ピアッジオグループジャパンは、アプリリアのフラッグシップスーパースポーツ「RSV4 FACTORY」の新型モデルを発表した。国内導入はわずか12台という超希少モデルだ。

まとめ:ヨ(webオートバイ編集部)
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最強の座に上り詰めるMotoGPマシン、RS-GPのノウハウを惜しみなく投入

ピアッジオグループジャパンが日本国内わずか12台限定という希少な新型マシンを発表した。アプリリアのフラッグシップスーパースポーツ「RSV4ファクトリー」だ。海外では2025年モデルの時点で新型へのアップデートが発表されていたが、日本では最新グラフィックをともなう2026年モデルとして初導入となった。

紫のニューカラーが特徴的な新型は、MotoGPマシンのノウハウを惜しみなく投入した統合型ウィングレットや、クラス最強レベルの220HPを誇る1099cc・V4エンジンを搭載。さらに、ライダーの動きを先読みする予測型電子制御システムを新たに採用し、サーキットパフォーマンスを異次元の領域へと引き上げている。

MotoGP直系の空力デバイスで異次元の安定性を手に入れる

新型RSV4ファクトリーのボディワークは、ライダーのウインドプロテクション性能向上と空気抵抗の低減を両立するために再設計された。最も目を引くのは、フロントカウルに統合された新しいウイングレットだ。

アプリリアがMotoGPで培った経験に基づき、風洞実験を繰り返して改良されたもので、2枚のウイング面を重ねて配置する形状。このデバイスがダウンフォースを増加させることで、高精度のコーナリングと高速域での圧倒的な安定性を実現している。

画像: MotoGP直系の空力デバイスで異次元の安定性を手に入れる

新しいフェアリングとウイングレットの採用により、従来のRSV4と比較して空気抵抗係数(CX)を6%低減させただけでなく、加速時にフロントが浮き上がるウィリー傾向も8%抑制することに成功した。

さらに、強力な新型ラジエーターファンの採用や、燃料タンクとライダーの脚の間に熱気が入り込むのを防ぐカウル形状の導入により、ライダーへの熱ダメージを軽減。サーキットでの限界走行時におけるライダーの負担を減らす実戦的なパッケージングだ。

環境規制をクリアしつつ最高出力220HPを絞り出す驚異のV4ユニット

心臓部には、アプリリアの象徴ともいえる挟み角65度のV型4気筒・1099ccエンジンを搭載。驚くべきは、最新のユーロ5+排出ガス規制に適合しながらも、最高出力を220HP/13000rpm、最大トルクを12.95kg-m/10800rpmへと引き上げている点だ(前モデルは217HPだった)。

Φ52mmのスロットルボディと再設計されたエキゾーストシステムを備え、公道走行可能なスーパースポーツとして世界トップレベルのパワーを手に入れたV4エンジンは、かつてRSV4をベースにしたマシンがMotoGP世界選手権に参戦していたという輝かしい血統を受け継いでおり、そのパフォーマンスはまさに折り紙付きと言える。

画像: 環境規制をクリアしつつ最高出力220HPを絞り出す驚異のV4ユニット

予測型電子制御、さらにはコーナーごとに異なるサスセッティングまで?!

新型「RSV4ファクトリー」が誇る最大の武器は、さらに進化した電子制御パッケージ「aPRC(アプリリア・パフォーマンス・ライド・コントロール)」だろう。今回のアップデートでは、3段階のコーナリングABSと3つのライディングモードに加え、新たに予測型電子制御マネジメントシステムが搭載された。

6軸IMU(慣性計測装置)と連動するこのシステムは速度、バンク角、ギアポジション、スロットルポジションなどの車両パラメータをリアルタイムで処理し、挙動が発生してからではなく、これから起こる挙動を予測してスムーズに介入を行う。これにより、トラクションコントロールやウイリーコントロールの動作はさらに洗練されたものとなった。

新機能のアプリリア・スライド・コントロール(ASC)は、予測制御だけでなくライダーの操作特性を継続的に分析し、学習する機能まで備えている。アプリリア・ウイリー・コントロール(AWC)も同様に予測制御を備え、アプリリア・トラクション・コントロール(ATC)と連携して動作。これらににより、ライダーが自分の限界を探りながら段階的にスキルを向上させる手助けをしてくれるわけだ。

画像: 予測型電子制御、さらにはコーナーごとに異なるサスセッティングまで?!

