ヤマハが2026年6月25日に「PG-1」の商標を日本国内で出願し、7月3日に公開されたことが明らかになった。これが示唆するのは国内仕様の登場なのだろうか──。ホンダ「CT125ハンターカブ」の好敵手出現に期待しつつ、日本正式導入の可能性を探ってみたい。

まとめ:ヨ(webオートバイ編集部)
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商標出願が示唆する可能性はふたつ

ヤマハが「PG-1」の商標を出願していたことが判明した。

画像: ヤマハ発動機が2026年6月25日に出願し、7月3日に公開された商標。区分は第12類(乗物)となっている。

ヤマハ発動機が2026年6月25日に出願し、7月3日に公開された商標。区分は第12類(乗物)となっている。

PG-1といえば、前後16インチのブロックタイヤにモノバックボーンフレームと114cc空冷横型エンジンを組み合わせ、セパレート式ながら前後がフラットにつながるシートを採用した、言ってみれば「ホンダのハンターカブとヤマハのミニトレを足した」ようなレジャーバイクだ。

画像: YAMAHA PG-1 2026年モデル(ベトナム仕様)※写真はABSなし 総排気量:113.7cc エンジン形式:空冷4ストSOHC2バルブ単気筒 シート高:795mm 車両重量:109kg 参考価格:3534万6000ドン(約21万8000円)

YAMAHA
PG-1
2026年モデル(ベトナム仕様)※写真はABSなし

総排気量:113.7cc
エンジン形式:空冷4ストSOHC2バルブ単気筒
シート高:795mm
車両重量:109kg

参考価格:3534万6000ドン(約21万8000円)

画像: PG-1 ABS limited edition(ベトナム仕様)

PG-1 ABS limited edition(ベトナム仕様)

シートのつくりはPG-1のコンセプトをよく表現していて、快適なタンデムを実現するだけでなく、オフロードに持ち込んだ際に前後の体重移動がしやすいという、ベテランのオフ好きも楽しめる形状になっている。

実用車をベースにアドベンチャー仕立てとしたのがハンターカブのルーツだとすれば、こちらはミニサイズのトレール車を自動遠心クラッチの横型エンジンで製作したような……と例えるのが適切だろうか。

そんなPG-1の商標が日本国内で出願されたのだから見逃せない。

考えられる可能性はふたつ。ひとつは、ヤマハファンの希望通りにPG-1が国内に正式導入されるというもの。もうひとつは、並行輸入などへの対策として商標を押さえておき、無用なトラブルを未然に防ぐ目的というものだ。期待できそうなのは前者と思われるが、後者の可能性も捨てきれないのがもどかしいところである。

日本導入へのハードルはあるの? ないの?

日本への導入に障壁はあるのかといえば、以前はあった。タイ、ベトナムといったアジア圏で発売された2023年~2024年モデルはABS装着モデルの設定がなく、そのまま日本で正式発売することは不可能だった。

しかし2025年秋、タイとベトナムでABS付きの仕様が相次いで発売され、『ABSあるいは前後連動ブレーキを備えること』という国内原付二種のレギュレーションをパスすることが可能に。

画像: タイ仕様のABS付きモデル。タイで販売される小排気量(~150cc)クラスの日本車を輸入・販売することで知られるシルバーバックが2026年5月に導入開始している。税込価格は44万円だ。

タイ仕様のABS付きモデル。タイで販売される小排気量(~150cc)クラスの日本車を輸入・販売することで知られるシルバーバックが2026年5月に導入開始している。税込価格は44万円だ。

さらに保安部品や排出ガス規制への適合なども必要だが、ABS装着によってハードルが下がったのは間違いない。燃料供給装置がFIであることも追い風だろう。

ちなみに“ミニトレ”って何?

前述したヤマハの“ミニトレ”とはミニトレールの略。ヤマハが1968年に発売した本格トレールバイクの名車「DT-1」は世界的な人気を獲得し、それに続く1970年にはミニチュア版とも言える50ccの「FT1」が登場。この系譜がのちにGT50やGT80につながり、ミニトレの愛称で親しまれてきたというものだ。

画像: YAMAHA FT1 1970年モデル 総排気量:49cc エンジン形式:空冷2スト ロータリーディスクバルブ単気筒 車両重量:59kg(乾) 発売当時価格:6万7000円

YAMAHA
FT1
1970年モデル

総排気量:49cc
エンジン形式:空冷2スト ロータリーディスクバルブ単気筒
車両重量:59kg(乾)

発売当時価格:6万7000円

画像: PG-1 ABS(タイ仕様)

PG-1 ABS(タイ仕様)

どこか往年のFT1を意識したように思えなくもない車名のPG-1は、前後15インチホイールだったFT1よりもわずかに大きい前後16インチホイールを採用。アンダーボーンフレームながらニーグリップしやすい位置にカバーがあり、フラットかつスリムなシートは前後の体重移動も思いのまま。最低地上高は190mmを確保するので、アンダーガードなしでもフラットダートなら不安もない。

ちなみに、以前に筆者が試乗(ABSなし版)した際には、高級感はまるでないがなぜかいい塩梅の前後サスペンションや、フラットダートで遊ぶのに適した太めのブロックタイヤ、オンロードでも十分に楽しめる自然なハンドリングが好印象だったことを覚えている。

一方で、CT125・ハンターカブに対してはマフラーのカチ上げ具合が控えめだったりスキッドプレート非装備だったり、またキャリアを装備していないなど堅牢性や利便性では一歩譲る面があるのも確かだが、それらはカスタム素材と捉えることもできるはずだ。自分の好みに合わせてオフロード性能を追求するのも、大型キャリアの追加などでツーリング性能を高めるのもいいだろう。

画像: ちなみに“ミニトレ”って何?

ちなみに、「PG-1 ABS」はフロントブレーキにのみ働く1チャンネルABSを採用し、リアブレーキはドラム式。メーターは、アナログ式だったABSなし仕様から反転表示LCDの丸形デジタル式に改められている。

日本のヤマハさん、ご英断に期待したいです!

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ヤマハ「PG-1 ABS」(ベトナム仕様)2026年モデルの主なスペック

全長×全幅×全高1980×805×1050mm
ホイールベース1280mm
最低地上高190mm
シート高795mm
車両重量109kg
エンジン形式空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒
総排気量114cc
ボア×ストローク50.0×57.9mm
圧縮比9.3
最高出力8.9PS/7000rpm
最大トルク0.96kg-m/5500rpm
燃料タンク容量5.1L
変速機形式常時噛合式4段ロータリー
ブレーキ形式(前・後)油圧式ディスク(ABS)・機械式ドラム
タイヤサイズ(前・後)90/90-16・90/90-16
乗車定員2名

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