オーナーの要望を尊重し最速車にプラス要素をアレンジ

フラッグシップモデルの持つ要素を最速のZX-12RとツアラーのZZR1200、スーパースポーツZX-10Rの敏捷性にといったん振り分けたカワサキが’06年、その要素を再統合してZZR1100の発展版として市場に送り込んだ新フラッグシップがZZR1400/ZX-14だ。幅をZX-12R並みに抑えた1352cc直4のニューエンジン、12Rの技術を発展させたアルミモノコックフレーム、旗艦らしい作りとマス集中に配慮した各部パーツなど、新旗艦にふさわしい要素を多く備えていた。

画像1: オーナーの要望を尊重し最速車にプラス要素をアレンジ

この車両はそんなZZRをベースにルートMが手を入れたものだ。ルートMは50ccから大型車まで、実践的な作業を軸に活動するショップ。各社フラッグシップも扱う中で、その良さを引き出しながら車両が古びないように、その上でオーナーに合わせたスマートな仕立ても狙ってくる。同店、友田さんが立てたコンセプトは「ツーリングをベースにして高速域でも安全性をキープできること」がまずひとつ。もうひとつ「派手過ぎない大人仕様」と挙げてくれる。ZZR1400が本来狙ったゾーンにスポットを当てながら、その性能を磨くという感じのようだ。細かい内容を聞いていこう。

「当店のお客さんはベテランの方が多く、このZZRのオーナーさんもそうです。それで電子制御を多く備えた最新型車両もいいのですけど、ABSなど介入するものの感触が合わないということも多かったりします。ほかにはブレンボ・ブレーキのタッチが好みなど、ベテランらしい要望もある。その上で多く使われるのは、コンセプトに出したようなツーリングに高速、峠道。ならそこでどう動いてどう感じられるのか、そんなことも考えながらパーツを選んでまとめていきました」(友田さん)

その言葉を前提としてパーツを見ていくと、アルミ鍛造ホイールのゲイルスピードType-Cにハイパープロホース付きタンクタイプリヤショック。フロントは純正Φ43mmフォークのスプリングをハイパープロに換装している。

画像2: オーナーの要望を尊重し最速車にプラス要素をアレンジ

フロントのレーシングラジアルCNC、リヤのGP2-SSキャリパーは型番でも分かるようにブレンボの削り出しでディスクはともにサンスター・プレミアムレーシングディスク。マスターはフロントがブレンボRCSにリヤがゲイルスピードと、確かにタッチやコントロール性を高めるもので構成されている。

もちろんこうしたパーツによって車両の動きの芯が分かりやすくなるし、旗艦ではどうしても気になりがちな重さ(車両メーカーでも配慮しているし基本的には問題ないが、可能性があることを知っていれば軽くしたくなる)も大きく軽減される。

その上で、と友田さんは続ける。

「オーナーさんもパーツのことはよく知っていてブランドなどの希望をされるんですけど、今回使った低フリクションベアリングやフロント/リヤアクスルにスイングアームピボットのチタンシャフトなどのように、見えない部分にコストをかけてみるのもいい手ですよ、と打ち合わせの時に入念に説明させてもらいました。
それらも盛り込んで、すごく軽くなりました。引き起こしや取り回しも軽く、走っても軽い。これは気に入ってもらえてると思います」

スイングアームも純正で10mm伸ばされた後継14R用をコンバートして直進安定性向上を狙い(カワサキも14R発売時に同様の説明を行っていた)、動力系はエンジンをそのままに燃調を合わせ込む。

ブラックベースのパーツ使いに加えて外装は’07年型マレーシア仕様スペシャルエディションの純正フレアパターンをペイントで表現。赤の部分はカーボンパーツの上にキャンディ赤+ラメ+クリアを拭いてわずかにカーボンを透けさせて高質感とさりげなさを作り出す。6連ライトのフェイスもライトの間をブラックとしてつながりを作り、14Rに近い印象までも作り出した。

フラッグシップらしい性能をより身近にし、車両の印象を上質に。そんな見本と言える1台なのだ。

▶▶▶ヘリテイジ&レジェンズが取材した最新のカスタム・バイクはこちら!

Detailed Description 詳細説明

画像1: Detailed Description 詳細説明

カーボントリムスクリーン(スーパーコート/綾織りカーボン製)とメーターカバーとはマジカルレーシング・綾織りカーボン製だ。

画像2: Detailed Description 詳細説明

純正同様にセパレートでセットされるハンドルはBEET製で左右マスターはブレンボRCSコルサコルタ。リザーバーにクラフトマンのアルミブラックを使い、純正調に見せるのもポイントとなる。

画像3: Detailed Description 詳細説明

外観はカスタムペイントモリックが純正フレアパターンでフルペイント、カウルサイドのパーツなどカーボン部は下地がわずかに見えるクリアレッド塗装とした。

画像4: Detailed Description 詳細説明

シートはスプリームシートで後半部はタンデムシートカバーをセットする。

画像5: Detailed Description 詳細説明

1352ccの直4エンジンは純正そのままだが排気系に合わせてダイノジェット・パワーコマンダーVで燃調を取り、スロットルボディのバタフライも加工される。EG-GUARDはエーテック・カーボンで、アンダーカウルは能塚モータース・グリーンドラゴンブランドのカーボン。

画像6: Detailed Description 詳細説明

ステップはウッドストック、フレームにもカーボンのカバーを備える。

画像7: Detailed Description 詳細説明

クラッチシリンダーはウイリーでシフト部にはダイノジェット・クィックシフターも見える。

画像8: Detailed Description 詳細説明

排気系はアクラポビッチ・エキパイ+ウイリーキッズワンオフサイレンサーの構成だ。

画像9: Detailed Description 詳細説明

前後ホイールはゲイルスピードType-Cで純正に同じ3.50-17/6.00-17サイズを履き、前後アクスルとピボットの3本のシャフトはKOODチタン。フロントフォークは純正φ43mm倒立でスプリングをハイパープロに換装する。ブレーキは前後ともブレンボCNCキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスクでフロントキャリパーはレーシングラジアル。

画像10: Detailed Description 詳細説明

リヤショックもハイパープロホース付きタンクタイプリヤショックで、これをZZR1400純正より10mm長いZX-14Rの純正にスタビライザーを加えた上でバフ加工したスイングアームにつなぐ。この加工は小西商会で行ったが職人さんが亡くなり、ラストの1本なのだという。

画像11: Detailed Description 詳細説明

リヤブレーキはブレンボGP2-SSキャリパーにサンスター・プレミアムレーシングディスクの組み合わせを採る。

取材協力:ROUTE M Motorcycle laboratory

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

▶▶▶ヘリテイジ&レジェンズが取材した最新のカスタム・バイクはこちら!

This article is a sponsored article by
''.