東京モーターサイクルショーにおける、コンセプトを見直す

「あくまでコンセプトモデルとして制作しております」本田技研工業株式会社の二輪事業本部ものづくりセンター、モデラーの鳥山英二氏は2019年のモーターサイクルショーで語っている。クロスカブに比べて、圧倒的にダートへの対応力があり、イメージだけではない本気度がビシビシ伝わってくる、このコンセプトモデルの真意はなんなのだろうか。

ロードクリアランスを確保したいが、シート高も低く設定したい

まず、鳥山氏が苦労した点としてあげるのは、車高だ。オフロードバイクとして、最低地上高を確保したいという命題があり、そこに対してベースのC125から長めのサスペンションを前後に取り付けた。当然、それではシート高が上がってしまう。

画像1: ロードクリアランスを確保したいが、シート高も低く設定したい
画像2: ロードクリアランスを確保したいが、シート高も低く設定したい

「バランスを抑えながら、昔のCT110の良さを取り入れたスタイリングを目指しております。リアタイヤの隙間が少し大きいのも、演出の一つですね」と鳥山氏。

画像3: ロードクリアランスを確保したいが、シート高も低く設定したい

少しわかりづらいが、市販予定車ではそこまでの足の長さは強調されていないのかもしれない。コンセプトモデルとして、オフロード車としてのスタイリングを追求できたものの、市販予定車では当然シート高などの条件クリアが必要になるからだ。

画像: リアタイヤのフェンダーとのクリアランスが、だいぶ空いているのも、ショーモデルとしての演出なのだ。

リアタイヤのフェンダーとのクリアランスが、だいぶ空いているのも、ショーモデルとしての演出なのだ。

画像: ホンダバイクの象徴ウイングマーク

ホンダバイクの象徴ウイングマーク

「既存のモデル、クロスカブはかなりシティよりの車体です。それに対して、CT125はトレイルを意識しています。ハンター、つまり狩猟はどうかと思いますが、釣りや、アウトドアの相棒的な感覚ですね。踏み混んだ自然に入れるものだと言えます」つまり、いわばイメージだけのSUVではなく、ジムニーのような「本当に走れるオフロードバイク」をコンセプトに掲げていたわけだ。

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