文:太田安治/モデル:平嶋夏海/写真:南 孝幸
スタンドアップのまま左右方向へもスイスイ移動!

移動式レーシングスタンド ガレージラボ (STDタイプ)
税込価格:3万3387円~
スイングアームにボビン(ボルト)を付けられる車種にはスタンド側に「Vフック」の装着がお勧め。リアアクスルにパイプを使っている車種なら貫通シャフトも使える。
ホイールの掃除やチェーン調整、ブレーキ周りの整備といったDIYメンテナンスで劇的に効率を高めてくれるのがレーシングスタンド。ほとんどの製品はスタンドを掛けたまま前後方向に動かすことができるが、左右接地点の間隔が短いと安定性に欠け、左右方向への移動は不可能。そこでスタンドアップしたまま前後左右へ移動できるように開発されたのが『ガレージレボ』だ。
通常のレーシングスタンドの両サイドにアウトリガーをプラスし、アウトリガー前後とスタンド後部に自在キャスターを装着。スタンドアップ状態では合計6個の自在キャスターが接地しているため前後左右に移動できる。スタンドアップしてから最初の動き出しは自在キャスターの向きが揃っていないのでやや重いが、いったんキャスターの方向が揃うと軽々と動かせるし、安定性も文句なし。
フロントタイヤが接地しているので真横への平行移動はできないが、ハンドルを切りながら斜め方向に押し引きすることで平行な位置に持っていけるから、狭いガレージ内での作業中に「掛けて降ろして、また掛けて」の手間がなくなる。
マニアックなライダーが開発・製造しているだけに安全性への配慮は万全で、永久保証付きというのも製品に対する自信の表れ。バリエーションはさまざま展開しているので、ガレージラボの公式サイトをご覧いただきたい。

接地点(左右のキャスター間隔)の幅が広いので安定性は文句なし。非力な女性一人でもオートバイを倒す心配がなく、軽々と掛け外しできる。

フロントブレーキを掛けた状態ではリアが弧を描くように動く。ハンドルを切れば車体全体を斜め移動できるから、位置も向きも自由自在だ。

頑丈な作りだけに軽くはないが、ガレージ内で使うものだから不満は感じない。写真はリアアクスルに貫通させるシャフトをセットした状態。
テスター太田安治さんの欲張りリクエスト
「鉄工所のせがれ」の僕は現物を見れば製作者の技術や理念、製品の耐久性が想像できるが、この製品は商売抜きか? と思うほど手が掛かっている。ガレージを持っているライダーには文句なしにお勧めだ。