国内では限定350台のみOW‐01に代わるレース用ベースモデル
1989年にデビューしたレース用ベースマシン・FZR750R(OW‐01)は、ワークスレーサーのYZFからフィードバックされたレーサー的な造りで、保安部品を外すだけでレースを戦えるとまでいわれるほどの高性能を発揮、実際にレースでも長く活躍した。
しかしドゥカティが台頭するなどレースでのライバルたちも急速に進化してくる。
これに対抗してヤマハも、93年にOW‐01に代わる新しいレース用ベースモデル・YZF750SPを登場させた。
エンジンはOW‐01ベースだが細部を熟成すると共に、さらにレギュレーションで変更できないキャブレターには高性能なダウンドラフトFCR39キャブを標準装備。
アルミデルタボックスフレームもカウルも全面新設計して車体も一新し、前後サスもブレーキもハイグレードなものとしてあらゆる面で戦闘力を向上させた。
YZF750SPは日本国内では限定350台が販売された。
輸出モデルとしては、1人乗車のYZF750SPと異なりタンデムが可能でFCRキャブも装備していない、ストリート向けのスタンダードモデルという位置づけのYZF750Rも用意されていた。
SPECIFICAITON
■全長×全幅×全高:2070×735×1155㎜
■ホイールベース:1420㎜
■シート高:785㎜
■乾燥重量:194㎏
■エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
■総排気量:749㏄
■ボア×ストローク:72.0×46.0㎜
■圧縮比:11.5 : 1
■最高出力:77PS/9500rpm
■最大トルク:6.0㎏-m/9000rpm
■燃料供給方式:キャブレター
■燃料タンク容量:19ℓ
■変速比:1速 2.462/2速 1.941/3速 1.632/4速 1.435/5速 1.300/6速 1.190/
■キャスター角/トレール:24°00'/108㎜
■変速機形式:6速リターン
■ブレーキ形式 前・後:ダブルディスク・ディスク
■タイヤサイズ 前・後:120/70R17・180/55R17