そして電子制御パッケージ「トラックパック」には、レースダッシュボード(サーキット走行に適したメーターレイアウト)、アプリリア・ローンチ・コントロール(ALC)、アプリリア・ピット・リミッター(APL)を搭載。「コンフォートパック」はコーナリングライトとアプリリア・クルーズコントロール(ACC)を包括する

さらに「レースパック」として、GPSと連動することでサーキットのコーナーごとに電子制御設定を自動調整する「コーナー・バイ・コーナー機能」までもが標準装備されている。これはオーリンズ製スマートEC 2.0セミアクティブサスペンションとも連動しており、走行前に設定した好みに応じてサスセッティングもコーナーごとに自動で最適化されるという、レーシングマシンそのものというより、もはやMotoGPマシンでは禁じ手とされる機能だ。もちろんGPSを利用するのでラップタイムの自動記録もお手のもの。

ただし、「コーナー・バイ・コーナー機能」を利用するには、ライダーがサーキットのレイアウトをダウンロードする必要があり、ダウンロードできるコースは日本国外の一部のサーキットに限られるという。日本のサーキットの追加データを希望するユーザーは本国へ強めのリクエストを送られたし。

妥協なきハードウェア構成と希少な国内導入台数

足まわりにも妥協はない。ブレーキシステムには、従来のStylemaキャリパーよりも軽量かつ高効率なブレンボ製の新型「Hypure」ラジアルマウント・モノブロックキャリパーを初採用した。これにΦ330mmの軽量ステンレス製フローティングディスクを組み合わせることで、強大な動力性能を受け止めるストッピングパワーを確保している。

また、軽量鍛造アルミホイールや電子制御ステアリングダンパー、バックライト付きスイッチボックスを備えたコクピットなど、細部に至るまで“ファクトリー”の名に恥じない豪華な装備が奢られている。

コクピットに鎮座する5インチカラーTFTディスプレイには燃料インジケーターが加わり、第4世代アプリリアMIAマルチメディアプラットフォームを介してスマートフォンとの連携も可能だ。走行データの分析も容易に行えるこのシステムは、サーキット走行を愛するライダーにとってよきパートナーとなるだろう。

画像: 妥協なきハードウェア構成と希少な国内導入台数

新たに与えられた車体色は「シェイクダウン・インディゴ」と名付けられた専用グラフィックで彩られ、ノアーレのレース部門の伝統と革新を表現している。

この究極のV4マシン、メーカー希望小売価格は363万円。2026年7月14日より受注が開始されるが、日本への入荷台数はわずか12台という極めて限られた枠だ。ある面ではMotoGPをも超える技術を公道で、そしてサーキットで体感できるこのチャンスを逃す手はない。ひたすらにラップタイムを求めるライダー、そしてアプリリアの情熱を所有したいファンにとって、新型「RSV4 FACTORY」は唯一無二の選択肢となるはずだ。

アプリリア「RSV4ファクトリー」の主要スペック/価格

全長×全幅×全高2055×735×─mm
ホイールベース1435mm
シート高840mm
車両重量204kg
エンジン形式水冷4ストロークDOHC4バルブV型4気筒
総排気量1099cc
ボア×ストローク81×53.3mm
最高出力161.8kW(220PS)/13000rpm
最大トルク127N・m(12.95kgf・m)/10800rpm
燃料タンク容量18L
変速機形式常時噛合式6段リターン
ブレーキ形式(前・後)油圧式ダブルディスク・油圧式ディスク
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17・200/55ZR17
乗車定員2名
税込価格363万円

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