編集部員が趣味で買ったものをご紹介する「webオートバイ編集部員の自腹インプレ」。今回は西野が大枚をはたいて手にしたキヤノンの最新ハイエンド・コンパクトデジタルカメラを紹介します!
※メカ的な知識はありません。カメラに詳しい方は読み飛ばしてください。

10万円の「高級コンデジ」を手に入れる苦難と葛藤

画像: 10万円の「高級コンデジ」を手に入れる苦難と葛藤

買いました! というより、自分の中では買ってしまった!

キヤノンの最新ハイエンド・コンデジ「PowerShot G5 X Mark II」です。

大手電気屋さんに払った金額は、保険などを含めて約10万円!

電気屋さんはかなり頑張ってくれました。にしても高いっ!! というか1万円だけ支払って残りは2回ローンにしたので、この後2カ月の引き落としが怖い!

画像1: PowerShot G5 X Mark II

PowerShot G5 X Mark II

最近はAmazonで2,000円程度のキャンプ用品しか買い物していなかったので、余計に高く感じる!

「そんなにギャーギャー騒ぐなら、買うなよ」と思った方が多いでしょう。

でも買うことを我慢できなかったんです

その理由は、キヤノンさんに一度レンタルさせてもらった兄弟機種「PowerShot G7 X Mark III」があまりにも良かったから!

一度いい暮らしをしたら貧乏生活には戻れないように、最新のカメラを知ってしまったら、もう欲しくて欲しくてたまらなくなりました。いい暮らししたことないけど。

「PowerShot G7 X Mark III」を借りたのが昨年末。それ以降、ただひたすら価格.comやAmazonをチェックする日々。

画像: PowerShot G5 X Mark IIとPowerShot G7 X Mark III/2019年8月1日発売 (キヤノンのスペシャルサイトより) cweb.canon.jp

PowerShot G5 X Mark IIとPowerShot G7 X Mark III/2019年8月1日発売

(キヤノンのスペシャルサイトより)
cweb.canon.jp

1月末、「こんなモヤモヤした日々を送るのはもう嫌だ」と、仕事の合間に立ち寄った電気屋さんで衝動買いした次第です。そういえば、24歳の時に愛車のボンネビルT100を60回ローンで買ってしまったときもこんな感じだったなあ……。

さて、このカメラがいかに素晴らしいものなのか。ここから紹介します! いや、自慢します。自慢させてください!

コンパクトさは大事な機能

まず、僕にとってサイズが魅力的でした。

すでに一眼レフカメラは持っています。しかし一眼レフと交換レンズを毎日携行するのは無理。それと、プライベートのツーリングで一眼レフのセットを持っていくのは、どうにも面倒。

だからずっとコンデジは重宝していました。以前使っていたモデルは同じくキヤノン「PowerShot G16」です。

画像: PowerShot G16/2013年8月29日発売

PowerShot G16/2013年8月29日発売

これがホントに名機と呼べるものでした。いったい何万枚撮影したことか。全国各地をめぐり、海外もあちこちと旅しました。雑誌の縦1ページ裁ち落としの写真をこのカメラで撮ったこともあります。

画像: PowerShot G16で撮影したタイムズスクエア。「夜でも手持ちできれいに撮れるなあ」と当時2016年の段階では充分満足。得意な条件から外れたときに不満が出るんですよねえ。 www.autoby.jp

PowerShot G16で撮影したタイムズスクエア。「夜でも手持ちできれいに撮れるなあ」と当時2016年の段階では充分満足。得意な条件から外れたときに不満が出るんですよねえ。

www.autoby.jp

ただカメラやパソコンは新しいものにはかないません。愛着たっぷりですが、2013年8月発売のG16を仕事で使うのはさすがにキツいと日々感じていた次第です。

そこで、僕が選んだのが「PowerShot G5 X Mark II」

画像2: PowerShot G5 X Mark II

PowerShot G5 X Mark II

同じく「G」の名を持ち、高級コンデジやハイエンドコンデジなどと称される、コンデジ界のトップモデルのひとつ。

サイズは約110.9×約60.9×約46.0mm。重量は約340g。

G16と並べてみました。

画像1: 左はG16。右はG5 X Mark II。

左はG16。右はG5 X Mark II。

G16のサイズで充分だったのですが、さらに小ぶりだったからラッキー。これでセンサーはG5Xの方が大きいのだから、技術の進歩を感じますね。

写りがくっきりとしていて、きれい!

2月頭の編集部キャンプで撮ってきた写真をお見せします!

