高年式で走行浅の優良物件「クロスカブ110」ハチ黒編集長号(以下CC110)を例として消耗品交換手順や作業の勘所を紹介! いつかCC110をうまいこと譲り受けようと画策する編集八橋は、未来の自分の愛車が調子良くなっていくさまにニンマリ。マルも乗らないバイクコレクションにカブを加えたくなってしまったぞ。

セルフメンテ虎の巻③ 『ブレーキパッドの交換』にチャレンジ!

1.キャリパーを外せばパッドの残量確認も簡単

パッドは減っていなくてもキャリパー周りのメンテは必要だ。特に車検の無いバイクは定期メンテナンスを意識したい。今回はパッド残量は十分だったが高性能パッドへ交換した。まず、パッドピンを先に緩めた上で、キャリパーマウントボルトを外す。

2.各部品取り付け順を確認しつつ分解

画像: 2.各部品取り付け順を確認しつつ分解

CC110のキャリパーは片押しピンスライド式だ。レバーを握ってピストンが出る力によって、ブラケット側が引き寄せられ、ブレーキが制動する。分解するとこうした構造が良く理解できる。パッドピンを抜き取ったらパッドが外れる。次にブラケットを抜き取っておく。

3.ピストンを抜かないように注意!

次にブレーキレバーをゆっくり握ってキャリパーピストンを押し出す。出しすぎるとピストンが抜けてフルードが流れ出てしまうので要注意。今回はワイヤーブラシの柄を挟んで2つのピストンを均等に出した。Wディスク車の場合は必ず片側ずつ作業する。

4.ピストン側面にサビあればオーバーホール検討

ピストンに付着したブレーキダストを清掃しておく。汚れが酷い場合は、中性洗剤で水洗いしても良い。キャリパーピストンツールでピストンを回転させ裏側もしっかりクリーンナップする。汚れたままのピストンを無理に戻すと引きずりの原因になる。

5.スムーズなブレーキングのためにスプレーをシュッ!

画像: 5.スムーズなブレーキングのためにスプレーをシュッ!

ピストンを掃除したら、CCIメタルラバーをピストン側面にスプレーする。無い場合はシリコングリスでもOK。油分が飛散すると非常に危険なので、余分は拭き取っておく。続いてピストンを押し戻す。今回は動きがスムーズなので指の力で簡単に戻った。

6.面取りはローター状態によっては有効な作業!

画像: 6.面取りはローター状態によっては有効な作業!

パッドの面取りは必ずしも必要ではなく、鳴きを抑えたり、馴染みを良くする目的で行う。ローターの摩耗が著しい場合は、上下部分の角を落としておくと早期に当たりがでやすくなることも。ローターに偏摩耗がなければ摩擦材の角にあるバリを軽く落とす程度でOK。

7.グリスは飛散しないように十分注意!

純正パッド裏のシムを新しいパッドに移植した上で写真のようにバックプレートに薄くパッドグリスを塗っておく。また、パッドピンやブラケットとパッドが接する部分にもパッドグリスを少量塗布。ピンスライド部は金属と金属の摺動なのでリチウム系グリスを使用する。

8.最終組付け確認は念入りに!

画像: 8.最終組付け確認は念入りに!

ブラケット、パッドをキャリパーにセットしたら組付けミスがないか確認する。パッドの間にローターを挟むように車体に組付け、キャリパーマウントボルトを数回に分けて均等に規定トルクで締め付けてからパッドピンを忘れずに締め付ける。

9.新品ブレーキパッドは慣らし運転がマスト!

画像: 9.新品ブレーキパッドは慣らし運転がマスト!

キャリパーを外したら、必ず最後にブレーキレバーを数回握ってタッチを復元しておく。新品ブレーキパッドは100㎞くらいは雨の日に走る時のようにゆっくり制動するようにして当たりが出るまで慣らしをする。フルード液量やブレーキランプの点灯も確認しておく。


画像16: “自分でやれば工賃ゼロ!!” 愛車も整備スキルも育つ! セルフメンテ虎の巻【新橋モーター商会】
画像: Vesrah XB-160S ブレーキシュー(フロント&リア用)(写真左) 価格:5000円 BD-181 ブレーキパッド(フロント用)(写真右) 価格:5800円

Vesrah

XB-160S ブレーキシュー(フロント&リア用)(写真左)
価格:5000円
BD-181 ブレーキパッド(フロント用)(写真右)
価格:5800円

ブレーキパッド交換には、キャリパーピストンを回転させるための専用プライヤー、面取り用ヤスリ、写真には入ってないが、シリコングリス、リチウムグリス、パッドグリスなどのグリス類を使用する。指でピストンが戻らない場合は、ピストン戻しの専用ツールが必要になることも。

〜店主マルのひと言TIPS〜

画像2: 〜店主マルのひと言TIPS〜

ブレーキは構造がシンプルなので、ただパッドを交換するだけであれば難しい作業ではない。しかし、キャリパーのクリーンナップや適材適所のグリスの使い分けなどを含めればやはり奥深い作業だ。ブレーキは安全に直結するので、自信がなければプロに依頼したい。

クロスカブオーナー・編集長ハチ黒の評価は!?

画像17: “自分でやれば工賃ゼロ!!” 愛車も整備スキルも育つ! セルフメンテ虎の巻【新橋モーター商会】

購入から4年、総走行距離はようやく3000㎞を突破した我がクロスカブ110。今回は各部のリフレッシュを実施したが、走り出して感じたのは、いい意味での変化のなさだった。

これは交換前の状態でも十分なコンディションを保っていた証拠でもある。一方で、明確な差として体感できたのが、ベスラ製フロントブレーキパッドのタッチフィーリングだ。

レバーを握り込んだ瞬間の初期制動は純正パッドよりも明らかに力強く、入力に対する反応もシャープ。扱いやすさを損なうことなく、ひとつ上の安心感を与えてくれた。これオススメです!

店長マル 結びの一言

定期メンテと適度に乗るのがバイク健康長寿の秘訣

ハチ黒編集長のCC110はまだ新しいし、ちゃんとメンテが行き届いていたので、作業はスムーズに進んだ。バイク便ライダー御用達のとあるショップで話を伺った際は、乗るのも好調維持の秘訣という話。

ピストンがサビる間もなくパッド交換するし、毎日エンジンかければ腰上も完全ドライスタートにならない。頻繁にストロークすればインナーチューブもサビないと良いことずくめ。やっぱりバイクは乗らないとな…と、我が家の不動車たちを眺める。

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