ホンダ「BIG-1」シリーズ誕生の歴史

画像: Honda CB1000 SUPER FOUR 1992年11月登場 エンジン形式:空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 総排気量:998㏄ 最高出力:93PS/8500rpm 最大トルク:8.6kg-m/6000rpm 車両重量:260kg タイヤサイズ:120/70R-18・170/60ZR-18 当時の発売価格:92万円 ※諸元はCB1000スーパーフォア・1992年モデル

Honda CB1000 SUPER FOUR
1992年11月登場
エンジン形式:空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量:998㏄
最高出力:93PS/8500rpm
最大トルク:8.6kg-m/6000rpm
車両重量:260kg
タイヤサイズ:120/70R-18・170/60ZR-18
当時の発売価格:92万円
※諸元はCB1000スーパーフォア・1992年モデル

ホンダ「CB1000 SUPER FOUR」その志は現在でも不変

CBR1000Fの存在感あるエンジンを新作のパイプフレームに搭載したCB1000スーパーフォア。

1992年の発売当時、レーサーレプリカのような突出した動力性能やカミソリのようなコーナリング性能はないものの、CBR1100RやCB-Fシリーズを思わせるセクシー&ワイルドなスタイリングが醸し出すビッグバイクらしいオーラが評価され、BIG-1プロジェクトは上々のスタートダッシュを決めた。

いざ走り出してみると、その印象は「太く、強い」ビッグバイクそのもの。回せば高回転まで唸るエンジンは荒々しさの残るパワフルなもので、ハンドリングはけっして鈍重ではない節度と重量感のあるものだった。

前後18インチホイールにロングホイールベース、800㎜のシート高、装備重量260kgの巨体は、「手に余る」という批評もあったが、それこそがホンダが作りたかったBIG-1だった。

ホンダが世界に堂々と「ホンダらしさとは何か」という問いを発信したCB1000スーパーフォア。BIG-1プロジェクトのコンセプトも含めて、その後継機は現在でも唯一ラインアップされている。このことがホンダの問いの解答となっている

画像: フルカバードツアラーCBR1000Fのエンジンをベースに吸排気を専用設定し、バルブタイミングを変更。低中 回転域で力強い特性に仕上げている。

フルカバードツアラーCBR1000Fのエンジンをベースに吸排気を専用設定し、バルブタイミングを変更。低中
回転域で力強い特性に仕上げている。

画像: マフラーはシンプルでオーソドックスな形状。ヘアライン仕上げのマフラーは上品な質感でノーマル派も多かった。

マフラーはシンプルでオーソドックスな形状。ヘアライン仕上げのマフラーは上品な質感でノーマル派も多かった。

あえてフロントには18インチを採用。フロントフォークはRC30を彷彿とさせるクイックリリースアクスル式。

画像: 2本サスに組み合わされる頑丈なスイングアーム。堂々とした存在感をアピールする大きなポイントとなっていた。

2本サスに組み合わされる頑丈なスイングアーム。堂々とした存在感をアピールする大きなポイントとなっていた。

「ビッグバイクのホンダ」を復権させるプロジェクト

ゼファー人気は懐古主義が生み出したものではなかった。最新スペックを使いこなして初めて能力が発揮できるレーシー一辺倒なモデルではなく、誰でもが一体感を持って楽しめるオートバイを多くのライダーが欲していたのだ。

原点回帰を模索していたのはホンダも同様だった。威風堂々たる大きさ、カッコいいスタイリング、高性能エンジン…、初代CB750フォアがデビューしたときのインパクトを持つ、ホンダらしいビッグバイクを作る。

それは「プロジェクトBIG-1」として1989年にスタートし、車体の一部はクレイながら1991年秋の東京モーターショーでCB1000スーパーフォアがデビューする。

そのとき同時にお披露目されたCBR900RRを霞ませるほどの圧倒的支持を受けたCB1000スーパーフォアは1992年11月に市販開始。前後18インチタイヤを装着する装備重量260kgの巨体に図太い低速トルクと高回転まで回るエンジンを積み、フラッグシップに相応しい走りを見せ、「ビッグバイクのホンダ」を復権させた。

画像: ヘッドライトやメーター、ウインカーやホーンの大きさと位置関係はまさにCB-Fシリーズそのもの。

ヘッドライトやメーター、ウインカーやホーンの大きさと位置関係はまさにCB-Fシリーズそのもの。

画像: スピード&タコは大径Φ96㎜。中央は水温計で、シルバーのプレートにインジケーターランプが整然と配列される。

スピード&タコは大径Φ96㎜。中央は水温計で、シルバーのプレートにインジケーターランプが整然と配列される。

画像: テールカウルは跳ね上げすぎず、左右への張り出し曲面のバランスを重視。グラブレールや荷掛けフックも装備。

テールカウルは跳ね上げすぎず、左右への張り出し曲面のバランスを重視。グラブレールや荷掛けフックも装備。

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