カメラのモードや明るさ、ホワイトバランスなどはイジリましたが、撮影後の色補正や明るさ調整は行なっていません。

画像: 順光の青空、濃い! F5/1/1600秒/ISO125

順光の青空、濃い!
F5/1/1600秒/ISO125

画像: 順光の海はもっと濃い! F3.2/1/250秒/ISO125

順光の海はもっと濃い!
F3.2/1/250秒/ISO125

画像: 逆光気味でもつぶれきらない。 F4/1/400秒/ISO125

逆光気味でもつぶれきらない。
F4/1/400秒/ISO125

画像: 内蔵ストロボを使って日中シンクロにチャレンジ。シートバッグのリフレクターは光っていますが、さすがにバイクがくっきり見えるという風には撮れませんでした。 F4/1/1000秒/ISO400

内蔵ストロボを使って日中シンクロにチャレンジ。シートバッグのリフレクターは光っていますが、さすがにバイクがくっきり見えるという風には撮れませんでした。
F4/1/1000秒/ISO400

画像: 陰影がきつい場所でもなかなか。周辺の描写力が高い。 F2.8/1/100秒/ISO125

陰影がきつい場所でもなかなか。周辺の描写力が高い。

F2.8/1/100秒/ISO125
画像: キャンプの夕方、カレー鍋をパチリ。美味しそうにあんまり見えないのは料理人のせいです。 F2.8/1/60秒/ISO800

キャンプの夕方、カレー鍋をパチリ。美味しそうにあんまり見えないのは料理人のせいです。
F2.8/1/60秒/ISO800

画像: 寒くなってきて渋い顔をする月刊オートバイ副編集長・松本先輩。 F2.8/1/80秒/ISO800

寒くなってきて渋い顔をする月刊オートバイ副編集長・松本先輩。

F2.8/1/80秒/ISO800
画像: 前回の自腹インプレで紹介した充電式ランタン。これ抜群によかったです。 F2.8/1/80秒/ISO800 www.autoby.jp

前回の自腹インプレで紹介した充電式ランタン。これ抜群によかったです。

F2.8/1/80秒/ISO800
www.autoby.jp
画像: 焚き火とランタンの灯りで撮ったSR400。 F2.2/1/20秒/ISO6400

焚き火とランタンの灯りで撮ったSR400。
F2.2/1/20秒/ISO6400

画像: 夜中に松本先輩が焼いたタン塩。ISO感度2500でもけっこうイケます。 F2.8/1/20秒/ISO2500

夜中に松本先輩が焼いたタン塩。ISO感度2500でもけっこうイケます。

F2.8/1/20秒/ISO2500
画像: スマホアプリを使って、遠隔操作でシャッターを切ることも可能。右手前が筆者西野。黄昏ている風でいて、スマホでポチっとシャッターを切っています。 F1.8/1/6秒/ISO6400

スマホアプリを使って、遠隔操作でシャッターを切ることも可能。右手前が筆者西野。黄昏ている風でいて、スマホでポチっとシャッターを切っています。
F1.8/1/6秒/ISO6400

画像: 明け方に通り雨が降った。朝日に照らされる水滴を見てください。描写力高いでしょ? ボケ味もきれい。 F2.8/1/100秒/ISO800

明け方に通り雨が降った。朝日に照らされる水滴を見てください。描写力高いでしょ? ボケ味もきれい。
F2.8/1/100秒/ISO800

画像: 月刊オートバイのスタッフ・木川田ステラさんが寝袋に仕込んでいた湯たんぽ。実画像では毛糸のカバーの編み込みの目までくっきりと確認できました。 F3.2/1/80秒/ISO125

月刊オートバイのスタッフ・木川田ステラさんが寝袋に仕込んでいた湯たんぽ。実画像では毛糸のカバーの編み込みの目までくっきりと確認できました。
F3.2/1/80秒/ISO125

どうしてもウェブのシステム上、リサイズされてしまうのですが、それでも前に使っていたG16を大きく上回るクリアさがあります。

ISO感度はすべてオートで撮影しました。勝手にカメラが判断して、なるべく低い感度で撮ってくれるから楽ですね。

「PowerShot G5 X Mark II」の発売日は2019年8月1日。キヤノン初の〈1.0型 積層型CMOSセンサー〉を搭載。このハイテクセンサーが高画質化に大きく貢献しているそう。

さらに映像エンジンもG16より2つもバージョンアップされていて、DIGIC6からDIGIC8になっていました。

画像: 写りがくっきりとしていて、きれい!

レンズは、F1.8-F2.8 24-120mm(光学5倍ズーム)を搭載。一般的にレンズはF値が小さい方が明るくて偉いとされていて、値段も上がります。

年末にキヤノンからレンタルした「G7 X Mark III」を買わずに「G5 X Mark II」を買った最大の理由は、望遠率です。

「G7 X Mark III」は光学ズーム4.2倍、24-100mmのレンズが備わっています。G16が28-140mm(光学5倍ズーム)だったので、100mmとなっちゃ物足りないんです。

また、調べていくうちに「G5 X Mark II」は写真に特化し、「G7 X Mark III」は動画に特化しているということが分かりました。

「G7 X Mark III」ではスマホと繋いでYouTubeの生配信もできるそう。webオートバイのYouTubeチャンネルのことを考えると、それはそれで魅力的だったのでヒジョーに悩みました……。

Canon「PowerShot G5 X Mark II」で撮影した写真はこちらの記事でご覧いただけます。

掲載している写真はすべて未加工。トリミングをしたものはありますが、撮影後の色補正は行なっていません。

色補正をしなかったのは手抜きじゃないよ、この記事のための布石だよ。

単純にモノとしてかっこいい!

