
SUZUKI Hayabusa
2021年モデル
総排気量:1339cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:800mm
車両重量:264kg
発売日:2021年4月7日(水)
メーカー希望小売価格:税込215万6000円〜222万2000円
スズキ新型「ハヤブサ」の車体設計

単に変えるのではなくいいものは残す選択
「最高のハヤブサ」を造り上げるために、何を選ぶのがベストか。あらゆる検討とトライを重ねた結果、スズキがたどり着いたのは従来型のエンジン、車体の熟成だった。
新型ハヤブサのシャシーは、基本的に従来型モデルを継承したもの。鋳造材と押し出し材を組み合わせたアルミ製のツインスパーフレームは、なんと1999年登場の初代から引き継がれる。GSX-Rで培われた最高の技術を注ぎ込んだフレームはバランスに優れ、大パワーをしっかり受け止めるもの。2008年型でスイングアーム形状が一新されたが、今回の新型はそのスイングアームもそのまま踏襲。もともとの基本設計がいかに優れていたかを物語る事実である。
ただ、今回はテール周りの変更に合わせてシートレールを新作。これで700gの軽量化を達成している。
スズキ新型「ハヤブサ」のフレーム・サスペンション・ブレーキ・タイヤ

フレーム構成は基本的に従来型のものを継承。それだけ、これまでの車体設計がバランスに優れた高レベルのものだったことの証だ。

強固なアルミ製ツインスパー構造のメインフレームに、がっちりとしたインナーチューブ径Φ43mmのフロントフォークを装着。

ストリップ状態を後上方から見ると、直4エンジンを抱いた幅の広いメインフレームと、新しいスリムなシートレールが対照的。

ツインスパー構造のアルミフレーム。鋳造材と押し出し材を組み合わせ、優れた剛性としなやかさを兼ね備えた高い完成度を誇る。

フロントフォークの最上部に見えているのは、今回内部構造を見直した、KYB製倒立フォークのダンピング調整アジャスターだ。

フロントフォークは新しいKYB製の倒立タイプ。インナーチューブがDLCコーティングされていて良好な動作性も備えている。

フルアジャスタブルが可能なリアサスペンションもKYB製。内部構造が見直されて、安定感の高さと快適な乗り心地を実現。

ブレーキ&クラッチレバーには、超高速走行時の走行風でレバーが動いてしまうのを防ぐため、抵抗を減らす穴が設けられている。

フロントブレーキキャリパーには、ラジアルマウントでモノブロック構造のブレンボ製の「Stylema」キャリパーが装着されている。

フロントのディスクローター径は制動力を高めるために、従来のハヤブサのΦ310mmからΦ320mmへアップされた。

ブレーキは前後連動のコンビネーション式。標準装着タイヤはブリヂストンと共同開発されたバトラックス・ハイパースポーツS22。

ボッシュ製の最新ABSユニットを搭載し、IMUとの連携によりモーショントラックブレーキなどの高度な制御を可能にした。
まとめ:オートバイ編集部