カワサキ初の4スト400レーサーレプリカ!
レーサーレプリカ全盛の80年代半ばに、レプリカではなくスポーツツアラー的なコンセプトという独自路線を貫いてGPZ400R、GPX400Rを発売してきたカワサキ。しかし加熱するレーサーレプリカ人気を無視することができなくなり、ついに1988年に初の4スト400㏄レーサーレプリカとしてZX‐4を市場に投入することになった。
4メーカーの400㏄レプリカの中で最後発となっただけに、ツインチューブ構造で高い剛性を備えるアルミe‐BOXフレーム、クラス最軽量の乾燥重量152㎏という車重、φ40㎜の正立フロントフォークに窒素ガス注入式のユニトラックサスというハイグレードな足まわり、いちから400㏄専用設計されたコンパクトでパワフルなサイドカムチェーン式水冷直4エンジンによって、先行していたライバルたちに負けない高いポテンシャルを実現し、1988年の鈴鹿4耐でも優勝するなどサーキットでも活躍を見せた。
しかし、シンプルに過ぎたスタイリングのためか存在感は薄く、販売成績も振るわなかったため、1989年には後継モデルのZXR400にその座を譲り渡して生産を終了。生産期間わずか1年という短命モデルとなってしまった。
![画像: カワサキ初の4スト400レーサーレプリカ!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2017/02/21/37cd7d12261b261251bd1d5285035de6e613a441_xlarge.jpg)
全長×全幅×全高:2035×715×1130(mm)
軸間距離:1395mm
シート高:765mm
乾燥重量:152kg
車両重量:177kg
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ4気筒・398cc
最高出力:43.3kW(59ps)/12000rpm
最大トルク:38.2N・m(3.9kg-m)/10000rpm
タンク容量:16L
発売当時価格:69万8000円
DETAIL
![画像: エンジンはカワサキとしては初の400㏄専用設計で、コンパクトさを追求しながらライバルに引けをとらない最高出力59PSを発生。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2017/02/21/3e1a35794800a5ad130b47637a8b3c0556a400bb_xlarge.jpg)
エンジンはカワサキとしては初の400㏄専用設計で、コンパクトさを追求しながらライバルに引けをとらない最高出力59PSを発生。
![画像: 左側がGPX400R、右側がZX-4のピストン。GPXより小さくなっているのに加え、ピストンリングも薄くしてフリクションを低減してある。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2017/02/21/a7a846c851945dfeba8ddbf9cf53f99bb67a0872_xlarge.jpg)
左側がGPX400R、右側がZX-4のピストン。GPXより小さくなっているのに加え、ピストンリングも薄くしてフリクションを低減してある。
![画像: こちらはロッカーアームで、左側がGPX400R、右側がZX-4。GPXが1ロッカーでふたつのバルブを動かすのに対し、ZX-4は1ロッカー1バルブだ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2017/02/21/5d2584a059f9c00ae1133356721de2c24e688b7c_xlarge.jpg)
こちらはロッカーアームで、左側がGPX400R、右側がZX-4。GPXが1ロッカーでふたつのバルブを動かすのに対し、ZX-4は1ロッカー1バルブだ。
![画像: 専用設計のアルミ製ツインチューブフレームはe-BOXフレームと呼ばれた。e-BOXの「e」はeggを意味していて、フレームを真上から見た時の形が卵型に見えることに由来する。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2017/02/21/5ed2c12fdfaded72b2913f439f709450b3df795c_xlarge.jpg)
専用設計のアルミ製ツインチューブフレームはe-BOXフレームと呼ばれた。e-BOXの「e」はeggを意味していて、フレームを真上から見た時の形が卵型に見えることに由来する。
![画像: フロントホイール径は17インチ、タイヤのサイズは110/70。3本スポークのシンプルなホイールに、片押し2ポッドキャリパーを使用したダブルディスクブレーキを組み合わせる。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2017/02/21/9b8d35701941391083897d8b465afde6d47f1eb8_xlarge.jpg)
フロントホイール径は17インチ、タイヤのサイズは110/70。3本スポークのシンプルなホイールに、片押し2ポッドキャリパーを使用したダブルディスクブレーキを組み合わせる。
![画像: リアホイール径は18インチで、タイヤサイズは140/60。リアブレーキキャリパーもフロントと同じく片押し2ポッドだ。リアサスはカワサキお得意のユニトラックサス。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2017/02/21/efa16cf1b205f7cf9ec9580e1ae8ef683bb5ada4_xlarge.jpg)
リアホイール径は18インチで、タイヤサイズは140/60。リアブレーキキャリパーもフロントと同じく片押し2ポッドだ。リアサスはカワサキお得意のユニトラックサス。
![画像: 燃料タンク部の前方が容量8Lのエアクリーナーボックスになっているという点は、現代のスーパースポーツに近いつくりだといえる。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2017/02/21/5f6986d2f0dab0eb1619d0d4b19b000e9300c6be_xlarge.jpg)
燃料タンク部の前方が容量8Lのエアクリーナーボックスになっているという点は、現代のスーパースポーツに近いつくりだといえる。
![画像: 大径のスピードメーター、タコメーターの左右に燃料計、水温計を配置したレーシーなメーターパネル。タコメーターはレッドゾーンが1万3500rpmから!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2017/02/21/c45906a811af233f860bee7cd9384c7781d55540_xlarge.jpg)
大径のスピードメーター、タコメーターの左右に燃料計、水温計を配置したレーシーなメーターパネル。タコメーターはレッドゾーンが1万3500rpmから!
SPECIFICATIONS
エンジン型式 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 398㏄
内径╳行程 57.0╳39.0㎜
圧縮比 11.5
最高出力 59PS/12000rpm
最大トルク 3.9㎏-m/10000rpm
燃料供給方式 キャブレター[CVKD30]
変速機型式 常時噛み合い式6速リターン
全長 2035㎜
全幅 715㎜
全高 1130㎜
軸間距離 1395㎜
車両重量 177㎏
キャスター/トレール 24°/87㎜
燃料タンク容量 16L
タイヤサイズ(前) 110/70R17
タイヤサイズ(後) 140/60R18
当時価格 69万8000円