昨年、創業35周年を迎えたオフロード&バイクアフターパーツメーカーの株式会社ダートフリーク。国内で唯一、オフロード商品を専門に輸入・製造・卸・小売を行うリーディングカンパニーの代表取締役である石田敬一郎さんがめざす「楽しさ」の創造について伺った。

文:齋藤ハル子 写真:夏目健司、ダートフリーク
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ダートフリーク 代表取締役社長 石田敬一郎さんインタビュー

株式会社ダートフリーク

画像: 愛知県瀬戸市中水野町2-30

愛知県瀬戸市中水野町2-30

設立は1990年。その始まりは創業者であり初代社長の諸橋勉さんが手掛けたオフロードバイク用品の輸入販売で、その後オリジナル用品の開発製造を手掛けるメーカーとなる。2017年にM&Aによりロードバイク向けを中心とする総合パーツメーカー株式会社デイトナの完全子会社化。本社1階は、直営店のダートバイクプラス瀬戸店となっている。

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株式会社ダートフリーク 代表取締役社長

石田敬一郎さん

1970年静岡県生まれ。1994年に株式会社デイトナに入社。2014年から関連会社の株式会社ライダーズ・サポート・カンパニー取締役、2019年から株式会社ダートフリーク取締役を務め、2020年に株式会社ダートフリーク代表取締役社長に就任。50歳から始めたオフロードへの挑戦で、健康増進と体力向上を実感中。


50歳からオフロードレースに挑戦! 身を持って楽しさを広める“DFシャチョー”

ほぼすべてのオフロード競技に自ら挑戦する石田社長の存在は、オフロードバイク好きの間ではおなじみの〝DFシャチョー〟という愛称で親しまれている。名付け親は、初のオフロードに悪戦苦闘する社長をYouTube出演へと駆り出したダートバイクプラス瀬戸店の店長で、正式には「シャチョー」は半角カタカナ表記だそうです。

画像: 昨年の全日本モトクロス選手権 第6戦に併催された「ファンバイククラス」にヤマハ TT-R125LWEに乗って参戦した石田社長の勇姿。さまざまなオフロード競技に挑戦した社長が、いちばん自分にハマッたと感じた競技はモトクロスだとか。

昨年の全日本モトクロス選手権 第6戦に併催された「ファンバイククラス」にヤマハ TT-R125LWEに乗って参戦した石田社長の勇姿。さまざまなオフロード競技に挑戦した社長が、いちばん自分にハマッたと感じた競技はモトクロスだとか。

画像: 3月15日に開催された全日本モトクロスの開幕戦では「ダートフリークカップ」として冠スポンサーを務め、30年ぶりの全日本中部大会復活に尽力。写真は開会の挨拶をする石田社長。

3月15日に開催された全日本モトクロスの開幕戦では「ダートフリークカップ」として冠スポンサーを務め、30年ぶりの全日本中部大会復活に尽力。写真は開会の挨拶をする石田社長。

画像: 先日、国産メーカーで唯一現行販売が続く2サイクル125ccモトクロッサー、ヤマハYZ125Xのエンデューロ仕様に乗り換えたばかり。55歳にして初の2サイクル125ccへの挑戦となる。

先日、国産メーカーで唯一現行販売が続く2サイクル125ccモトクロッサー、ヤマハYZ125Xのエンデューロ仕様に乗り換えたばかり。55歳にして初の2サイクル125ccへの挑戦となる。

体験せずして、ユーザーの気持ちが分かるはずがない

──石田さんはもともと、ダートフリークの親会社である株式会社デイトナに長らく勤めていらしたのですよね。

「はい。大学を卒業し、デイトナに入社してすぐに営業に配属されまして、そこから2015年までずっと営業や開発をしていました。2016年からデイトナの子会社であり、ライコランド柏店や埼玉店を展開している株式会社ライダーズ・サポート・カンパニーの運営を手掛けるようになり、ダートフリークの運営に携わるようになったのは2019年からです」

