スズキ「バンディット1250」「バンディット1250S」の概要
世界戦略車として、速さと扱いやすさを両立
2006年9月に油冷エンジンのファイナルモデルが発売された翌年、専用の水冷ユニットを搭載したバンディット1250が登場。
SDTV付きのインジェクションを採用した新設計の1254ccエンジンは最大トルクを3500回転で発生するトルク型のユニットで、低中回転域からの力強さが身上。これを搭載するフレームも、基本的な骨格は油冷ファイナルのものをベースに剛性アップが図られ、スポーティな走りにも対応。ハーフカウル付きのSとネイキッドのスタンダードの2種類ともABSが標準装備された。
水冷エンジンの分厚いトルクによる扱いやすさはバンディット1250のセールスポイントで、トップギア近くでも2500〜3000回転ほど回していれば、スロットルひと捻りでシフトダウンしたかのようなダッシュを見せる。そのレスポンスの滑らかさはリッターオーバー・ネイキッドの中では最高レベルにあった。
ハーフカウル付きのSは50km/h以上で効果が確認でき、フロントフォーク側にライト類などの重量物が付かない分、低速域から高速域、、荒れた路面での安定性に優れる。人気もSが中心となり、2010年4月にはフルカウルを装備したFも追加された。
スズキ「バンディット1250」「バンディット1250S」のスタイリング
バンディット1200S
バンディット1200
スズキ「バンディット1250」「バンディット1250S」の各部解説
この記事は、月刊『オートバイ』2020年12月号別冊付録「RIDE」の特集を一部加筆修正したものです。