いろんな用途に使いたいのが250スポーツ。ワインディングでスポーツするだけじゃなくて、街乗りに、ロングツーリングに、と1台でさまざまな楽しみ方をしたい人も多いだろう。ということで、新型CBR250RRとNinja ZX-25Rのストリート&ツーリングの適性を比べてみよう!

ホンダ「CBR250RR」・カワサキ「Ninja ZX-25R」の街乗り&ツーリング性能

画像: Honda CBR250RR 総排気量:249cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 最高出力:30kW(41PS)/13000rpm 最大トルク:25N・m(2.5kgf・m)/11000rpm シート高:790mm 車両重量:168kg 発売日:2020年9月18日 メーカー希望小売価格(税込):82万1700円/グランプリレッド(ストライプ)は85万4700円

Honda CBR250RR

総排気量:249cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
最高出力:30kW(41PS)/13000rpm
最大トルク:25N・m(2.5kgf・m)/11000rpm
シート高:790mm
車両重量:168kg

発売日:2020年9月18日
メーカー希望小売価格(税込):82万1700円/グランプリレッド(ストライプ)は85万4700円

画像: Kawasaki Ninja ZX-25R SE KRT EDITION 総排気量:249cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 最高出力:33kW(45PS)/15500rpm ラムエア加圧時:34kW(46PS)/15500rpm 最大トルク:21N・m(2.1kgf・m)/13000rpm シート高:785mm 車両重量:184kg 発売日:2020年9月10日 メーカー希望小売価格(税込):91万3000円

Kawasaki Ninja ZX-25R SE KRT EDITION

総排気量:249cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
最高出力:33kW(45PS)/15500rpm ラムエア加圧時:34kW(46PS)/15500rpm
最大トルク:21N・m(2.1kgf・m)/13000rpm
シート高:785mm
車両重量:184kg

発売日:2020年9月10日
メーカー希望小売価格(税込):91万3000円

CBR250RRの軽さと力強さか、Ninja ZX-25Rの安定性と無振動か

ワインディング、サーキットが楽しい250ccスポーツだと言っても、やっぱりメインステージは街乗り! そうした意味で、ZX-25Rは、むしろストリートの方がメリットが大きい、って思えるほどの素性のよさを見せてくれた。

画像1: ホンダ「CBR250RR」・カワサキ「Ninja ZX-25R」の街乗り&ツーリング性能

4気筒エンジンって、ご存知の通り高回転高出力というキャラクターがウリ。それと同時に回転のスムーズさも魅力のひとつだ。もちろん、低回転のトルクの強さはCBRの方が上なんだけれど、スムーズさ、振動のなさではZX-25Rが圧倒する。ドンと来るような力強さはないけれど、街中のストップ&ゴーではこのスムーズさがイイ。意識して低回転でクラッチをつないでもスーッと前に出る特性、これこそ20年前の250㏄4気筒にはなかったものだ。

対するCBR250RRは、よくぞこんなに低回転のトルクを出したなと思えるほどで、しかもトルクの出方にカドがある。パッとアクセルを開けた瞬間もドンとくる力強さがあって、キビキビ走れるのはCBR250RRの方。ついついアクセルのオンオフ回数が増えちゃうね。

画像2: ホンダ「CBR250RR」・カワサキ「Ninja ZX-25R」の街乗り&ツーリング性能

高速道路のクルージングだって同じで、トップギア・100km/hの定速走行で見ると、CBR250RRが6800回転、ZX-25Rが9500回転あたりなんだけど、快適さではZX-25Rの「無振動フィーリング」に軍配が上がる。CBR250RRが力感のあるトトトトト、って回り方をしているのに対し、ZX-25Rはキュイーンという官能的なフィーリングが味わえる。これが4気筒のよさのひとつだ。

CBR250RRの軽さと力強さが街中でキビキビ生き、ZX-25Rの安定性と無振動感覚がクルージングで生きる…一言で両者を比べてみると、そんな対比だろうか。

もちろん、走り方の好みによっても好きキライは分かれるだろう。街中を駆けまわる楽しさならCBR250RR、長い距離を走る時の快適性ならNinja ZX-25Rを選びたい。

【比較】ホンダ「CBR250RR」・カワサキ「Ninja ZX-25R」街乗り

ホンダ「CBR250RR」

画像1: 【比較】ホンダ「CBR250RR」・カワサキ「Ninja ZX-25R」街乗り

街中でのCBR250RRの武器は、車体の軽さと低回転からの力強いトルクだろう。クラッチミート付近の2000rpmあたりは一瞬の回転落ちがあるけれど、アクセルを開け増して行けば250ccスポーツ最強の低回転トルクがガツガツくる。

パワーアップした2020年モデルは、さらにこの低〜中回転の力強さが増していて、アクセルを開けたときの進み具合が楽しい。右手のわずかな動きで車体を自由自在にコントロールできる楽しさは、250cc歴代ナンバーワンかも!

カワサキ「Ninja ZX-25R SE KRT EDITION」

画像2: 【比較】ホンダ「CBR250RR」・カワサキ「Ninja ZX-25R」街乗り

CBR250RRに対して車両重量が15kgほど重いZX-25Rは、良くも悪くもその重さが「らしさ」を生んでいる。スピードが出ていないとその質量を重いと感じるが、それは徐々に安定感に変わってくる。
特に乗っている両ひざの間=つまりエンジンまわりに質量を感じることになる。

けれど、この質量が上手にバランスされてまったく苦ではないのもZX-25Rの良さだ。むしろ「軽すぎない」安定性が上手く働いてフットワークが安心感にあふれているのだ。

【比較】ホンダ「CBR250RR」・カワサキ「Ninja ZX-25R」高速道路走行

ホンダ「CBR250RR」

画像1: 【比較】ホンダ「CBR250RR」・カワサキ「Ninja ZX-25R」高速道路走行

CBR250RRがちょっと苦手そうに感じるのがこの高速クルージング。この「史上最強の250cc 2気筒」は加速こそ命で、アクセル一定のクルージングになると、速く走ろう、もっとアクセル開けよう、とずっと言ってくる感じなのだ。

さらに、ストリートやサーキットでは官能的にすら思えた吸気音演出も、クルージングでは耳疲れを起こしてしまう。ツーリングに行くなら、高速道路はちょいと我慢して、行った先のワインディングで楽しむ、そんなタイプだ。

カワサキ「Ninja ZX-25R SE KRT EDITION」

画像2: 【比較】ホンダ「CBR250RR」・カワサキ「Ninja ZX-25R」高速道路走行

CBR250RRとは逆に、250cc4気筒のよさが生きるのがクルージング。超スムーズなパワー特性が徐々にパワフルに豹変していくのがこの回転域で、6速120km/hの11500rpmあたりからが、まさにパワーのいちばんおいしい領域!

街中では重く感じるが、このクルージングでは安定感として生きるので、前後タイヤの接地感やレーンチェンジの安定性はまるでビッグバイク。ZX-25Rの安定性やスムーズさがいちばん光っているのがこんなシーンなのだ。

文:中村浩史/写真:南 孝幸・森 浩輔

This article is a sponsored article by
''.