通状況に応じて4段階に設定することができる。

画像: アダプティブ・クルーズコントロールを解説
画像: ACCは左手スイッチで各種設定を行う。ACCのオン/オフスイッチでは、30㎞/h~160㎞/hの速度設定も行う。車間距離はその隣の+-ボタンで4段階に調整可能だ。

ACCは左手スイッチで各種設定を行う。ACCのオン/オフスイッチでは、30㎞/h~160㎞/hの速度設定も行う。車間距離はその隣の+-ボタンで4段階に調整可能だ。

画像: 50度のバンク角までカーブも対応する ACCは、直線だけでなくカーブでも機能する。その際に重要になるのが慣性計測センサー(IMU)で、トラクションコントロールやABSの制御などにも使われているものだ。6軸のIMUがバイクの傾きを検知して、カーブ中の減速も最適化。また、バンク角が深まるとACCを解除するが、50度まで許容するという。もちろん、体重移動などはライダーが行わなければならず、無理は禁物だ。

50度のバンク角までカーブも対応する

ACCは、直線だけでなくカーブでも機能する。その際に重要になるのが慣性計測センサー(IMU)で、トラクションコントロールやABSの制御などにも使われているものだ。6軸のIMUがバイクの傾きを検知して、カーブ中の減速も最適化。また、バンク角が深まるとACCを解除するが、50度まで許容するという。もちろん、体重移動などはライダーが行わなければならず、無理は禁物だ。

画像: プレデターの鼻がACC実現のキモ 新型ムルティはセンサーをどうデザインするかがテーマとなり、「プレデター」がモチーフに。鼻の部分がセンサーだ。

プレデターの鼻がACC実現のキモ

新型ムルティはセンサーをどうデザインするかがテーマとなり、「プレデター」がモチーフに。鼻の部分がセンサーだ。

画像: 前方用のレーダーセンサーは160mの検知能力を持ち、ACC制御のコントロールユニットも内蔵している。左は後方用で、左右方向に80mセンシングする。

前方用のレーダーセンサーは160mの検知能力を持ち、ACC制御のコントロールユニットも内蔵している。左は後方用で、左右方向に80mセンシングする。

画像: MSCはABS制御も行うブレーキユニットのこと。ACCの作動中はライダーの入力がなくてもMSCが必要に応じたブレーキ制御を実施。慣性計測センサーはバイクの傾きなどを検知する。

MSCはABS制御も行うブレーキユニットのこと。ACCの作動中はライダーの入力がなくてもMSCが必要に応じたブレーキ制御を実施。慣性計測センサーはバイクの傾きなどを検知する。

まとめ:市本行平

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