普通に考えれば、このスクランブラーもネオクラシックの枠組みに収まるはずだろう。でもそれは違う。ドゥカティは懐古主義だけに傾倒しなかったのだ。レーシングブランドとして走りに新しい面白さを提案し、イタリア製のオートバイとして現代的に美しく。そして、誰もが乗ってすぐに楽しい気持ちになる傑作のテイスティ。ドゥカティはあくまでドゥカティらしく、そのポリシーを貫き通す。

走りもスタイルも味わいも満足レベルがすべからく高い

BMWのRnineT、トライアンフはこの新型ドゥカティと同名となるスクランブラー、国産バイクでもホンダCB1100やカワサキW800などネオクラシックと呼ばれるようなジャンルは、いま世界中で流行するアドベンチャーバイクと同時進行で、静かにその人気を高めて続けている。

だから、ドゥカティもその流れに倣って新しくスクランブラーを誕生させた。

そう考えるのは自然だけど、その推測は正しくもあり、間違いでもあった。

アメリカ、カリフォルニアの砂漠エリアとなるパームスプリングスで行なわれたスクランブラー試乗会。

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そこにあったのは単純なクラシックの枠には絶対に収まらない、新しさを持ったオートバイだったのだ。

試乗したのはキャストホイール仕様の最もベーシックなモデルとなるICON(アイコン)。

このほかにもスクランブラーは、スポーティな仕様のフルスロットル、スポークホイール&スチールフェンダーのクラシック、オフロードイメージの強いアーバンエンデューロの合計4モデルを同時にラインアップすることになるのだけれども、このアイコン以外に3タイプがラインアップされていることが、スクランブラーのキャラクターをわかりやすく表わしていると言えばいいのかもしれない。

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つまり、スクランブラーはフルスロットルで表現するようなスポーティと、クラシックから感じる味わい深さ、アーバンエンデューロに潜む冒険バイク的要素も備えているのだ。

例えば同社のアドベンチャーバイク、ムルティストラーダは電子制御によって1台4役をこなすオートバイだが、スクランブラーは言うなればその逆の発想。

スポーツ、味わい、冒険ゴコロを1台に集約していると考えたほうがいい。

そして、それらのキャラクターとイメージのバランスの中心にあるのが、今回試乗したアイコン、という訳だ。

画像3: 走りもスタイルも味わいも満足レベルがすべからく高い

スクランブラーの試乗のステージとなったカリフォルニア州パームスプリングスは砂漠地帯。

冬でも温かければ日中は20度近い気温になる反面、砂漠らしく朝晩はかなり冷え込む環境で、市街地を離れワインディングを駆け上がれば、春のような温かさから一転、道路脇に雪が残るという場面まである。

もちろん砂漠地帯らしく道路には砂が浮いているような場所もザラだし、ひどい時は走りやすいワインディングの高速コーナーを抜けた先の路面が、半分くらいサラッサラの砂で覆われていてドキッ!なんてこともある(笑)

でも、そんな環境の中でも、ドゥカティのスクランブラーは常に安定して、面白い!

ここで勘違いしてほしくないのが、ドゥカティらしく常に安定して「速い」のではないということ。

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気温も路面状況もすべてカバーした上で、スピードレンジもライダーの技量も関係なく乗り手を楽しい気持ちにさせてくれるのだ。

ピュアレーシングブランドたるドゥカティらしくないと言えばそうかもしれない。

でも、これは間違いなくディアベル登場に続くドゥカティの新境地と言っていい!

足着き性と取りまわしに不安はほとんど感じない

画像1: 足着き性と取りまわしに不安はほとんど感じない

シート前方がシェイプされ、装備重量でも186kgと軽いため、790mmというシート高以上に足着き性は良い。

画像2: 足着き性と取りまわしに不安はほとんど感じない

オプションでシート高20mmダウンのローシートも設定される予定なので、小柄なライダーでも扱うことができそうだ。

ライダー身長176cm、体重54kg。

DETAILS

画像1: DETAILS

オリジナルのスクランブラーに通じるティアドロップの小振りなタンクは容量13.5L。

サイドカバーはオプションパーツも多数用意される予定で、気軽にお色直しを楽しめる。

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テールランプはフルLEDを採用し、現代的なスタイルと柔らかい光でデザインされている。

ブレーキ操作時は合計18個のLEDがすべて点灯し、高い被視認性とスクランブラーの存在感を強調。

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センターよりも右側にオフセットされて搭載されるメーター。

スピード、タコメーターともにデジタル表示。

ツイントリップ、オド、外気温計、時計など必要装備をシンプルに美しくまとめた。

公式サイト

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