ビモータ「KB399 ES」インタビュー
ビモータが惚れ込んだ〝極上の4気筒〟の愉しみ方
ビモータとしては久しぶりの400ccクラスモデルとなるKB399/ESだが、その開発の出発点は、ビモータがベースマシンのニンジャZX-4RRに惚れ込んだところから始まったという。ここで、カワサキとビモータの橋渡しをされている、衣畑さんにビモータのCOO代理としてお話を伺ってみよう。

衣畑 昌範氏
カワサキモータース株式会社
MCディビジョン サブディビジョン長
市場の反応次第では25Rベースモデルの可能性も!?

2026年春のモーターサイクルショーで電撃デビューを果たし、世界中に衝撃を与えたビモータのニューモデルがKB399。400ccクラスのビモータは実に久しぶりだが、このモデルはどのような経緯で企画されたのだろうか。衣畑さんに聞いた。
「構想自体はビモータがカワサキのエンジン供給を受け、ニューモデルの企画・開発を始めた頃から存在していました。開発の経緯の詳細については公開しておりませんが、ビモータがZX-4RRを試乗して、エンジンに惚れ込んだのがきっかけになります」
現在400ccクラスで唯一の4気筒スーパースポーツであるZX-4RR。その個性と独創性がビモータにも響いたことになる。
「もともと、ビモータという会社は優れたエンジンを使ってバイク造りをしてきたメーカーですが、中でもZX-4RRは飛び抜けた個性のあるエンジンなので、そこが気に入ったようです。実際にサーキットでビモータ側が試乗して、4気筒ミドルも面白いね、と盛り上がりました」
ビモータと言えば、近年は大型モデルが中心のイメージがあるが、ここに来ての400ccモデル復活にはどんな狙いがあるのか、また、ZX-4RRとはどのようなキャラクターの違いがあるのか、改めて聞いてみた。
「ビモータは超高級な、こだわりのある車を造り続けてきましたが、生産数は非常に少ないわけです。より多くの方に体感していただきたい、という想いがあり、もう少し身近なモデルがあっていいよね、ということでKB399が開発されたわけです。コンセプトは『アクセシブル・ラグジュアリー』で、現代のライダーのライフスタイルに合わせ、公道での楽しさと所有する喜びを両立させています」
基本的なメカをZX-4RRと共有するが、乗り味に関してはどう違うのだろうか。
「ZX-4RRと比較すると、KB399はビモータのレーシングスピリットを体現したバイクです。強化した足まわり(高剛性オーリンズサスにフォークまわりのクランプ剛性、ブレンボブレーキなど)やアクラポビッチマフラーで、サーキット走行性能を高めつつ、洗練されたスロットルレスポンス、ライディングポジションの最適化により、同じエンジンながら、よりコントローラブルで疲れにくい特性で、高回転の爽快感はそのままに、中低速域での扱いやすさと安心感が向上しており、街中からワインディングなどの幅広い場面で楽しめます」
今回は更なるハイグレード版の「ES」も登場したが、ESのコンセプトはどのようなものなのだろうか。
「スタンダードでもアルミ削り出しパーツや足まわり性能向上、アクラポビッチ製マフラーなどビモータらしいモデルとして作り上げており十分高品質ですが、ESはさらなるパフォーマンスと所有する満足度を求めるお客様に妥協のない選択肢を提供したいと考え、設定しました。カーボン外装による軽量化、オーリンズの上位グレードサスペンション、そして細部にわたる贅沢な仕上げは、KB399のポテンシャルを最大限に引き出します。外装のカーボンパーツは生産国であるタイ製ですが、いくつものサプライヤーをビモータと共に尋ね歩き、ビモータが納得する最高品質のものを造るメーカーに生産を依頼しています。トップブリッジや削り出しのパーツ、モトGPやWSBKのレース車両にも採用されているスペインのプーチ製レーシングスクリーンなどはビモータが選定し、イタリアからタイの工場に送っています」
最後に気になる質問をしてみた。ZX-4RRベースでKB399は誕生したが、兄弟車のZX-25Rをベースとするモデルが誕生する可能性はあるのだろうか。
「現時点では具体的な展開は未定ですが、市場の反応次第で検討される可能性があるかもしれません。実はビモータによるプロトタイプも存在します。ぜひ皆さんの声をお聞かせください」
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