キヤノンのG16を買ったときも思いましたが、この「G」シリーズ、所有欲を満たしてくれるかっこよさがあります。

武骨でかつ高級感あふれる漆黒のボディ。

画像1: 単純にモノとしてかっこいい!

しかも「G5 X Mark II」は変形もできるんです。

シャキーン(`・ω・´)ノ  液晶モニターはチルト式で、自撮りにも対応!
ローアングル・ハイアングルの撮影がすごく楽!

シャキーン(`・ω・´)ノ  ストロボが飛び出します!
このストロボは指で押さえれば上下の角度変更も可能。少し専門的なことをいうと「天井バウンス」ができるんです。

画像2: 単純にモノとしてかっこいい!

シャキーン(`・ω・´)ノ  極めつけは「ポップアップ式EVF」
ファインダーを覗く本格的な撮影が楽しめます!

これが完全体だ!シャキーン(`・ω・´)!!!!!

画像1: これが完全体だ!シャキーン(`・ω・´)!!!!!

どうですか、かっこいいでしょ! オートバイ女子部みたいについ顔文字を使いたくなっちゃうほど、かっこいいんです!
 

操作性も良好。ダイヤルは適度な硬さで勝手に回ってしまうことはありません。

画像2: これが完全体だ!シャキーン(`・ω・´)!!!!!

グリップもいい! ゴムっぽい素材の梨地で滑りにくく、しっかり持てるようデッパリが備わっています。

画像3: これが完全体だ!シャキーン(`・ω・´)!!!!!

撮影時の操作性のよさとして、タッチパネルが採用されていることが大きい。特にピント合わせがむっちゃ楽。今回の買い替えを決定づけた機能でした。

画像: 右手はシャッターボタン、左手で自由にピント合わせ。画角の端っこまでピントを合わせられるのはすごい! 編集部かなり散らかっております。

右手はシャッターボタン、左手で自由にピント合わせ。画角の端っこまでピントを合わせられるのはすごい! 編集部かなり散らかっております。

いまやスマホのカメラにも備わっているこの機能、やはり便利さに慣れちゃうと元には戻れません。

「PowerShot G5 X Mark II」に欠点はあるのか?

まだ買ってから半月ほどですが、画質や機能、操作性には大満足しています。

欠点といいますか、困ったことは2つ。

1つめは、開封した瞬間に気づきました。首にぶら下げられるストラップが付いていない!

しかもいままでG16で使っていたやつが付けられない!

画像2: 左はG16。右はG5 X Mark II。

左はG16。右はG5 X Mark II。

スポーツバイクから荷掛フックがなくなっていっているように、ハイエンドコンデジからは、ストラップ取り付け部が簡略化されているのでしょうか。

画像: 「PowerShot G5 X Mark II」に欠点はあるのか?

そこで、アダプターの役割を果たす「三角リング」を買いました。

これにより、いままで活躍してくれたG16の魂を継承。慣れ親しんだPowerShotの純正ストラップを装着することができました。

画像: 実際に使い始めた初日が、いきなりキャンプ。2週間ほど経ったいまでもストラップには焚き火の香りがしみ込んでいます。カメラ自体に影響は出ていない模様(と、信じたい)。

実際に使い始めた初日が、いきなりキャンプ。2週間ほど経ったいまでもストラップには焚き火の香りがしみ込んでいます。カメラ自体に影響は出ていない模様(と、信じたい)。

2つめの困った点は、バッテリーの持ちがG16と比べると劣るということ。

G16はすこぶる長寿命。2泊3日のツーリングでも充電器は不要でした。いつ充電したか忘れるほどバッテリーが減らなかった。

ところが、G5 X Mark IIはフル充電にしていたにも関わらず、キャンプ泊の夜中に電池切れ。

まあ、朝から晩までバシャバシャ撮ったり、やたらと撮影画像を確認したり、設定を一日中ピコピコいじったり、Wi-Fiで遠隔操作したりと、とにかく使いまくっていましたからね。

画像: スマホでの遠隔操作に夢中。遠隔操作でもいろいろと設定を変えられます。

スマホでの遠隔操作に夢中。遠隔操作でもいろいろと設定を変えられます。

ただ、本当にバッテリーの持ちが悪かったとしても、これは予備のバッテリーを買えば済む話。

総合的には、このG5 X Mark II「買ってよかった!」と思っています。

G16は雑に扱っていても約6年ノントラブルで活躍してくれました。そのタフさをしっかり受け継いでいること祈りつつ、とりあえず2回ローンが終わるまでは、家宝のごとく大切に扱います。

文・写真:西野鉄兵

画像: カメラは旅を楽しくする重要なアイテム。これまで以上にツーリングの回数が増えることは間違いありません。

カメラは旅を楽しくする重要なアイテム。これまで以上にツーリングの回数が増えることは間違いありません。

キヤノン PowerShot G5 X Mark II 公式サイト

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