ベテランお断り? 初心者とノービスしか出れません!
「サンメドウズ杯ジムカーナ大会Nステージ」が通常のジムカーナ大会と大きく異なるのは、ジムカーナ初心者と、経験者であってもノービスしか出れないという、まさにビギナーのための大会だということ。オートバイ杯を走っているA級ライダーである中澤選手が、多くのライダーにジムカーナの魅力を伝えるために開催してきた練習会から発展したイベントなのだ。
3回目となる今年も10月5日に開催され、山梨県・サンメドウズ清里スキー場駐車場に、各地から65人ものジムカーナビギナーがエントリーしてきた。
大会スタッフも多くはA級をはじめとする現役シード選手で、誘導やコースマーシャルなどを担当。同時に参加者からの質問に応えたり、アドバイスをしたりする光景も会場のそこかしこで見られた。またYouTubeでジムカーナ動画を公開し、オートバイ杯などでリアルタイム配信を行っている“Ramkhana”チャンネルによるリアルタイム動画配信も行われた。そしてサンメドウズ練習会の名物となっている、「これが目当てで来ました」という選手もいるほどの豪華なランチバイキングもあって(写真撮り忘れました)、単なる初心者向けの大会とは思えない充実した内容。
競技の方は通常のジムカーナ大会と同じ2ヒート制だが、ひとつ変わったところがあるとすれば「パイロン倒し」セクション。普段のジムカーナでは触れるとペナルティになるパイロンを、このセクションでは倒さないといけない! 各選手3本のパイロンを倒すのに、足で蹴ったり、フロントタイヤで跳ね飛ばしたり、手で押したり、いろんなアプローチでアタック。空振りなどで倒せなかったり、みなさん慣れないのか意外に悪戦苦闘。そういったタイムアタックの様子は上の全参加者画像のアルバムや、“Ramkhana”チャンネルのアーカイブでご覧ください。
走行終了後には、記録には残らないけど走りたいという人のための「泣きの第3ヒート」を開催したあと、スタッフをしていたシード選手たちがデモンストレーション走行。日が陰って路面温度が下がり、しかも1回のみのアタックという悪条件の中タイムが伸びず、まさかビギナーの残した大会トップタイムに届かないのか? なんてギャラリーをハラハラさせながら、最終的にはA級・早川選手&DR-Z400SMがトップタイムを8秒以上引き離してシード選手の威厳を保った。ちなみに昨年オートバイ杯チャンピオンの冨永選手&NSR250Rは早川選手のタイムを破ったが、ペナルティが付いて1秒加算を受けたため最終的には2位に。
そして表彰式。今回の優勝者は、愛知県からやってきた押川元樹選手&ZRX1200R。ビッグネイキッドを豪快に振り回して残したタイムは1分18秒007で、デモ走行での早川選手のタイムと比較すると110.64%と、通常の大会ならもう少しでC1級昇格という好タイム。以下、2位・石渡愛美選手&CR85R、3位・金井 淳選手&グロム、4位・大門優樹選手&DR-Z400SM、5位・今泉 肇選手&CRM250R、6位・福王寺雄太選手&ZX-9Rと続いた。
さらに最も遠くから来た人へのよく来たで賞をはじめ、最速申し込み賞、最大重量バイク賞、女性最速賞、カッコイイ転倒賞、カワサキ&ヤマハ最速賞、5位・10位と5位刻みのキリ番賞などなど、いろんな賞を用意してみんなを表彰し、1日たっぷり楽しんだ大会は無事終了した。サンメドウズでの練習会は10月26日、11月2日に開催を予定。残念ながらこの大会はこれが最後となるが、主催の中澤選手によると別会場での開催を検討中ということなので、来年も開催を期待しよう。