文:太田安治 写真:赤松 孝
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スズキ「GSX-S1000GX」インプレ(太田安治)

SUZUKI
GSX-S1000GX
2026年モデル
総排気量:998cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:830mm
車両重量:232kg
価格:211万2000円
発売:2026年4月23日
長距離ツーリングの快適性がさらにアップ
相応の経験を持ったベテランライダーから支持されているのが大型アドベンチャーモデル。オフロード走行を要件に入れたモデルが多いが、実際は長時間走行で疲れない乗り心地とライディングポジション、余裕のパワーと軽快なハンドリングに魅力を感じるライダーが多い。
そこに存在感を増してきたのが「クロスオーバー」や「スポーツツアラー」と呼ばれるタイプ。車体デザインはアドベンチャーモデルと似た部分が多いが、純正装着されているタイヤを見れば舗装路走行を前提に作られていることが判るはずだ。
GSX-S1000GXの『GX』はグランド・クロスオーバーの略。GSX-Sシリーズ中、最もツーリング適性の高いモデルとして丹念に作り込まれている。

アップライトなポジションながら大きめのウインドスクリーンの効果で上体に受ける風圧が少なく、4気筒らしくスムーズに回るエンジンと併せて高速道路クルージングは最も得意とするところ。
6速・100km/h時は約4200回転で、充分なトルクが出ているから追い越し加速でもシフトダウンは不要だ。
そして特筆すべきが『S.A.E.S.』と名付けられた前後の電子制御サスペンション。路面状況と車速、減速時の姿勢変化を1/1000mm、1/1000秒単位で監視し、前後サスの減衰力とリアサスのプリロードを状況に応じて自動的に変えてくれる。
具体的にはギャップの連続する路面ではサスペンションが素早く伸縮して衝撃を吸収し、急減速では車体の姿勢変化を抑え、高い荷重の掛かるコーナリングではしっかり踏ん張ることがメリット。

ソフト、ミディアム、ハードの3段階を試したが、一人乗り+荷物なしの状況でツーリングペースなら「ソフト」、ワインディングを駆け回るなら「ミディアム」が合っている。「ハード」では動きが締まり過ぎて乗り心地もハードになるが、タンデム+荷物満載で攻めた走りをするときには威力を発揮しそうだ。
パワーモードはA、B、Cの3種類で、150PSのピークパワーは同じながらスロットルレスポンスが変化する。自然なフィーリングなのは「B」で、普段使いならこれ1択で済むほど。疲労を抑えたいならマイルドな反応の「C」を使うといい。
目を惹くのが「コ」の字形状のウイングレット。高速道路でも上限120km/hの国内でダウンフォースを感じる機会は少ないが、膝まわりの風圧が減ることで快適性を高める、スズキの本気度を感じる装備だ。

ハンドリングは安定性重視で、高速域はもちろん、極低速域でも直進性が高くフラつきにくい。それでいてコーナリング特性はスポーツモデルそのもの。大きめのハンドルで入力しやすいこともあり、連続コーナーでも車体の大きさ、重さが負担に感じることはない。
高速道路で一気に移動し、目的地周辺のワインディングを駆け抜ける、といったシチュエーションにもってこいの一台だ。
スズキ「GSX-S1000GX」カラー・人気投票

ブリリアントホワイト/トリトンブルーメタリック

グラスマットメカニカルグレー

グラススパークルブラック
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スズキ「GSX-S1000GX」ライディングポジション・足つき性
シート高:830mm
ライダーの身長・体重:176cm・62kg


シートの太股に当たる面をそぎ落としてあるため足つき性は830mmという数値から想像するよりも良好。高めのハンドルで上体のリラックス度は文句なし。ステップ位置は後退気味だが、膝や足首への負担は感じなかった。