──そして2020年に代表取締役に就任。そこからほぼ全ジャンルのオフロード競技に挑戦したそうですが、オンロードレースは経験があったのでしょうか。

「いえ、それまではツーリングを楽しむだけでした。これは結構共感してくれる方が多いと思うのですが、たぶんロードバイクに乗る人にとってのオフロードって、全然未知の世界じゃないですか。私がダートフリークに来たのは49歳の時で、オフロードは全くの未経験でしたが、オフロードをやらずしてオフロードユーザーの気持ちがわかるわけがない。そう思ったので、スタッフが乗っていた中古のYZ250FXを買ったんです。トレールバイクならまだしも、いきなりのモトクロッサー購入でしたから、直営店であるダートバイクプラス瀬戸店の店長が、『50歳から始めるオフロード』としてYouTube企画にしようと言い出したんですね。全国のオフロードコースで行われるいろんなイベントに出たり、JNCC(※アマチュアライダーによる全日本クロスカントリー選手権。初中級者向けクラスも同時に開催される)とかの大きな草レースにも挑戦しては、動画のネタにしていきました」

──動画のタイトルもとてもキャッチーで、良いネーミングだと思いました。

「僕にとっては本当に不本意ですが、YouTubeですから、トラブルが起きた方が再生回数が伸びるんです(笑)。今でこそヘタなりに多少走れるようになったけど、最初の頃は本当に大転倒したり、障害物の丸太に突っ込んでひっくり返ったりしてたので、それも『競技用プロテクターやヘルメットはちゃんとしたものが必要』って啓蒙ネタになりました。次第に『シャチョー大丈夫?』『シャチョー頑張って』って応援メッセージをいただくようになり、特にシニア世代の方が、動画をきっかけにオフロードを始めたくなったとお店に来てくださることが増えていきました。こっちの身体がボロボロになるほど、それをネタにする瀬戸店がホクホクになるという(笑)。でもSNSやYouTubeを通じて自分が楽しむ様子が広がれば広がるほど、なんだか知らないけどオフロード業界って楽しそうだし、盛り上がってるなって印象が広まっていくんじゃないかという実感がありました」

──確かに、楽しそうに見える場所には自然と人も集まりますもんね。

「正直、自分のやり方が正しいかどうかは今もわからない。でも、この業界には僕と同じような社長が何人もいて、どの会社でも経営トップが暗い顔でデスクワークをするより、外に出て、みんなと一緒になってすっ転んでた方が、お客さん達も喜んでくれるように思います。おそらく、そういう姿勢が自社商品を買ってもらうことにもつながり、売り上げにも貢献しているのだと、無理やり自分に言い聞かせてるんですけどね(笑)。でも実際、オフロードって基本的に楽しいですから。自分のペースで、土の上で小さなジャンプをしながら、タイヤをスライドさせて走るってすごく楽しいですよ」

──そうやって社長自らが体をボロボロにしながらオフロードバイクを楽しむ姿が、ユーザーにとっては、ダートフリークというメーカーへの信頼や説得力につながっているのは確実だと思います。

「これは僕にとってですが、ロードバイクでのツーリングは趣味でした。でもオフロードバイクの遊びは、趣味でもあるけど、カテゴリー的にはスポーツなんですよね。走行中の心拍数は爆上がりするし、筋肉も使うし、集中力が切れたらコケてしまう。いつも言ってるのですが、僕はオフロードバイクは生涯スポーツだと思います。バイクがもっと小さく、もっと手軽に乗れるものになれば、年齢や体格に関係なく、本当に誰もが楽しめる生涯スポーツとなるポテンシャルがある。週に1回でも、1カ月に1度でもコースに行って、1日走ってくることを続けていれば健康づくりにもなるし、ちょっとしたストレスも発散されますよ。オフロードバイクは身体の健康にも、気持ちの健康にもいいものだってことを、もっと広く伝えたいというのは僕の信念でもあるんです」

オフロード用パーツの開発からカスタムマシン製作まで

2026年の東京&名古屋モーターサイクルショーでは、電動原付オフローダーのGE-N3と共に、ヤマハ注目のNEWオフロードモデル、WR125Rベースのカスタム車輌を展示。オフロード走行からツーリングにまで対応するカスタマイズが注目を集めた。

画像2: 〈インタビュー〉ダートフリーク 代表取締役社長 石田敬一郎さん|お客さんが真に求め、喜ぶ商品づくりを突き詰めたい【ブランドの歴史】
画像3: 〈インタビュー〉ダートフリーク 代表取締役社長 石田敬一郎さん|お客さんが真に求め、喜ぶ商品づくりを突き詰めたい【ブランドの歴史】

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